2023年1月12日、米国の非営利団体PEN AMERICAが、ブルックリン公共図書館と協力し、禁書に対抗し読む自由を促進するための高校生向けオンラインプログラム“Freedom to Read Advocacy Institute”を実施することを発表しました。
プログラムは2月の4週間にわたって実施予定で、全国の学校、図書館、地域社会で禁書や読む自由のために闘う次世代の自由な表現の擁護者を養成し、認定するものとあります。
参加者はインタラクティブなワークショップに参加することで、知的自由を守り学校やコミュニティにおいて検閲と闘う方法を学ぶほか、禁書に反対する学生活動家や保護者、禁書となった本の著者に会うこともできるとあります。全てのセッションに出席・参加すると認定証が授与され、コホート「読む自由大使」（“Freedom to Read Ambassador”）へ招待されるとしています。
BROOKLYN PUBLIC LIBRARY AND PEN AMERICA TEAMING UP TO TRAIN HIGH SCHOOL STUDENTS TO DEFEND AGAINST BOOK BANS, PROMOTE THE FREEDOM TO READ（PEN AMERICA, 2023/1/12）
https://pen.org/press-release/brooklyn-public-library-and-pen-america-teaming-up-to-train-high-school-students-to-defend-against-book-bans-promote-the-freedom-to-read/
参考：
American Libraries誌による2022年の振り返り（記事紹介） 2023-01-16
https://current.ndl.go.jp/car/170816
禁書に対して今こそ「行動すべき時」：米・ブルックリン公共図書館長のインタビュー（記事紹介） 2022-11-28
https://current.ndl.go.jp/car/167017
かつては聖域だった学校図書館、今は戦場に（記事紹介）2022-11-02
https://current.ndl.go.jp/car/47102
米・ブルックリン公共図書館、禁書の対象となった本を利用できるよう図書館カード5,100枚を若者に無料で発行（記事紹介）2022-09-27
https://current.ndl.go.jp/car/46885
米・EveryLibrary Institute、禁書に対する有権者の認識に関する報告書を公開 2022-09-22
https://current.ndl.go.jp/car/46870
米国で2022年の禁書週間が始まる（9/18-24）：テーマは“Books Unite Us. Censorship Divides Us” 2022-09-21
https://current.ndl.go.jp/car/46855
米国図書館協会（ALA）、25超の団体と協力して禁書反対キャンペーン“Unite Against Book Bans”を展開していると発表 2022-05-20
https://current.ndl.go.jp/car/46163
米・ブルックリン公共図書館、キャンペーン“Books UnBanned”を開始：地域コミュニティで禁書に直面する全米の13歳-21歳にeカードを無料で発行 2022-04-22
https://current.ndl.go.jp/car/46038
PEN America、米国の学校における禁書に関する調査レポートとリストを公開 2022-04-18
https://current.ndl.go.jp/car/46003
米国図書館協会（ALA）、米国図書館界の概況についての報告書（2022年版）および「2021年に最も批判を受けた図書」を公表 2022-04-12
https://current.ndl.go.jp/car/45973
米国の学校図書館で静かに本が撤去されている（記事紹介）2022-04-05
https://current.ndl.go.jp/car/45936
米国図書館協会（ALA）、人種差別やLGBTQ+等に関する書籍を図書館から排除する取組に関する有権者・保護者への調査結果を発表 2022-03-25
https://current.ndl.go.jp/car/45870
米国図書館協会（ALA）、米国の学校や図書館における書籍の検閲の実施に反対する声明を発表 2021-12-02
https://current.ndl.go.jp/car/45270
小南理恵. 米国の図書館における検閲に関する動向. カレントアウェアネス. 2022, (354), CA2029, p. 2-5.
https://current.ndl.go.jp/ca2029
