英国物理学会出版局(IOP Publishing)、低所得国の研究者に対しオープンアクセス出版時の論文処理費用(APC)を免除することを発表

2021年7月6日、英国物理学会出版局(IOP Publishing)は、世界銀行が低所得国(low-income countries)と定義している国の研究者に対し、オープンアクセス(OA)出版時の論文処理費用(APC)を免除することを発表しました。

同社はこれまでも、完全OA誌において低所得国の研究者向けにAPC免除を実施していましたが、ハイブリッドOA誌でのOA出版も新たにAPC免除の対象となります。著者が申請しなくても自動的に免除が適用される仕組みとなっており、これまで研究者が投稿を躊躇していた障壁を取り除くのに資すると述べています。

OA出版は誰もが研究にアクセスできるようにするために不可欠である一方、低所得国の研究者にとってはAPCの支払いが難しい場合があるとし、今回の取組によって世界的に科学研究への参加者が増加することを期待するとしています。

Researchers from low-income countries to benefit from APC-free OA publishing in all IOP Publishing journals(IOP Publishing, 2021/7/6)
https://ioppublishing.org/news/researchers-from-low-income-countries-to-benefit-from-apc-free-oa-publishing-in-all-iop-publishing-journals/

参考:
英国物理学会出版局(IOP Publishing)、“Research4Life”に参加し低所得国120か国の機関・組織に対して刊行する学術誌へのアクセスを提供
Posted 2020年8月21日
https://current.ndl.go.jp/node/41804