E621 – 2006年韓国図書館界の10大ニュース

カレントアウェアネス-E

No.102 2007.03.14

 

 E621

2006年韓国図書館界の10大ニュース

 

 韓国図書館協会(KLA)の機関紙『図書館文化』2007年1月号に,2006年における韓国図書館界10大ニュース(順不同)が掲載されている。

  • (1) IFLAソウル大会開催(E546CA1609CA1610CA1611参照)
  • (2) 図書館法と読書文化振興法,ようやく改・制定
  • (3) ノ・ムヒョン大統領への公共図書館政策の報告(E468参照)
  • (4) 「小さな図書館」活性化事業の拡大(CA1578E506参照)
  • (5) 学校図書館活性化事業拡大の一方で司書教師は依然として不足
  • (6) 文化観光部,図書館など文化施設の夜間開館時間拡大を推進
  • (7) 韓国医学図書館協議会,医学司書資格制度を施行
  • (8) 国立子ども青少年図書館が開館(E506参照)
  • (9) 国立中央図書館,KORMARC(統合書誌用)刊行
  • (10) 韓米自由貿易協定(FTA)に関連してKLAも声明を発表

 本誌で紹介していないものを挙げると,(2)は,2002年からの「図書館および読書振興法」改正の議論(CA1018,CA1578,E376,E429参照)の結果,「図書館法」と「読書文化振興法」が制定された件である。なお,両法とも2007年4月5日から施行されることになっている。

 (5)は自治体による学校図書館支援が拡大している一方で,司書教師の拡充が十分に進まず,司書教師がいないため図書館運営が困難な生じている学校があることについて,(6)は文化観光部の政策により,11月20日から国立中央図書館と全国16の地域代表図書館(日本の都道府県立・政令指定都市立レベルに相当)の資料室が22時まで,閲覧室が23時まで開館するようになったことについて,(7)は韓国医学図書館協議会が独自に,希望者対象の認証資格として医学司書資格を創設し,第1回の審査・試験を実施したことについて,である。

 また(9)では,新しい目録規則(韓国目録規則第4版)に準拠したMARCフォーマットを制定したことについて,(10)では政府が推進しているFTAに関連して,現行の著作権法が認めている図書館に関する例外規定が損なわれる内容となるのであれば反対するという声明をKLAが出したことについて,である。

 司書教師不足,夜間開館時間の増大による負担増,FTAによる図書館業務への影響の恐れなどの課題もあるものの,IFLA大会の成功,待望の法制の成立,図書館の活性化など,総じて明るい話題が目立ち,韓国図書館界にとって大きな実りがあった1年であると言えよう。

Ref:
http://www.korla.or.kr/business/publication/paper/tblPaper/view.asp?pkid=29&BBSCode=P0002
E376
E429
E468
E506
E540
E546
CA1018
CA1578
CA1609
CA1610
CA1611