2023年10月3日、米国デジタル公共図書館(DPLA)が、“Banned Book Club”の拡大に向けてシカゴ大学図書館との連携を開始したことを発表しました。
“Banned Book Club”は、7月にDPLAが立ち上げた取組で、禁書となったタイトルの電子書籍版をアプリを通して無料で提供するものです。全米のコミュニティで禁書となっている900以上のタイトルにアクセスが可能です。
今回の連携により、シカゴ大学の関係者及びイリノイ州の全ての読者が、無料のアプリ“Palace app”を通して“The Banned Book Club”のコレクションを利用できるとあります。
DPLA partners with the University of Chicago Library to expand The Banned Book Club(DPLA, 2023/10/3)
https://dp.la/news/dpla-partners-with-the-university-of-chicago-library-to-expand-the-banned-book-club
The Banned Book Club
https://www.thebannedbookclub.info/
参考:
米・ニューヨーク公共図書館、反検閲キャンペーン“Books For All: Protect the Freedom to Read”を開始 [2023年10月18日]
https://current.ndl.go.jp/car/194255
米国図書館協会(ALA)、2023年の閲覧制限の申立て(book challenge)に関する暫定データを公開:公共図書館における申立てが急増 [2023年09月26日]
https://current.ndl.go.jp/car/19342
米・ボストン公共図書館、検閲に対抗する取組である“Books Unbanned”に参加 [2023年10月11日]
https://current.ndl.go.jp/car/193922
米・ブルックリン公共図書館、キャンペーン“Books UnBanned”を開始:地域コミュニティで禁書に直面する全米の13歳-21歳にeカードを無料で発行 [2022年04月22日]
https://current.ndl.go.jp/car/46038
米・ニューヨーク公共図書館(NYPL)、禁書の対象となっている本へのアクセスを電子書籍アプリ“SimplyE”で提供 [2022年04月14日]
https://current.ndl.go.jp/car/45987
E2432 – 米国の公共図書館電子化プロジェクト“The Palace Project”
カレントアウェアネス-E [No.422 2021.10.14]
https://current.ndl.go.jp/e2432
CA2029 – 米国の図書館における検閲に関する動向 / 小南理恵
カレントアウェアネス No.354 2022年12月20日
https://current.ndl.go.jp/ca2029