CA1977 – 動向レビュー:学術雑誌の転換契約をめぐる動向 / 尾城孝一

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カレントアウェアネス
No.344 2020年6月20日

 

CA1977

動向レビュー

 

学術雑誌の転換契約をめぐる動向

国立情報学研究所オープンサイエンス基盤研究センター:尾城孝一(おじろこういち)

 

はじめに

 最近、大学図書館あるいは大学図書館コンソーシアムによる、学術雑誌に係る出版社への支払いを購読料からオープンアクセス(OA)出版料に移行させることを意図した転換契約(Transformative Agreements)が注目を集めている。既に、欧州の図書館コンソーシアムをはじめとして、多くの転換契約の事例が報告されている。日本の大学図書館コンソーシアム連合(JUSTICE)も、2020年以降の契約に関して、英国のケンブリッジ大学出版局(CUP)から転換契約の提案を受け、協議の結果その提案に合意した。

 本稿では、はじめに、転換契約の背景として電子ジャーナルの価格問題やOAの進展状況を取り上げる。続いて、転換を後押しする取り組みとして、Open Access 2020(OA2020)イニシアティブと欧州の研究助成機関を中心としたコンソーシアムcOAlition Sが策定したPlan Sについて述べる。さらに、転換契約に関連するさまざまな用語を解説し、最近の主な契約事例を紹介する。最後に、課題や批判を踏まえて、転換契約の今後について展望する。

 

1. 背景

 電子ジャーナルの普及に伴い、世界の図書館や図書館コンソーシアムはビッグディール(CA1586参照)と呼ばれる包括的な購読契約を出版社との間で締結し、アクセス可能な学術雑誌の種類数を飛躍的に増加させてきた。しかしながら、電子ジャーナルの価格上昇は留まるところを知らず、図書館は経費の確保に腐心している。こうした中、ビッグディールから離脱する図書館の数も増加している(1)。学術雑誌はなぜ値上がりを続けるのか。さまざまな要因が考えられるが、購読契約というシステムが、競争の働かない不健全な市場を形成しているが故に、学術雑誌の価格上昇に歯止めがかからないという指摘がある(2)(3)。学術雑誌の価格問題に対処するためには、購読という契約方式を見直すことが求められている。

 一方、2002年にブダペスト・オープンアクセス・イニシアティブ(Budapest Open Access Initiative:BOAI)によるブダペスト宣言(4)が公表されて以来、学術論文のOA化をめざしたさまざまな取り組みが世界中で進められ、一定の成果を上げてきた。しかしながら、2019年の時点で、世界で出版された学術論文のOA率は約31%に留まっている(5)

 また、学術雑誌の多くは、著者が論文処理費用(APC)を払った論文はOAで出版されるが、他の論文は購読者のみが利用できるというハイブリッドモデルを導入している。このモデルの普及に伴い、出版社によるAPCと購読料の二重取り(ダブルディッピング)についての不安が図書館コミュニティを中心に広まっており、二重取りを明確な形で回避することが喫緊の課題となっている(6)

 

2. 転換をめざす取り組み

2.1. OA2020 イニシアティブ

 こうした背景の下、2015年4月にドイツのマックスプランクデジタルライブラリ(Max Planck Digital Library: MPDL)は、“Disrupting the subscription journals’ business model for the necessary large-scale transformation to open access”という白書(7)を発表した。この白書の中で、図書館が出版社に支払っている学術雑誌の購読料をOA出版料に転換すれば、全ての論文を即座にOAで出版することができるという試算が示された。購読契約からOA出版契約への転換に必要な資金は既に市場に存在しており、今以上の経済的な負担なく、転換は十分に可能である、というのがこの白書の主張である。

 この主張に基づき、2015年12月に開催された国際会議Berlin 12(The 12th conference in the Berlin Open Access series)において、新たなOAイニシアティブであるOA2020(8)の発足が決定された。

 

