カレントアウェアネス
No.187 1995.03.20
CA993
英米著者名典拠ファイルの構築
1994年は米国議会図書館(LC)の著者名典拠ファイルが英米著者名典拠ファイル(Anglo-American Authority File: AAAF)へと拡大構築される年となった。これは英国図書館(BL)からのデータの追加によるものである。さらに,National Library of Canadaとの間ではこのファイルへ電子回線を使ったデータ送付を可能にする話し合いが行われており,Australian Bibliographic Networkとも同様なデータのやり取りを行う議論が始まった。
AAAFではLCとBLの1億以上の資料での様々な著者の記載(言語による違いを含む)のうち,一つを著者名典拠として採用している。その数は100万以上に及ぶ。その他の記載は参照としてAAAFに収録される。
このような典拠ファイルの構築についてLCのDirector of Catalogingであるトーマス(Sarah Thomas)は,「BLとNational Library of Canadaとの間のような大きな共同構築作業は,LCのデータベースがインターネットを経て世界中の利用者にアクセスされる時,より幅広い利用者にとって利用可能な良質の目録データを作ることになるであろう。」と言っている。
AAAFは著者名コントロールに費やす仕事を軽減するため何千もの図書館からオンラインで利用でき,利用館での書誌情報の早期提供をも可能にしている。
沖野文子(おきのあやこ)
Ref: LC Name Authority File expanded: becomes Anglo-American Authority File. LC Inf Bull 53 (15) 293, 1994.7.25