カレントアウェアネス-E
No.135 2008.09.17
E835
世界図書館情報会議(WLIC):第74回IFLA年次大会 <報告>
2008年8月10日から14日まで,世界図書館情報会議(WLIC):第74回国際図書館連盟(IFLA)年次大会が「国境なき図書館:国際理解への航海(Libraries Without Borders: Navigating Toward Global Understanding)」をテーマとして,カナダのケベックシティ・コンベンション・センター(QCC)で開催された。150か国以上から3,000名以上が参加し,日本からは,長尾真国立国会図書館(NDL)館長を団長とするNDLからの代表団7名を含め,30名以上が参加した。
開会式では,先住民族の歌や踊り,ストーリーテラーによる朗読等をはさみながら,カナダ総督やIFLA会長によるスピーチが行われた。
大会会期中は,約100の公開セッションに加え,101機関が出展した展示会,137のポスターセッション等が行われた。 公開セッションでは日本からの報告も行われ,国立図書館分科会と統計・評価分科会の合同セッション(CA1653参照)では,橋詰秋子NDL総務部企画課評価係長がNDLの活動評価について発表した。また,OCLC主催のシンポジウム「メタデータの新世界(The new world of metadata)」など,多くの関連イベントも開催された。
13日には,50か国以上が参加して国立図書館長会議(CDNL)がQCCに隣接するデルタ・ホテルで開催され,長尾NDL館長が出席した。会議では,電子情報環境下におけるCDNLの戦略課題等に関する議論が行われた。
14日に行われた評議会では,IFLAの規約改正案等が承認された。なお,今大会でIFLA事務局長がロー(Peter Lor)氏(南アフリカ)からニコルソン(Jennefer Nicholson)氏(オーストラリア)に交代した。
閉会式では,功労者,ニューズレターやポスターセッションの優秀者等が表彰され,2011年の世界大会は,プエルトリコのサン・ファンで開催されるとの発表があった(2009年はイタリアのミラノ,2010年はオーストラリアのブリスベンで開催予定)。
なお,大会前後には常任委員会等の役員会が開催されたほか,14のサテライトミーティングがカナダ国内各都市や米国で行われた。
(国立国会図書館:水戸部由美)
Ref:
http://www.ifla.org/IV/ifla74/index.htm
http://www.ala.org/ala/alonline/currentnews/newsarchive/2008/august2008/ifla2008.cfm
http://www.libraryjournal.com/article/CA6589284.html
CA1609
CA1610
CA1653
E689
E827