2023年9月27日、研究助成機関のコンソーシアムであるcOAlition Sが、戦略責任者であるRobert Kiley氏によるブログ記事“Supporting Open Access for 20 years: Five issues that have slowed the transition to full and immediate OA”を公開しました。
記事では、過去20年間の同氏のキャリアを振り返りつつ、オープンアクセス(OA)への移行を妨げている以下の5つの問題に焦点を当て、それらをめぐる状況がどのように変化しているかについてまとめられています。
- 研究者評価の改革が遅すぎた
- 論文処理費用(APC)と購読料に基づくビジネスモデルが非常に不公平である
- 研究資金提供者と学術機関が緊密な連携を取らなかった
- 新しいOA出版モデルよりも、既存の商業出版ジャーナルにOA出版オプションを開発し、最終的にはOAに移行するよう奨励することに、注目と資金が費やされた
- 権利保持は始めからOAの中核となるべきだった
Supporting Open Access for 20 years: Five issues that have slowed the transition to full and immediate OA(cOAlition S, 2023/9/27)
https://www.coalition-s.org/blog/supporting-open-access-for-20-years-five-issues-that-have-slowed-the-transition-to-full-and-immediate-oa/
参考:
cOAlition S、転換雑誌に関する2022年のリポートを公開:68%のジャーナルが目標未達 [2023年06月29日]
https://current.ndl.go.jp/car/184447
cOAlition S、2022年の年次報告書を公開 [2023年3月8日]
https://current.ndl.go.jp/car/173754
CA1990 – 動向レビュー:プランS改訂版発表後の展開―転換契約等と出版社との契約への影響 / 船守美穂
カレントアウェアネス No.346 2020年12月20日
https://current.ndl.go.jp/ca1990