カレントアウェアネス-E
No.49 2004.12.01
E275
サイエンス・コモンズが2005年に始動
著作物の自由な利用と共有の仕組みを創造することを目的に活動している非営利組織「クリエイティブ・コモンズ」(注)は,2005年1月1日から,活動領域を科学に広げるために「サイエンス・コモンズ」というプロジェクトを開始すると発表した。
クリエイティブ・コモンズでは,著作物の利用条件を著作者があらかじめ明示するためのライセンスモデルをつくっているが,そのライセンスのなかに,学術情報等に特有な条件を加えるなどして,科学の領域への対応を図るのがこのプロジェクトの目的のひとつである。また,著作権だけでなく,特許や技術移転などにも活動領域を広げることを企図している。学術情報等への自由なアクセスを保証するための基盤づくりという意味で,オープンアクセス運動と理念を共有したプロジェクトであるといえる。
(注)スタンフォード大学のレッシグ(Lawrence Lessig)らによる運動組織で,著作物の自由な利用と共有の仕組みとして,クリエイティブ・コモンズ・パブリック・ライセンス(CCPL)等を提唱している。CCPLは,著作者が著作物の利用条件をマーク等の形で著作物にあらかじめ付与することで社会的に明示し,著作物の円滑な利用を促進しようとするもの。日本にも活動拠点( http://www.creativecommons.jp/ )をもつ。
Ref:
http://science.creativecommons.org/
http://creativecommons.org/
http://japan.cnet.com/news/ent/story/0,2000047623,20075743,00.htm