2.2. JUSTICEのOA2020 ロードマップ

 JUSTICEも、OA2020の取り組みに賛同し、2016年8月に学術雑誌の大規模OA化実現への関心表明(Expression of interest in the large-scale implementation of open access to scholarly journals)に署名した。その後、日本における論文公表実態調査などを経て、2019年3月に『購読モデルからOA出版モデルへの転換をめざして~JUSTICEのOA2020ロードマップ~』(9)を策定した。これはOA2020の戦略に沿って、JUSTICEが従来の購読契約からOA出版契約への移行を見据え、出版社との間で転換契約の交渉を開始することを宣言し、その道筋を描いた行程表である。

 

2.3. cOAlition SのPlan S

 研究助成機関もOA出版への転換を後押しする取り組みを始めている。2018年9月に欧州の11の研究助成機関によるcOAlition S(10)が誕生し、完全にして即時のOAを求めるPlan Sの10の原則が発表された。その後2018年11月に公表された実施ガイドライン(11)の中で転換契約が取り上げられており、それによれば、購読型の学術雑誌は2021年末までに転換契約を結ぶこととされている。さらに、転換契約の詳細を公開すること、契約期間は最長3年とし、契約終了後に完全OA誌(掲載論文の全てがOAの学術雑誌)に移行するというシナリオが含まれていること、という条件が課せられている。

 

3. 転換契約に関する用語

3.1. 転換契約

 転換契約とは、学術雑誌の契約に基づいて図書館あるいはコンソーシアムから出版社に対して行われる支払いを、購読料からOA出版料にシフトさせることを意図した契約の総称である(12)

 実際の転換契約にはさまざまなバリエーションが存在するが、そこには共通するいくつかの原則が認められる。例えば、転換契約の下では、著作権は出版社に譲渡されるのではなく、著者が保持することを原則とする。出版論文のライセンスとしては、一般にクリエイティブ・コモンズ・ライセンスのCC BYが推奨されている。また、これまでの購読契約では、守秘義務条項により、図書館やコンソーシアムが契約内容を開示することは原則的にできなかったが、転換契約では逆に契約条項を公にすることを原則とする。実際には、契約書の全文が公開されることもあれば、骨子のみが提供される場合もある。さらに、転換契約は、購読のための支払いから出版のための支払いへの移行をめざすという点で過渡的な契約である。最終的には、購読のための支払いをなくすことが目標とされている。

 転換契約には、大別するとRead and Publish(RAP)とPublish and Read(PAR)という2つのモデルがある。RAPは、読むための料金とOA出版するための料金をひとつの契約としてまとめて出版社に支払うモデルである。PARは、出版社に対してOA出版のための料金のみを支払い、追加料金無しに、OAではない論文も読むことができるという契約である。RAPよりも一歩完全なOA出版契約に近づいたモデルと言えよう。しかしながら、実際には、両者は明確に区別できないこともある。

 

3.2. オフセット契約

 オフセット契約は、購読のための料金とOA出版のための料金を相殺することを目指した契約である(13)。OA出版料の増加に応じて購読料が削減される場合もあれば、購読料に応じてOA出版料が割り引かれる場合もある。出版社による購読料とOA出版料の二重取りを回避することを強く意識した契約である。

 

3.3. Pure Publish契約

 Pure Publish契約とは、図書館やコンソーシアムと出版社との間で合意された支払いにより、機関の著者が個別に料金を負担することなく完全OA誌に出版できるようになる契約を指す(14)。Pure Publish契約は単独に締結される場合もあれば、転換契約の中の構成要素のひとつとして組み込まれる場合もある。

 

3.4. 転換モデル契約と転換雑誌

 cOAlition Sは、2019年5月にPlan Sの実施ガイドライン改訂版(15)を公表した。その中で、購読型の学術雑誌から完全OA誌への転換については、転換契約に加えて、転換モデル契約(Transformative Model Agreements)と転換雑誌(Transformative Journals)が支援の対象とされている。ここで言う転換モデル契約とは、転換契約に移ることが困難な中小規模の出版社や学会系の出版社が、二重取りを発生させない形で、OA出版に転換することを促すためのモデルとなる契約のことである。一方、転換雑誌は、出版社単位ではなく雑誌単位で、OA出版論文の比率を徐々に拡大し、二重取りを発生させないようにOA出版料を購読料の相殺に用い、2024年12月までに完全かつ即時のOAへの転換を確約する学術雑誌を指している。なお、2020年4月8日に公開された転換雑誌の改訂基準(16)で、転換の期限は撤廃された。

