Springer Nature社と独・DEALコンソーシアム、新たな5年間の転換契約を締結へ

2023年11月7日、Springer Nature社と独・DEALコンソーシアムが、新たな5年間の転換契約を締結する意向であると発表しました。

契約期間は2024年からの5年間であり、今後数週間以内に署名される予定であるとしています。

契約締結により、DEAL参加機関に所属するドイツの研究者は、引き続きSpringer Nature社のインプリントであるSpringer、Palgrave、Aidsのハイブリッドジャーナルと、Nature関連誌を含む完全オープンアクセス(OA)ジャーナルで、論文をOA出版することができるとあります。また、Springer、Palgrave、Adisのポートフォリオに含まれる購読誌へアクセスすることが可能です。

両者間では、2020年に転換契約が締結されました。これにより、2022年にドイツではOA論文約1万5,800件が出版され、2018年の約4,700件の3倍以上となったと述べられています。また、ドイツの研究者が同社で発表したコンテンツのダウンロード数については、2020年には870万件であったものが、2022年には4,860万件以上に増加したとあります。

Springer Nature and DEAL Consortium to build upon their landmark Transformative Agreement(Springer Nature, 2023/11/7)
https://group.springernature.com/gp/group/media/press-releases/landmark-agreement-with-projekt-deal-built-upon/26273328

DEAL Consortium and Springer Nature to Sign New Transformative Agreement for Germany soon(DEAL, 2023/11/7)
https://deal-konsortium.de/en/news/springer-agreement

参考:
Elsevier社、独・DEALコンソーシアムと5年間の転換契約を締結 [2023年09月22日]
https://current.ndl.go.jp/car/193059

独・プロジェクトDEALとSpringer Nature社が締結した2020年から2022年までの“Publish and Read”契約の契約書全文が公開される [2020年02月18日]
https://current.ndl.go.jp/car/40274

独・プロジェクトDEAL、Springer Nature社との“Read and Publish”契約に最終 [2020年01月10日]
https://current.ndl.go.jp/car/39928

CA2013 – 論文公開手段としてのオープンアクセスジャーナルの有効性 / 浅井澄子
カレントアウェアネス No.351 2022年03月20日
https://current.ndl.go.jp/ca2013

CA1977 – 動向レビュー:学術雑誌の転換契約をめぐる動向 / 尾城孝一
カレントアウェアネス No.344 2020年6月20日
https://current.ndl.go.jp/ca1977