2020年9月9日付のF1000 Researchのプレスリリースにおいて、イスラエルの研究助成機関であるイスラエル科学財団(Israel Science Foundation:ISF)が、F1000 Researchのオープンアクセス(OA)出版プラットフォームを利用して、同財団の研究助成による成果物をOA出版するゲートウェイ“ISF Gateway”の運用を開始したことが発表されています。
ISF Gatewayにより、ISFの研究助成を受けた研究者は、共有したい研究成果やデータを迅速で透明性のある形でのOA出版等が可能となります。ISFはISF Gatewayについて、策定中のOA方針の実践に向けた重要な節目とみなしており、助成を受けた研究者の成果の意義を最大化するために、オープンリサーチに求められる全ての原則を支持するような専用の出版プラットフォームとなることを意図しています。
ISF Gatewayには、過去10年間に同財団から助成を受けた全ての研究者に利用資格があり、全ての研究分野の様々なタイプの研究成果を共有することが可能です。また、ISFの助成を受けていないキャリア初期の研究者も、助成を受けた研究者の承認があればISF Gatewayで研究成果をOA出版することができます。ISFは立ち上げを記念して、ISF Gatewayに掲載される最初の30本の論文について、出版コストをISFが負担することを表明しています。
Israel Science Foundation leads the way in open science with the launch of dedicated open access publishing gateway(F1000 Research,2020/9/9)
https://blog.f1000.com/2020/09/09/israel-science-foundation-leads-the-way-in-open-science-with-the-launch-of-dedicated-open-access-publishing-gateway/
ISF Gateway
https://f1000research.com/gateways/isf
関連:
Israel Science Foundation
https://www.isf.org.il/#/
参考:
E2288 – 研究成果公開の新たな国際標準に向けた筑波大学の取組
カレントアウェアネス-E No.396 2020.08.20
https://current.ndl.go.jp/e2288
OpenAIRE、オープンアクセス出版プラットフォーム“Open Research Europe”の構築に関してF1000 Researchと覚書を締結
Posted 2020年6月29日
https://current.ndl.go.jp/node/41376