 

4. 転換契約の事例

 転換契約については、OA市場に関するデータ収集を行うイニシアティブであるESAC(Efficiency and Standards for Article Charges)が事例集(レジストリ)(17)を整備しており、そこには2020年5月20日現在、101の契約事例が掲載されている。地域毎に集計すると、欧州が93、北米が5、大洋州が2、中東が1という内訳になっている。この事例集には、契約出版社、契約大学・コンソーシアム等の名称と国名、年間出版論文数、契約の開始日と終了日などの情報が記載されている。また、いくつかの事例では契約書そのものへのリンクが設定されており、契約条項の公開という原則が可能な限り守られていることがうかがえる。

 ここでは、2019年後半以降の主な契約事例の概要を紹介する。

 

①スウェーデンのBibsamとElsevier社

  • 2019年11月22日、スウェーデンの図書館コンソーシアムBibsamは、Elsevier社と3年間のRAP契約の締結を発表した(18)
  • 契約機関の研究者はElsevier社が発行するハイブリッド誌、完全OA誌、学会誌、Elsevier社傘下のCell Press社とLancet系列の完全OA誌に論文を制限なくOA出版することができる。
  • Cell Press社発行のハイブリッド誌へは年間100件のOA出版が可能になる。
  • また、Elsevier社提供のパッケージ“Science Direct Freedom Collection”に収録された学術雑誌約2,000タイトルの1995年から最新号まで、及びCell Press社の14誌への購読権が付与される。
  • 論文はCC BYライセンスでOA化することができる。また、著者の希望により他のライセンスを付与することも可能になっている。
  • この契約の範囲内で年間約3,800件の論文の公開が見込まれている。
  • Bibsamはこれで、Elsevier社、Wiley社、Springer Nature社、Taylor & Francis社、SAGE社及びオックスフォード大学出版局(OUP)といった6大出版社と転換契約を結んだことになる。

 

②ドイツのプロジェクトDEALとSpringer Nature社

  • 2020年1月9日、ドイツの研究機関等によるコンソーシアムであるプロジェクトDEALとSpringer Nature社は、2020年から2022年までの3年間の転換契約が正式に締結されたことを発表した(19)
  • プロジェクトDEALを構成する700以上のドイツの研究機関に所属する著者が、Springer Nature社のハイブリッド誌、及び完全OA誌に受理された論文を即時にOA出版することが可能となる。この契約により、年間1万3,000件以上の論文のOA出版が見込まれる。
  • 約1,900のハイブリッド誌については、2020年1月1日からOA出版が可能となる。論文をOA出版するための単価は2,750ユーロに設定されており、これに出版論文数を乗じた額を払うことにより、参加機関はSpringer Nature社のジャーナルコレクションに含まれるSpringer社、Palgave社、Adis社、Macmillan社の学術雑誌に永続的にアクセスすることもできる。
  • また、Pure Publish契約として、完全OA誌でのOA出版が2020年8月1日から可能となり、APCに20%の割引価格が適用される。
  • OA出版する論文に付与するライセンスはCC BYが基本だが、一部のタイトルではCC BY-NCのみが適用される。
  • なお、本契約書の全文は、プロジェクトDEALの中心メンバーであるマックスプランク協会のリポジトリ上で公開されている(20)

 

