学術情報流通に関連した話題を提供する学術出版協会(Society for Scholarly Publishing:SSP)運営のブログ“The Scholarly Kitchen”に、2023年8月17日付けでブログ記事“Generative AI, ChatGPT, and Google Bard: Evaluating the Impact and Opportunities for Scholarly Publishing”が掲載されています。筆者はWiley Partner Solutions社のホン・ジョウ(Hong Zhou)氏です。
記事では、筆者の所属するWiley Partner Solutions社のチームが、学術出版分野に生成AIがもたらす恩恵やリスクを明らかにするために、「執筆」「提出とチェック」「出版」「ディスカバリーと公開」のそれぞれに関して、ChatGPTとGoogle Bardをテストした結果について紹介されています。以下のようなプロセスを実施させた結果に言及されています。
・「執筆」:ライティングの質や可読性の向上、抄訳とタイトルの生成、関連ジャーナルの推薦、トピックの推薦
・「提出とチェック」:メタデータの抽出、新規性・関連性・正確性のスクリーニング、引用文献の質のチェック、査読者の推薦、個人情報(Personal Identifiable Information:PII)の検出
・「出版」:コンテンツのタグ付け、コンテンツの要約作成、資金提供者や助成に関する情報の抽出、自動翻訳
・「ディスカバリーと公開」:論文検索・紹介
Generative AI, ChatGPT, and Google Bard: Evaluating the Impact and Opportunities for Scholarly Publishing(The Scholarly Kitchen, 2023/8/17)
https://scholarlykitchen.sspnet.org/2023/08/17/generative-ai-chatgpt-and-google-bard-evaluating-the-impact-and-opportunities-for-scholarly-publishing/
参考:
Elsevier社、生成AIを活用した探索補助ツールScopus AIのアルファ版を一部のユーザー向けに公開 [2023年8月4日]
https://current.ndl.go.jp/car/186122
アカデミックライティングにおけるChatGPTの活用法(文献紹介)[2023年8月2日]
https://current.ndl.go.jp/car/186055