米SHAREプロジェクト、論文情報共有サービスの開発者を決定

2014年6月2日、米国のSHARE(SHared Access Research Ecosystem)プロジェクトが論文情報の共有サービス(Notification Service)の開発者として、ヴァージニア州の非営利団体Center for Open Science(COS)とパートナーシップを結んだことを発表しました。

SHAREは北米研究図書館協会(ARL)等が進める研究成果の共有や公開、保存のためのプロジェクトで、政府助成を受けた研究の成果出版物やデータへのパブリックアクセスを促進させるための計画案策定を求めた米国大統領府科学技術政策局(OSTP)の指令に応える形で始まりました。SHAREでは助成研究の成果を各機関リポジトリ等に登録し、その登録された成果のDOIや著者ID、助成金ID、助成機関等のメタデータを助成機関や著者所属機関等に配信・共有することが想定されています。今回、COSが開発することが決定したのはこの構想の中核となる、研究成果に関するメタデータを共有する部分のサービスです。

サービス開発には博物館・図書館サービス機構(IMLS)とアルフレッド・P・スローン財団から獲得した助成金があてられます。今後18カ月以内に、オープンソースでこのサービスを開発する予定で、COSが開発・公開した研究プロジェクト管理システムOpen Science Framework(OSF)に基づいて開発されるとのことです。

SHARE Selects Center for Open Science as Development Partner for Notification Service(ARL News、2014/6/2付け)
http://www.arl.org/news/arl-news/3257-share-selects-center-for-open-science-as-development-partner-for-notification-service#.U5a6XqyHgYI

SHARE picks developer for notification service(Research Information、2014/6/2付け)
http://www.researchinformation.info/news/news_story.php?news_id=1615

参考:
ARL等、公的助成研究成果のパブリックアクセス拡大に向けた計画案”SHARE”草案を公表(米国)
Posted 2013年6月11日
http://current.ndl.go.jp/node/23695

研究成果の共有や公開、保存のためのプロジェクト“SHared Access Research Ecosystem: SHARE”の概要(記事紹介)
Posted 2014年3月25日
http://current.ndl.go.jp/node/25760

米SHAREプロジェクト、IMLSとスローン財団から100万ドルの助成を獲得
Posted 2014年4月1日
http://current.ndl.go.jp/node/25829

ARL、公的支援を受けた研究成果の共有や公開、保存のためのプロジェクト“SHARE”についての情報共有サイト“SHARE Knowledge Base”を公開
Posted 2014年5月22日
http://current.ndl.go.jp/node/26182