③日本のJUSTICEとCUP

  • 2020年1月28日に、JUSTICEはCUPからRAPモデルの提案があったことを発表した(21)
  • 提案によると、契約機関は2020年から2022年までの3年間となっており、JUSTICE会員館は従来の購読料モデルと新たに提案されたRAPモデルのいずれかを選択することができる。
  • RAPモデルを選択した機関は、FTE(フルタイム換算値)毎に定められた購読料とOA出版のための追加料金を支払う。それにより、機関に所属する著者は契約コレクションの対象タイトルに無制限でOA論文を出版することができる。
  • その後、早稲田大学図書館などがRAPモデルを選択し、CUPと転換契約を締結した(22)

 

④英国のJiscとWiley社

  • 2020年3月2日、英国の研究・教育機関にデジタルサービス等を提供する非営利団体JiscとWiley社は、4年間のRAP契約を締結したことを発表した(23)
  • 契約は2020年3月から発効し、Jiscに加盟する全ての機関、及び所属する研究者が対象となる。
  • この契約により、英国の大学の研究者は、Wiley社の全ての学術雑誌へ追加費用を支払うことなく、OA出版が可能となる。また、Wiley社の全ての学術雑誌にアクセスできるようになる。
  • また、英国の研究者によってWiley社の学術雑誌で出版されるOA論文の割合は、1年目にこれまでの27%から推定85%まで上昇し、2022年までには100%に到達する可能性がある、と言われている。

 

5. 転換契約の課題

5.1. 出版社に対する提案促進

 出版社は、国や政府のOA政策、研究助成機関のOA方針、購読料収入、出版論文数に基づくAPC収入予測などを基にして、図書館やコンソーシアムに対して転換契約の提案を行うか否かを判断していると推測される。出版社から転換契約の提案を引き出すことができるかどうかは、図書館やコンソーシアムが、大学等の経営層や研究助成機関との緊密な連携を通じて、OA出版への転換に向けた強い意志を出版社に示すことができるかどうかにかかっている。

 

5.2. データの収集と分析

 転換契約について出版社との交渉を進めるためには、機関に所属する研究者による論文公表数やOA率、さらにはAPCの支払い額などの基礎的データを正確に把握し、それを分析する必要がある。しかしながら、とりわけAPCの支払い額を正確に把握するのは容易ではない。日本では、ここ数年の間、JUSTICEが論文公表実態調査(24)を行い、会員機関のAPC推定支払い額を算出しているが、それはあくまで公表論文数にAPCの定価を乗じたものである。また、京都大学は独自に大学の財務会計システムからデータを抽出し、集計を行っているが、集計結果にはAPC以外の論文投稿料も含まれているとのことである(25)

 APCの正確な支払いを把握するには、学内研究者によるAPC支払いを図書館等の組織が一元的に管理するなどの方策が不可欠となる。

 

5.3. 費用負担

 仮に転換契約を締結できたとしても、図書館やコンソーシアムはそのための費用を負担し続けることができるのか。ドイツのOA2020-DEのレポート(26)は、研究助成機関がOA出版料の負担を継続すれば、現在の購読料を、助成金を得ていない研究成果のOA化料金に振り替えることで、予想されるAPC支払いを維持できると報告している。一方、研究助成機関がOA出版への助成を撤回した場合は、機関と機関に所属する著者の予算への影響は、今後のAPCの価格設定によって大きく変わってくることも指摘している。日本では、今のところ、OA出版への明示的な助成を行っている研究助成機関はひとつもない。そのため、多数の学術論文を算出する研究特化型の学術機関がOA出版モデルに移行するには、追加の予算確保が必要になると思われる。

 また、世界各国や各地域が足並みを揃えて転換契約を進めなければ、購読(アクセス)に係る費用が大幅に減ることは期待できない。前述したように、転換契約の事例を地域ごとに集計してみると、現状ではそのほとんどが欧州の図書館やコンソーシアムの事例であり、米国の実績はまだわずかである。また、米国と並んで世界最大の論文産出国のひとつである中国の事例は、今のところ皆無である。

 

5.4. バックファイルへのアクセス

 転換契約が順調に増加し、今後公表される論文の全てがOA化されたとしても、過去に公表された論文を読むためには費用が伴う。JUSTICEがOA2020ロードマップの補足的な取り組みのひとつに挙げているように、学術雑誌のバックファイルへのアクセスについては、例えば国レベルでのライセンス契約を進めるなどの方策が別途必要となる。

