上海図書館、Linked Open Data技術を利用した系譜ナレッジベースを公開

上海図書館が、Linked Open Data(LOD)技術を利用した系譜ナレッジベース“家谱知识服务平台”(家譜知識服務平台)を公開したと発表しています。

“家谱知识服务平台”は、人名、場所、時間、出来事、門地などの概念が関連付けられているため、概念や非キーワードを使っても正確に検索できるほか、年表や地図などビジュアルデータも提供されていることで、他のデータと見比べてある土地における特定の家系の広がり方を調べることも容易であるとのことです。

このプラットフォームは、(1)系譜資料の世界的な総合目録の構築(2)ワールドワイドウェブ基盤の同定登録・統一方針機能(3)表示・記述・クラウドソーシングを支援する持続的で書誌統制可能なもの、という3つの目標に基づいて構築されているとのことです。

また、同館所蔵の17万点以上の盛宣懐関連資料のデータ編集作業を行なって、中国史年表、地理用語集、系譜資料所蔵機関ダイレクトリを含む“standard semantic vocabulary”を作成し、これらのデータセットを“上海图书馆的开放数据平台”(上海図書館開放数拠平台)においてLOD形式で公開するとともに、APIも公表しているとのことです。

上海図書館、LOD技術利用のデジタル人文サービスを開始(上海図書館・上海科学技術情報研究所,2016/2/29)
http://www.library.sh.cn/Web/www/shtsg/2016229/n78462554.html

Shanghai Library a Forerunner in Delivering Linked Data-based E-Services(上海図書館・上海科学技術情報研究所)
http://www.library.sh.cn/Web/news/2016226/n19762553.html

家谱知识服务平台
http://jp.library.sh.cn/

上海图书馆的开放数据平台
http://data.library.sh.cn/

参考:
E1769 – 東アジア地域書誌コントロールの動向 国際フォーラム<報告>
カレントアウェアネス-E No.298 2016.02.18
http://current.ndl.go.jp/e1769