2021年8月19日、国際図書館連盟(IFLA)が、会長・事務局長名でアフガニスタンの状況についての声明を発表しました。アフガニスタンでは、8月15日に反政府武装勢力タリバンが首都カブールに侵攻し事実上政権が崩壊したと報じられており、治安情勢の悪化が懸念されています。
何よりもまず懸念されることとして、アフガニスタンの人々、特に女性を含む最も弱い立場に置かれた人々のことを挙げ、アフガニスタン全国民の人権が尊重されることを求める国際的な呼び掛けに賛同する旨を述べています。
図書館分野からの声明として、教育と情報へのアクセス権、意見・表現の自由、全ての人のための文化的権利に特に重点を置くとし、アフガニスタンの当局に対し、文化的権利の確保、文化遺産及びその保存に従事する専門家の保護を求めています。
IFLA Statement on Afghanistan(IFLA, 2021/8/19)
https://www.ifla.org/node/94117
関連:
アフガニスタン タリバンが首都カブールの統制強める(NHK NEWS WEB, 2021/8/17)
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20210817/k10013206751000.html
Joint Statement on Afghanistan(米国国務省, 2021/8/15)
https://www.state.gov/joint-statement-on-afghanistan/
※アフガニスタンに関する各国共同声明であり、日本も署名しています。
参考:
タリバンによる破壊を逃れたアフガニスタンの映画フィルムのデジタル化作業(記事紹介)
Posted 2017年9月11日
https://current.ndl.go.jp/node/34649
E1772 – 英国のテロリズム法と図書館サービス
カレントアウェアネス-E No.299 2016.03.03
https://current.ndl.go.jp/e1772
E2238 – 文化遺産の意図的な破壊―人はなぜ本を焼くのか―<報告>
カレントアウェアネス-E No.387 2020.03.12
https://current.ndl.go.jp/e2238
E2408 – 「中村哲著述アーカイブ」の公開と今後の展望
カレントアウェアネス-E No.417 2021.07.29
https://current.ndl.go.jp/e2408
CA1310 – アフガニスタンの図書館事情 / 熊谷尚子
カレントアウェアネス No.247 2000.03.20
https://current.ndl.go.jp/ca1310
CA1458 – 文化資源保存論 / 大場利康
カレントアウェアネス No.270 2002.02.20
https://current.ndl.go.jp/ca1458