2017年6月1日、Accessible Books Consortium (ABC) が、様々な国の視覚障害者のための図書館が、アクセス可能なフォーマットで書籍を交換できるようにする“ABC Global Book Service”の開始を発表しています。
マラケシュ条約の対象となる人々に国境を越えて「アクセス可能な複製物」を効率良く、同時に著作権を守りつつ提供するためのパイロットプロジェクト“TIGAR”を改称したものです。
マラケシュ条約が国内で発効している国の視覚障害者のための図書館では、著作権者の許諾なしでの交換が可能ですが、マラケシュ条約国内発効前の国では、著作権者の許諾が必要です。
New release of the ABC Global Book Service(ABC,2017/6/1)
http://www.accessiblebooksconsortium.org/news/en/2017/news_0003.html
ABC Global Book Service(ABC)
http://www.accessiblebooksconsortium.org/globalbooks/en/
参考:
プリントディスアビリティのある人たちがアクセス可能な本の増加をめざし、世界知的所有権機関(WIPO)等が“Accessible Books Consortium”を立ち上げ
Posted 2014年7月3日
http://current.ndl.go.jp/node/26495
アクセシブルな書籍の国際的な流通促進を目指すTIGARプロジェクトのこれまでの成果
Posted 2012年7月20日
http://current.ndl.go.jp/node/21417
E1455 – 障害者のアクセス権と著作権の調和をはかるマラケシュ条約
カレントアウェアネス-E No.241 2013.07.25
http://current.ndl.go.jp/e1455
CA1831 – マラケシュ条約―視覚障害者等への情報アクセスの保障に向けたWIPOの取り組み / 野村美佐子
カレントアウェアネス No.321 2014年9月20日
http://current.ndl.go.jp/ca1831