 

6. 転換契約に対する批判と対応

 転換契約については、上述した課題に加えて、転換契約そのものに対していくつかの批判が寄せられている。例えば、人文学分野からは、APCモデルによるOAよりもグリーンOAや非APCモデルのゴールドOAの方が適しているとの声が上がっている(27)。また、潤沢な研究資金を持たない研究者から見ると、これまでの「購読の壁」が「出版の壁」に置き換わるだけであり、論文出版の局面において新たな格差が生じるとの懸念も表明されている(28)

 転換契約は、APCによるOA出版を推進する取り組みとみなされることがある。しかしながら、転換契約の推進役であるOA2020の真の目的はあくまで「既存の購読モデルの撤廃とOAを可能にする新しいモデルの確立」であり、決してすべての図書館が購読料をAPCに振り替えることを推奨しているわけではない(29)。また、JUSTICEのOA2020ロードマップも「APCがなじまない学術情報のOA化を進めるため、図書館共同出資モデル等の非APC型の取り組みに対しても支援策を検討する」と表明しており、Plan Sも、実施ガイドライン改訂版において、APCモデル以外にも多様な持続可能なモデルをサポートすることを明言している。

 一方、当初から完全OA誌のみを刊行する出版社5社(Copernicus Publications、JMIR Publications、MDPI、Ubiquity press、Frontiers)は、現在の転換契約はOA出版への転換をもたらさず、かつ、完全OA出版社を交渉の場から締め出している、という共同声明(30)を発表している。

 確かに、現在の転換契約に関する取り組みは、大規模な出版社との交渉が優先されていることは事実である。こうした批判に対して、米国のカリフォルニア大学のように、大手商業出版社との大規模な転換契約を模索すると同時に、完全OA出版社との間でPure Publish契約を積極的に進めている機関もある(31)

 

おわりに

 転換契約は、全く新しい形の契約であり、その有効性や持続可能性についても今のところ未知数と言わざるを得ない。今後、さまざまな利害関係者からの意見や批判も踏まえつつ、より成熟したモデルへと成長させていく努力が必要となろう。また、転換契約を一部の国や地域、あるいは一部の学問分野に留まらず、より広く普及させていくためには、APCモデルへの転換や大手商業出版社との大規模な契約だけでなく、国や組織の政策や方針、購読規模や出版論文数といった個別の事情を踏まえ、最適な形でOAを実現する手段や方法を選択して、購読からOAへの転換を図っていくことが求められるだろう。

 いずれにしても、転換契約をめぐる動向を引き続き注視していきたい。

 

(1) “Big Deal Cancellation Tracking”. SPARC.
https://sparcopen.org/our-work/big-deal-cancellation-tracking/, (accessed 2020-04-03).

(2) Shieber, Stuart M. Equity for Open-Access Journal Publishing. PLoS Biology. 2009, 7(8), e1000165.
https://doi.org/10.1371/journal.pbio.1000165, (accessed 2020-04-03).

(3) Shieber, Stuart. “Why open access is better for scholarly societies”. The Occasional Pamphlet on scholarly communication. 2013-01-29.
http://blogs.law.harvard.edu/pamphlet/2013/01/29/why-open-access-is-better-for-scholarly-societies/, (accessed 2020-04-03).

(4) “Read the Budapest Open Access Initiative”. Budapest Open Access Initiative.
https://www.budapestopenaccessinitiative.org/read, (accessed 2020-04-03).

(5) Piwowar, Heather et al. The Future of OA: A large-scale analysis projecting Open Access publication and readership. bioRxiv, 2019, 795310.
https://doi.org/10.1101/795310, (accessed 2020-04-03).

(6) Pinfield, Stephen et al. The “total cost of publication” in a hybrid open‐access environment: Institutional approaches to funding journal article‐processing charges in combination with subscriptions. Journal of the Association for Information Science and Technology. 2016, 67(7), p. 1751-1766.
https://doi.org/10.1002/asi.23446, (accessed 2020-04-03).

