OCLC Research、公正・多様性・包摂性の観点から図書館やアーカイブズにおける記述のワークフローを見直すプロジェクトのアジェンダを公開

2022年4月付けで、OCLC Researchが、公正・多様性・包摂性の観点から図書館やアーカイブズにおける記述のワークフローを見直すプロジェクト“Reimagine Descriptive Workflows”のアジェンダを公開しています。

同プロジェクトは、“Equity, Diversity, and Inclusion Initiatives”のもと、アンドリュー W.メロン財団の支援を受けて実施されたものであり、専門家・実践家・コミュニティのメンバーにより、図書館やアーカイブズにおける記述に関する実践、ツール、インフラ、ワークフローを改善する方法の検討が行われました。

発表によると、アジェンダには、現在進行中の議論や関連する調査、運用作業から得られた洞察がまとめられています。プロジェクト自体やメンバーの招集、アジェンダの作成に関する情報についてと、各機関での優先事項・変更点の設定等に役立つガイダンスの枠組みについての2パートに分かれているとあります。

Reimagine Descriptive Workflows: A Community-informed Agenda for Reparative and Inclusive Descriptive Practice(OCLC Research)
https://www.oclc.org/research/publications/2022/reimagine-descriptive-workflows.html
https://www.oclc.org/content/dam/research/publications/2022/oclcresearch-reimagine-descriptive-workflows-a4.pdf
※2つ目のURLがアジェンダの本体[PDF:48ページ]です。

関連:
Equity, Diversity, and Inclusion Initiatives(OCLC Research)
https://www.oclc.org/research/areas/community-catalysts/reimagine-descriptive-workflows.html

参考:
米国国立公文書館(NARA)、目録や典拠情報に含まれる差別的な表現等の修正に関する指針を公開
Posted 2022年1月20日
https://current.ndl.go.jp/node/45510

図書館の目録等に含まれる差別的な表現に関する米・デューク大学図書館の声明(記事紹介)
Posted 2021年11月8日
https://current.ndl.go.jp/node/45127

米国図書館協会(ALA)、LCSHの件名標目“Aliens”と“Illegal aliens”の使用終了への支持を表明
Posted 2021年11月15日
https://current.ndl.go.jp/node/45174

米・ハーバード大学図書館、件名標目“illegal alien”の使用終了を発表
Posted 2021年3月11日
https://current.ndl.go.jp/node/43517

米国議会図書館(LC)、米・オクラホマ大学図書館のタスクフォースによる提案へ合意しLCSHの件名標目“Tulsa Race Riot”を“Tulsa Race Massacre”に変更
Posted 2021年3月25日
https://current.ndl.go.jp/node/43659

米・オハイオ州の図書館コンソーシアムOhioLINK、共有電子リソースのMARCレコードに代替の件名標目を追加:LCSHの“Illegal aliens”の代替として“Undocumented immigrants”など
Posted 2021年5月7日
https://current.ndl.go.jp/node/43934

CA2007 – 動向レビュー:図書館を内側から問いなおす―米国社会とライブラリアンシップのゆくえ― / 吉家あかね
カレントアウェアネス No.349 2021年09月20日
https://current.ndl.go.jp/ca2007