2023年4月11日、英・ケンブリッジ大学出版局(CUP)が、中・低所得国の研究者がCUPのジャーナルにおいて無料でオープンアクセス(OA)出版できるようにすると発表しました。
2023年7月1日以降、107か国・約5,000の機関に所属する研究者は、ケンブリッジ・オープン・エクイティ・イニシアチブ(Cambridge Open Equity Initiative)のもとで、CUPの400誌において無料でOA出版できるとあります。同イニシアチブは、著者にとってコストの障壁があるOA出版に全額出資するための新しいパイロットであり、CUPと機関パートナーの財政支援によって研究者がOAを自由に選択できるようにするものとあります。
論文が受理されると、責任著者の資格が自動的に認識されるとあります。CUPはまた、簡単なフォームを使用することによって、中・低所得国の独立した研究者に対しても手数料を無料にするとしています。
Cambridge open access fees waived for over 100 countries(CUP, 2023/4/11 )
https://www.cambridge.org/news-and-insights/news/Cambridge-open-access-fees-waived-for-over-100-countries
参考:
Springer Nature社、低所得国と低中所得国の研究者が無料でNature等においてオープンアクセス出版できるようにすると発表 [2023年01月11日]
https://current.ndl.go.jp/car/170662
英国物理学会出版局(IOP Publishing)、低中所得国の研究者に対するオープンアクセス出版時の論文処理費用(APC)割引を発表 [2022年08月01日]
https://current.ndl.go.jp/car/46581
英国物理学会出版局(IOP Publishing)、低所得国の研究者に対しオープンアクセス出版時の論文処理費用(APC)を免除することを発表 [2021年07月14日]
https://current.ndl.go.jp/car/44424
英国物理学会出版局(IOP Publishing)、“Research4Life”に参加し低所得国120か国の機関・組織に対して刊行する学術誌へのアクセスを提供 [2020年08月21日]
https://current.ndl.go.jp/car/41804
CA2013 – 論文公開手段としてのオープンアクセスジャーナルの有効性 / 浅井澄子
カレントアウェアネス No.351 2022年03月20日
https://current.ndl.go.jp/ca2013