(7) Schimmer, Ralf et al. “Disrupting the subscription journals’ business model for the necessary large-scale transformation to open access”. MPG.PuRe. 2015.
http://hdl.handle.net/11858/00-001M-0000-0026-C274-7, (accessed 2020-04-03).
Schimmer, Ralfほか. (訳)オープンアクセスへの大規模な転換のための購読型ジャーナルのビジネスモデルの破壊:マックスプランクデジタルライブラリ オープンアクセス白書. 田村香代子訳. 大学図書館研究. 2018, 109, p. 2012-1-9.
https://doi.org/10.20722/jcul.2012, (参照 2020-04-24).

(8) “OA2020(Open Access 2020)”.
https://oa2020.org/, (accessed 2020-04-03).

(9) “購読モデルからOA出版モデルへの転換をめざして~JUSTICEのOA2020ロードマップ”. 大学図書館コンソーシアム連合.
https://www.nii.ac.jp/content/justice/overview/JUSTICE_OA2020roadmap-JP.pdf, (参照 2020-04-03).

(10) “’Plan S’ and ‘cOAlition S’ ? Accelerating the transition to full and immediate Open Access to scientific publications”. cOAlition S.
https://www.coalition-s.org/, (accessed 2020-04-03).

(11) “Making full and immediate Open Access a reality”. cOAlition S.
https://www.coalition-s.org/wp-content/uploads/271118_cOAlitionS_Guidance.pdf, (accessed 2020-04-03).

(12) Hinchliffe, Lisa Janicke. “Transformative Agreements: A Primer”. Scholarly Kitchen. 2019-04-23.
https://scholarlykitchen.sspnet.org/2019/04/23/transformative-agreements/, (accessed 2020-04-03).
3.1.の説明は本文献に基づき整理したものである。

(13) “Negotiating with scholarly journal publishers: A toolkit from the University of California”. Office of Scholarly Communication, University of California.
https://osc.universityofcalifornia.edu/wp-content/uploads/2019/06/UCNegotiationToolkitforTransformativeAgreements_May2019.pdf, (accessed 2020-04-03).

(14) Hinchlife, Lisa Janicke. “The “Pure Publish” Agreement”. Scholarly Kitchen. 2020-02-20.
https://scholarlykitchen.sspnet.org/2020/02/20/pure-publish/, (accessed 2020-04-03).

(15) “Accelerating the transition to full and immediate Open Access to scientific publications”. cOAlition S.
https://www.coalition-s.org/wp-content/uploads/PlanS_Principles_and_Implementation_310519.pdf, (accessed 2020-04-03).

(16) “cOAlition S publishes updated criteria for Transformative Journals”. cOAlition S. 2020-04-08.
https://www.coalition-s.org/coalition-s-publishes-updated-criteria-for-transformative-journals/, (accessed 2020-04-29).

(17) “Transformative Agreements. Agreement Registry”. ESAC.
https://esac-initiative.org/about/transformative-agreements/agreement-registry/, (accessed 2020-04-03).

(18) “New transformative agreement with Elsevier enables unlimited open access to Swedish research”. National Library of Sweden. 2019-11-22.
https://www.kb.se/samverkan-och-utveckling/nytt-fran-kb/nyheter-samverkan-och-utveckling/2019-11-22-%E2%80%8Bnew-transformative-agreement-with-elsevier-enables-unlimited-open-access-to-swedish-research.html, (accessed 2020-04-24).
“New transformative agreement with Elsevier enables unlimited open access to Swedish research”. Elsevier. 2019-11-22.
https://www.elsevier.com/about/press-releases/corporate/new-transformative-agreement-with-elsevier-enables-unlimited-open-access-to-swedish-research, (accessed 2020-04-03).

