Springer Nature社、低所得国と低中所得国の研究者が無料でNature等においてオープンアクセス出版できるようにすると発表

2023年1月9日、Springer Nature社は、低所得国(low-income countries)と低中所得国(lower-middle income countries)の研究者が無料でNatureおよびNatureリサーチ誌においてオープンアクセス(OA)出版できるようにすると発表しました。

発表によると、世界銀行により低所得国または低中所得国に分類された70か国以上の著者を対象としています。論文が「原則的に受理」(accepted in principle)となった対象国の著者には、Springer Nature社が論文処理費用(APC)を負担し、ゴールドOAで出版されることを出版プロセスの一環として通知すると述べています。ゴールドOAでの出版を希望しない場合は、オプトアウトが可能です。

Nature announces support for authors from over 70 countries to publish open access(Springer Nature, 2023/1/9)
https://group.springernature.com/gp/group/media/press-releases/nature-announces-support-for-authors-to-publish-open-access/23894926

参考:
英国物理学会出版局(IOP Publishing)、低中所得国の研究者に対するオープンアクセス出版時の論文処理費用(APC)割引を発表 2022-08-01
https://current.ndl.go.jp/car/46581

英国物理学会出版局(IOP Publishing)、低所得国の研究者に対しオープンアクセス出版時の論文処理費用(APC)を免除することを発表 2021-07-14
https://current.ndl.go.jp/car/44424

英国物理学会出版局(IOP Publishing)、“Research4Life”に参加し低所得国120か国の機関・組織に対して刊行する学術誌へのアクセスを提供 2020-08-21
https://current.ndl.go.jp/car/41804

CA2013 – 論文公開手段としてのオープンアクセスジャーナルの有効性 / 浅井澄子
カレントアウェアネス No.351 2022年03月20日
https://current.ndl.go.jp/ca2013

※本文の一部を修正しました。(2023/1/11)