カレントアウェアネス-E
No.56 2005.04.06
E317
ISSN改訂に向けた議論
国際標準逐次刊行物番号(ISSN)の改訂作業が進んでいる。国際標準化機構第46専門委員会第9分科会第5作業グループ(ISO/TC46/SC9/WG5)は,現行のISO3297:1998を改訂するため議論を続けている。2月の会議で論点となったのは次のような点である。
- 対象範囲をどこまで拡張するか。すでにネットワーク資源も継続資料として範囲に入っているが,例えば個人のブログ等は除外するのかどうかといった基準については,規格レベルではなくマニュアルレベルで規定することで総意が得られた。
- リンキング・サービスの可能性。ISSNをキーとして資料のメタデータや関連するISSNを検索することができるよう,書誌データベースISSN Registerの改良を続けている。3月からはISSN Portalの試験運用を開始した。
- タイトルレベルでの識別。印刷版と電子版で異なるISSNを取得している資料が増えていることから,媒体に関わらず同内容の資料をタイトルベースで識別可能とするような”t-ISSN”の付与を提案している。OpenURL等と組み合わせることで,正確な識別と適切なナビゲーションを実現させる可能性を探っている。
今後は,図書館界以外の利用者グループの意見を聞く機会も設け,2006年10月までに第4版を刊行するため,さらに検討を進める予定である。
Ref:
http://www.niso.org/news/newsline/NISONewsline-Feb2005.html#Story2
http://www.lac-bac.gc.ca/iso/tc46sc9/wg5.htm
http://www.lac-bac.gc.ca/iso/tc46sc9/wg5/wg5n28.pdf
http://www.issn.org:8080/English/pub/products/portal