(19) “Springer Nature and Germany’s Projekt DEAL finalise world’s largest transformative Open Access agreement”. German Rectors’ Conference. 2020-01-09.
https://www.hrk.de/press/press-releases/press-release/meldung/springer-nature-and-germanys-projekt-deal-finalise-worlds-largest-transformative-open-access-agree/, (accessed 2020-04-03).

(20) “Projekt DEAL ? Springer Nature Publish and Read Agreement”. MPG.PuRe. 2020.
http://hdl.handle.net/21.11116/0000-0005-A8EA-6, (accessed 2020-04-03).

(21) “Cambridge University Press が、JUSTICE に Read & Publishモデルを新提案”. 大学図書館コンソーシアム連合.
https://www.nii.ac.jp/content/justice/news/2020/20200128.html, (参照 2020-04-03).

(22) “オープンアクセス論文に関わる費用の免除につきまして(CUP)”. 早稲田大学図書館.
https://www.waseda.jp/library/news/2020/02/28/8289/, (参照 2020-04-03).

(23) “Jisc, UK institutions and Wiley agree ground-breaking deal”. Jisc.
https://www.jisc.ac.uk/news/jisc-uk-institutions-and-wiley-agree-ground-breaking-deal-02-feb-2020, (accessed 2020-04-03).

(24) “論文公表実態調査(2019年度)の結果を公開しました”. 大学図書館コンソーシアム連合. 2020-02-28.
https://www.nii.ac.jp/content/justice/news/2020/20200228.html, (参照 2020-04-03).

(25) 京都大学附属図書館学術支援課. “京都大学におけるオープンアクセス費(APC)・論文投稿料支払状況2016-2018 (速報版)”. 京都大学学術情報リポジトリ(KURENAI), 2019-12-24.
http://hdl.handle.net/2433/245219, (参照 2020-04-03).

(26) Schönfelder, Nina. Transformationsrechnung: Mittelbedarf für Open Access an ausgewählten deutschen Universitäten und Forschungseinrichtungen. OA2020-DE, 2019.
https://pub.uni-bielefeld.de/record/2937971, (accessed 2020-04-03).

(27) “Towards a Plan(HS)S: DARIAH’s position on PlanS”. DARIAH-EU. 2018-10-25.
https://www.dariah.eu/2018/10/25/towards-a-planhss-dariahs-position-on-plans/, (accessed 2020-04-03).

(28) Raju, Reggie. From green to gold to diamond: open access’s return to social justice. Paper presented at: IFLA WLIC 2018 ‐ Kuala Lumpur, Malaysia ‐ Transform Libraries, Transform Societies. in Session 92 ‐ Science & Technology Libraries with Serials and Other Continuing Resources. In: IFLA WLIC 2018, 24-30 August 2018, Kuala Lumpur, Malaysia.
http://library.ifla.org/2220/1/092-raju-en.pdf, (accessed 2020-04-03).

(29) 小陳左和子, 矢野恵子. ジャーナル購読からオープンアクセス出版への転換に向けて−欧米の大学および大学図書館コンソーシアム連合(JUSTICE)における取り組み−. 大学図書館研究. 2018, 109, p. 2015-1-15.
https://doi.org/10.20722/jcul.2015, (参照 2020-04-03).

(30) “Current Transformative Agreements Are Not Transformative Position Paper – For Full, Immediate and Transparent Open Access”. Frontiers Blog. 2020-03.
https://frontiersinblog.files.wordpress.com/2020/03/position-statement-transformative-agreements.pdf, (accessed 2020-04-03).

(31) “PLOS and the University of California announce open access publishing agreement”. Office of Scholarly Communication, University of California. 2020-02-19.
https://osc.universityofcalifornia.edu/2020/02/plos-uc/, (accessed 2020-04-03).

 

[受理:2020-05-20]

 


尾城孝一. 学術雑誌の転換契約をめぐる動向. カレントアウェアネス. 2020, (344), CA1977, p. 10-15.
https://current.ndl.go.jp/ca1977
DOI:
https://doi.org/10.11501/11509687

Ojiro Koichi
Trends over Transformative Agreements of Scholarly Journals