Springer Nature社とResearchGate、記事のResearchGate上での公開に係る試行プログラムを長期的なものへと拡大:試行プログラムを評価したホワイトペーパーも公表

2020年9月10日、Springer Nature社と研究者向けのSNSであるResearchGateは、2020年第4半期から、2019年に開始された両者による試行プログラムの第2フェーズを、長期的なコンテンツシンジケーション連携へと拡大させると発表しました。

これにより、出版社版(version-of-record :VoR)の記事を直接ResearchGate上で公表できるようになり、権限のあるユーザーは、Springerのジャーナルに過去5年間に掲載された記事、および 過去3年間のNature Research社のジャーナルを読むことができます。新しい記事は掲載された時点で毎日公開されます。権限のないユーザーは、メタデータ・図・1ページ目・アブストラクト等のみ閲覧可能です。

同日、試行プログラムの第2フェーズの評価を行ったホワイトペーパー“Researchers at the centre: content discoverability, visibility and access”もあわせて公表されています。同ペーパーでは、連携による需要な結果として、権利の識別性の向上、権限のあるユーザーによる定期購読している図書館の把握の容易化、発見可能性の向上、著者からの肯定的な意見、ResearchGate上で公表されたコンテンツの利用増を指摘しています。

The Springer Nature / ResearchGate partnership(Springer Nature)
https://www.springernature.com/gp/librarians/landing/discoverability-visibility-access
https://media.springernature.com/full/springer-cms/rest/v1/content/18300962/data/v4
※2つ目のリンクはホワイトペーパー本文です[PDF:22ページ]

Springer Nature and ResearchGate to move forward with long-term content-sharing partnership(ResearchGate,2020/9/9)
https://www.researchgate.net/blog/post/researchgate-and-wiley-connect-researchers-with-personalized-content-learning-opportunities

参考:
Springer Nature社とResearchGate、一部の同社雑誌掲載記事の全文をResearchGate上で公開する試行プログラムについて延長を発表
Posted 2019年7月12日
https://current.ndl.go.jp/node/38589

ResearchGate・Springer Nature、Nature誌掲載の一部全文記事のResearchGate上での公開の試行を発表
Posted 2019年3月4日
http://current.ndl.go.jp/node/37702

ResearchGate、Springer Nature社・ケンブリッジ大学出版局・Thieme社と、学術論文の合法的共有化に向けての連携を発表
Posted 2018年4月20日
http://current.ndl.go.jp/node/35890

CA1848 – ResearchGate-リポジトリ機能を備えた研究者向けSNS- / 坂東慶太
カレントアウェアネス No.324 2015年6月20日
http://current.ndl.go.jp/ca1848