2023年8月17日付けのcOAlition Sのブログ記事で、転換契約下にあるハイブリッド誌に関するデータ分析ツール“Hybrid Open Access Dashboard”(HOAD)について紹介されています。
記事によると、HOADはドイツ研究振興協会(DFG)の支援を受け、ゲッティンゲン州立・大学図書館が開発したツールであり、CrossrefやOpenAlex、cOAlition SのJournal Checker Toolで提供されているオープンデータに基づき、転換契約下にあるハイブリッド誌のクリエイティブ・コモンズライセンス種別の変化や、国ごとのオープンアクセス実施状況、オープンなメタデータの利用可能性等の概要を提供するものであると説明されています。
また、cOAlition Sが2024年までで転換契約への資金援助を終了することを発表し、転換雑誌におけるオープンアクセスの進展の遅れが続く中で、HOADのようなモニタリングのアプローチがさらに重要になってきていると述べられています。
Introducing the Hybrid Open Access Dashboard (HOAD)(cOAlition S, 2023/8/17)
https://www.coalition-s.org/blog/introducing-the-hybrid-open-access-dashboard-hoad/
Hybrid Open Access Dashboard (HOAD)
https://subugoe.github.io/hoaddash/
Hybrid OA Dashboards – Project details(Göttingen State and University Library)
https://www.sub.uni-goettingen.de/en/projects-research/project-details/projekt/hybrid-oa-dashboards/
参考:
cOAlition S、転換雑誌に関する2022年のリポートを公開:68%のジャーナルが目標未達 [2023年06月29日]
https://current.ndl.go.jp/car/184447
cOAlition S、2024年を以て転換契約や転換雑誌への資金援助を終了すると発表 [2023年01月31日]
https://current.ndl.go.jp/car/171786
CA1990 – 動向レビュー:プランS改訂版発表後の展開―転換契約等と出版社との契約への影響 / 船守美穂
カレントアウェアネス No.346 2020年12月20日
https://current.ndl.go.jp/ca1990
CA2043 – 動向レビュー:オープンサイエンスをモニタリングする機関向けダッシュボードとその提供指標:OpenAIREを例として / 池谷瑠絵
カレントアウェアネス No.356 2023年6月20日
https://current.ndl.go.jp/ca2043