オープンアクセス誌への投稿料を割引する会員制プログラムの是非(記事紹介)

オープンアクセスに関する情報サイトOpen Access Nowに、“Are “Institutional Memberships” a viable way to reduce Article Processing Charges?”という記事が掲載されています。記事中ではSpringerおよびWileyが例示されていますが、いくつかの出版社では、大学や助成機関などを対象に会員制プログラムを提供し、その構成員が同社のオープンアクセス誌に論文を投稿する際の費用(Article Processing Charge:APC)を割引するなどしています。このような出版社による会員制プログラムに対して、表面的には良いことに思えるが、これによって構成員に対して特定の出版社のジャーナルへの投稿を促しているということにならないか、などと懸念を示しています。一方で、COPE(Compact for Open-Access Publishing Equity)のような取組は特定の出版社に依らないものであると紹介しています。

Are “Institutional Memberships” a viable way to reduce Article Processing Charges?(Open Access Now 2012/11/16付け記事)
http://oanow.org/2012/11/are-institutional-memeberships-a-viable-way-to-reduce-apcs/

SpringerOpen | Open Access Membership
http://www.springeropen.com/libraries

Institutions & Funders Page – Wiley Open Access 2011
http://www.wileyopenaccess.com/details/content/12f25e2eb76/Institutional-and-Funder-Accounts-and-Discounts.html

Compact for OA Publishing Equity
http://www.oacompact.org/

参考:
CA1753 – 動向レビュー:大学キャンパスの中のオープンアクセス / 森 いづみ
http://current.ndl.go.jp/ca1753

カナダ・サイモンフレーザー大学、構成員に対してオープンアクセス誌“SAGE Open”への投稿料を援助
http://current.ndl.go.jp/node/20885