米・ニューヨーク公共図書館(NYPL)、禁書の対象となっている本へのアクセスを電子書籍アプリ“SimplyE”で提供

2022年4月13日、米・ニューヨーク公共図書館(NYPL)が、禁書の対象となっている本への無制限のアクセスを、電子書籍アプリ“SimplyE”で提供すると発表しました。実施期間は、4月13日から5月末までです。

Hachette Book Group、Macmillan社、Scholastic社との協力によるものであり、米国内の誰でも利用できるとあります。対象となっている本は、米国図書館協会(ALA)が公開したリストに掲載されているものや、最近禁書・批判の対象となった本であると述べられています。

発表によると、米国内の学校・公共図書館における禁書の動きに反対し、知識・情報・全ての視点へのオープンで自由なアクセスの重要性を主張する同館のプロジェクト“Books For All”の一環です。発表の中では、その他の関連する取組として、推薦図書リストの作成・公開、パネルディスカッションの開催等が紹介されています。

Books For All: The New York Public Library Partners with Publishers to Provide Unlimited Access to a Selection of Commonly Banned Books(NYPL, 2022/4/13)
https://www.nypl.org/press/press-release/april-13-2022/books-all-new-york-public-library-partners-publishers-provide

関連:
Books for All(NYPL)
https://www.nypl.org/spotlight/books-for-all

参考:
米国図書館協会(ALA)、米国図書館界の概況についての報告書(2022年版)および「2021年に最も批判を受けた図書」を公表
Posted 2022年4月12日
https://current.ndl.go.jp/node/45973

米国の学校図書館で静かに本が撤去されている(記事紹介)
Posted 2022年4月5日
https://current.ndl.go.jp/node/45936

米・ニューヨーク公共図書館(NYPL)、アフリカ系アメリカ人の文化に関するレファレンスガイドを公開
Posted 2021年10月8日
https://current.ndl.go.jp/node/44945