AI時代の査読:リスク、利点そして責任(記事紹介)

学術情報流通に関連した話題を提供する学術出版協会(Society for Scholarly Publishing:SSP)が運営するブログ“The Scholarly Kitchen”に、2025年9月17日付けで、ブログ記事“Peer Review in the Era of AI: Risks, Rewards, and Responsibilities”が掲載されています。著者は、Wiley Partner Solutions社のHong Zhou氏です。

品質チェックから研究不正の検知、論文と査読者のマッチングに至るまで、人工知能(AI)は査読へのアプローチを大きく変えようとしているとあります。記事では、査読プロセスにおけるAIの進歩について触れつつ、AIの限界やAIを採用する際のリスクなどを取り上げています。現時点ではAIをスマートアシスタントとして捉えるのが最も適切であるとし、AIの実装に当たっての編集者やジャーナルのための推奨事項が示されています。

Peer Review in the Era of AI: Risks, Rewards, and Responsibilities(The Scholarly Kitchen, 2025/9/17)
https://scholarlykitchen.sspnet.org/2025/09/17/peer-review-in-the-era-of-ai-risks-rewards-and-responsibilities/

参考:
英国物理学会出版局(IOP Publishing)、生成AIと査読に関する研究者の意識を調査した報告書を公表 [2025年09月17日]
https://current.ndl.go.jp/car/258249

図書館情報学分野のジャーナルにおける生成AI利用に関する透明性の現状(文献紹介) [2025年08月12日]
https://current.ndl.go.jp/car/256660

Springer Nature社、編集者と査読者をサポートするための新AIツールの導入を発表 [2025年01月24日]
https://current.ndl.go.jp/car/238731

Springer Nature社、研究公正に関する二つのAIツールを導入すると発表 [2024年06月18日]
https://current.ndl.go.jp/car/221700

生成AI、ChatGPT、Google Bard:学術出版への影響と可能性に関する評価(記事紹介) [2023年08月22日]
https://current.ndl.go.jp/car/190717