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カレントアウェアネス・ポータルは、図書館界、図書館情報学に関する最新の情報をお知らせする、国立国会図書館のサイトです。
2022年5月24日付で、スペイン国立図書館(BNE)が、同館ウェブサイトでインターネット上の電子逐次刊行物の収集に関する記事を掲載していました。
BNEはインターネット上の文化的・記録的遺産についてもできるだけ多く保存することを目指しており、フリーアクセスの電子逐次刊行物(情報誌、科学雑誌、年鑑など)について3回目の年次収集を実施したとあります。2022年に収集されたのは、電子逐次刊行物が掲載されたウェブサイト1万2,000以上、3.4テラバイトで、いずれも2021年実施時を上回っているとあります。
自動収集ではフリーアクセスのウェブサイトの収集が可能となりますが、スペインのウェブアーカイブである“Archivo de la Web Española”では,オープンアクセスでないために自動的に収集できない電子ジャーナルの申請を促す取組を展開しているとしています。
2022年6月22日、音楽図書館員向けの教育等を行う英国の団体Music Libraries Trustが、英国における音楽図書館の将来に関する新たなビジョンを公開したことを発表しました。
同ビジョンは、Music Libraries Trustと国際音楽資料情報協会(IAML)英国・アイルランド支部、英国の音楽制作者のネットワークMaking Musicの協力により作成されました。発表によると、コミュニティや関係者、オーディエンスの利益のために音楽図書館がどのように持続的に機能するのかが示されています。
ビジョンの中では、現在の課題、将来像、ガバナンス・アドヴォカシー・実務に関する推奨事項等がまとめられています。
2022年6月17日、米国国立公文書館(NARA)は、ウォーターゲート事件発生から50年経過したことを受けて、同事件に関する裁判記録・証拠品をデジタル化したと発表しました。
発表の中では、裁判記録はこれまでNARAで直接閲覧可能であったものの、証拠品は容易にアクセスできなかったこと等を述べています。デジタル化画像は、ウェブサイト“U.S. v. Liddy Trial Records and Government Exhibits”で公開されています。
6月24日時点では、裁判記録58件の他、ドライバーや鍵を開けるための道具、名刺、手袋、ウォーターゲートの部屋の鍵、リップクリーム型マイク等の証拠品の画像392件が検索・閲覧可能です。
Watergate Trial Records Digitized Ahead of Scandal’s 50th Anniversary(NARA, 2022/6/17)https://www.archives.gov/news/articles/watergate-50th-anniversary
2022年6月15日、京セラコミュニケーションシステム株式会社は、鹿児島市立天文館図書館が、人工知能(AI)による蔵書管理サポートサービス「SHELF EYE」を導入したことを発表しました。
発表の中では、本の背表紙画像のAIによる解析を用いた蔵書点検やセルフ貸出機が、国内の公共図書館で初めて実用化されたと述べています。
公共図書館初、鹿児島市立天文館図書館が画像解析AIによる蔵書点検・セルフ貸出システムを導入(京セラコミュニケーションシステム株式会社, 2022/6/15)https://www.kccs.co.jp/news/release/2022/0615/
参考: E2379 - AI蔵書点検サポートサービス実証実験の成果と課題 カレントアウェアネス-E No.412 2021.05.13https://current.ndl.go.jp/e2379
2022年6月14日、岐阜県図書館が、高校生が電子書籍をより簡便に利用できるサービスを開始したことを発表しました。
発表によると、1人1台の学習用タブレットが配備されている状況等を踏まえ、同館が提供している電子書籍サービスについて、岐阜県内の高等学校に在学中の高校生は、高校の図書館で利用申込をすることで利用できるとしています。
岐阜県図書館では、2019年7月に、紀伊國屋書店学術電子図書館「KinoDen(キノデン)」を導入し、2022年3月末現在のコンテンツ数は、3,808点であると述べていま す。
2022年6月22日、日本図書館協会(JLA)が、「図書館における新型コロナウイルス感染拡大予防ガイドライン」を更新したと発表しました。
発表によると、今回の更新は、感染拡大を防止しつつ、図書館でのサービスを継続することを念頭に更新を行ったとし、マスク着用や接触感染リスクへの対応、来館者氏名の把握等における更新を行い、感染減少期の対策の緩和についても記載したとしています。
併せて、「基本的事項の決定と実施の確認に関するチェックリスト」の更新版も公開されています。
「図書館における新型コロナウイルス感染拡大予防ガイドライン」の更新について(JLA, 2022/6/22)http://www.jla.or.jp/home/news_list/tabid/83/Default.aspx?itemid=6397
2022年6月21日、米国情報標準化機構(NISO)が、映像・オーディオコンテンツのメタデータに関する推奨指針“Video and Audio Metadata Recommended Practice”の草案の公開を発表しました。
発表によると、同指針は、ウェブアクセシビリティ基準への準拠に関する支援等、映像・オーディオコンテンツの流通・発見可能性・索引付けを改善することを目的としています。8月5日まで、パブリックコメントが実施されています。
2022年6月21日、出版倫理委員会(COPE)が、国際STM出版社協会との協力により、「論文工場」(paper mill)に関する調査報告書を公開したことを発表しました。
「論文工場」は、製造した論文を研究者に代わって有料で投稿したり、オーサーシップを販売したりすることを指すとあります。報告書には、「論文工場」の概要、著者が「論文工場」を利用する動機、歴史、問題の規模、懸念点と推奨される行動等がまとめられています。
主なポイントとして、研究者には出版に関するプレッシャーがあり、「論文工場」の利用に抵抗が少ない国もあること、偽の論文は投稿・出版プロセスの両方で特定されていること、「論文工場」特定のためのツールとプロセスの利用が増えていること等が述べられています。推奨される行動としては、編集者の教育、疑わしい論文を特定するためのツール・システムへの投資、研究者の出版へのインセンティブの見直し、「論文工場」の論文の特徴を考慮した論文の撤回プロセスとすること等を挙げています。
2022年6月22日、ルクセンブルクの文化省が、2010年6月に制定された公共図書館に関する法律“Loi du 24 juin 2010 relative aux bibliothèques publiques.”ついて、改正に向けた意見募集を行うことを発表しました。
発表によると、今回の改正は、民主党・社会労働党・緑の党による連立政権樹立のための合意文書“Accord de coalition 2018-2023”を踏まえ、2018年から2028年までの文化振興計画“Kulturentwécklungsplang 2018-2028”で挙げられていました。
図書館の運営や利用における実際の経験や制約・課題、改善のためのアイデアや方法を把握することを目的として、9月30日まで意見の募集が行われています。
2022年6月15日から30日まで、新潟県の燕市立図書館が40周年記念イベントを開催しています。
燕図書館と吉田図書館が現在の場所に移転・開館して2022年度で40周年を迎えるもので、燕市の特産品である金属洋食器のスプーン、フォーク、ナイフをモチーフとした図書館キャラクターが描かれた40周年記念特別図書貸出カードが発行(500枚限定)される他、トークイベント等が予定されています。
また、貸出冊数4倍キャンペーンとして、図書・雑誌が1人40冊まで4週間借りることができ、一度に40冊借りた人には図書館オリジナルグッズがプレゼントされるとあります。
イベント情報(燕市立図書館)http://www.lib-city-tsubame.niigata.jp/event/event.html#20220615 ※2022年6月2日のお知らせとして「燕市立図書館40周年記念イベントにつきまして」とあります。 ※2022年6月16日のお知らせとして「誕生!としょかんキャラクター」とあります。
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調査研究リポート「東日本大震災と図書館」
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