カレントアウェアネス-E
No.55 2005.03.16
E306
イラン国立図書館が新装開館
新装されたイラン国立図書館の落成式が,ハタミ大統領や関係閣僚,近隣国の国立図書館長らの出席のもと,3月1日に行われた。
総面積約10万平方メートルという施設の建設工事は1996年から約3,400万ドル(約35.6億円)の費用をかけて行われているが,現在完成しているのは全体の6割程度である。しかしながら,700万冊の収蔵能力を有する書庫に15,000平方メートルの閲覧室,そしてイスラム研究や人文科学など7つの資料室もあり,イラン国立図書館のボジュヌールディ(Muhammad Kazem Mousavi Bojnourdi)館長は「中東では並ぶ者のない」図書館であると述べている。なお,現在イラン国立図書館は100万冊の蔵書を保有しているが,今後10年の間にさらに40〜60万冊増やす計画を立てている。
イラン国立図書館は,米国議会図書館(LC)との間で,資料や研究情報の交換など7項目からなる覚書を2004年11月に交わしている。同年10月,LCのビリントン館長が米国の高官としては18年ぶりにイランを訪問した際,同行者が入国を拒否されたなど,両国の間に政治的な問題がないわけではないが,米国からの資料の購入には影響はないとボジュヌールディ館長は話している。
Ref:
http://www.ala.org/Template.cfm?Section=News&template=
http://payvand.com/news/05/mar/1010.html
http://www.ala.org/ala/alonline/currentnews/newsarchive
http://www.loc.gov/today/pr/2004/04-199.html