2023年12月6日、Springer Nature社が、ブラジル・高等教育支援・評価機構(Coordenação de Pessoal de Nível Superior:CAPES)と転換契約のパイロット運用に合意したと発表しました。
同社にとってブラジルにおける初の転換契約とあります。パイロット運用は2024年に開始される予定で、同社のインプリントであるSpringer、Adis、Palgrave、Academic Journalsが出版する全てのハイブリッドジャーナルにおいて、ブラジルの研究者が出版する全論文の約20%がパイロットの対象となるとしています。今後対象範囲を徐々に拡大し、2026年には約40%を対象とすることを目標としているとあります。
Springer Nature and Coordenação de Pessoal de Nível Superior (CAPES) Announce Landmark Transformative Agreement Driving Open Access in Brazil(Springer Nature, 2023/12/6)
https://group.springernature.com/gp/group/media/press-releases/first-ta-in-brazil-with-capes/26498190
シュプリンガーネイチャーとCoordenação de Pessoal de Nível Superior(CAPES)、ブラジル国内のオープンアクセスを推進する画期的な転換契約を発表(Nature Asia, 2023/12/15)
https://www.natureasia.com/ja-jp/info/press-releases/detail/8999
参考:
Springer Nature社と独・DEALコンソーシアム、新たな5年間の転換契約を締結へ [2023年11月22日]
https://current.ndl.go.jp/car/196784
韓国科学技術院(KAIST)、Springer Nature社と転換契約を締結 [2023年11月20日]
https://current.ndl.go.jp/car/195607
Springer Nature社、香港のJoint University Librarians Advisory Committeeと2024年から3年間の転換契約を締結 [2023年10月27日]
https://current.ndl.go.jp/car/194672
英・Jisc、英国の大学がSpringer Nature社とオープンアクセス(OA)出版契約に合意したと発表 [2023年05月26日]
https://current.ndl.go.jp/car/182226
米国化学会(ACS)とカンピーナス大学(ブラジル)がオープンアクセス(OA)出版等に関する契約を締結:ACSとラテンアメリカの機関による同種の契約の締結は初めて [2020年06月10日]
https://current.ndl.go.jp/car/41170
CA2013 – 論文公開手段としてのオープンアクセスジャーナルの有効性 / 浅井澄子
カレントアウェアネス No.351 2022年03月20日
https://current.ndl.go.jp/ca2013
CA1977 – 動向レビュー:学術雑誌の転換契約をめぐる動向 / 尾城孝一
カレントアウェアネス No.344 2020年6月20日
https://current.ndl.go.jp/ca1977