2022年3月29日、米国図書館協会(ALA)が、3月28日にホワイトハウスが発表した2023会計年度の予算教書についての記事を掲載しています。
予算案では、図書館サービス及び技術法(LSTA)への360万ドルを含む博物館・図書館サービス機構(IMLS)への880万ドルの増額が提案され、2022会計年度の予算より増加しているとあります。一方、教育省を通じて運営されるリテラシーへの革新的アプローチ(Innovative Approaches to Literacy:IAL)プログラムに対する100万ドルの減額が含まれています。この結果、2023会計年度予算案では、LSTAが2億100万ドルに引き上げられ、IALは2,800万ドルに減額されることになるとあります。
これを受けて、ALA会長のPatty Wong氏は、「連邦予算におけるLSTAやその他の図書館関連予算の増額は歓迎すべきことだが、需要の高い図書館サービスを維持し、そのサービスを担う図書館職員に給与を支払うには十分ではない。IALへの100万ドルの減少は、識字率向上への強力な支援が不可欠なこの時期に残念なことである。」などと述べています。
ALA Statement: “White House FY 2023 Budget Proposal Positive But ‘Not Enough’ for Libraries”(ALA, 2022/3/29)
https://www.ala.org/news/press-releases/2022/03/white-house-fy2023-budget-proposal-positive-not-enough-libraries
参考:
米・トランプ政権、2019年度の予算教書を提出:IMLS、NEA、NEHの段階的な廃止にむけた予算を計上
Posted 2018年2月16日
https://current.ndl.go.jp/node/35499
米・トランプ新政権の2018会計年度予算案に対して米国図書館協会が声明を発表:非生産的で近視眼的
Posted 2017年3月17日
https://current.ndl.go.jp/node/33679
E2431 – コロナ禍における米国の図書館支援政策
カレントアウェアネス-E No.422 2021.10.14
https://current.ndl.go.jp/e2431
CA2000 – 動向レビュー:米国のIMLSが戦略的5か年計画で描くこれからの図書館像-地域変革における触発機能- / 豊田恭子
カレントアウェアネスNo.348 2021年06月20日
https://current.ndl.go.jp/ca2000