2023年4月27日、米・ブルックリン公共図書館(BPL)が、2022年に同館の取組である“Books Unbanned”を通して、若者に同館のデジタルコレクションから10万点が貸し出されたと発表しました。米国の全ての州から利用があったとしています。
全国図書館週間(National Library Week)に合わせて発表されたものです。“Books Unbanned”は、検閲や禁書に対抗するため全米の若者に図書館の電子書籍への無料アクセスを提供する取組で、13歳から21歳までの6,000人以上の若者が無料のBPL図書館カードを申請し、同館の50万点に及ぶデジタルコレクションにアクセスできるようになったとあります。
発表の中で、BPLは、親や保護者が子どもに読ませる本を選ぶ権利をサポートしているとした上で、どのグループや個人も、各家庭にとって何が正しいかを判断することはできず、アクセスを制限したり、一方的な情報を提供したりすることは、民主主義そのものに対する脅威であると述べています。
BPL’s Viral Books Unbanned Initiative Celebrates New Milestone during National Library Week; Teens In All 50 States Checked Out 100,000 Books from Brooklyn Public Library’s Digital Collection Over Last Year(BPL, 2023/4/27)
https://www.bklynlibrary.org/media/press/bpl%E2%80%99s-viral-books
参考:
米・シアトル公共図書館、ブルックリン公共図書館が取り組む“Books Unbanned”に参加[2023年05月08日]
https://current.ndl.go.jp/car/181281
米国図書館協会(ALA)、米国図書館界の概況についての報告書(2023年版)及び「2022年に最も批判を受けた図書」を公表 [2023年04月27日]
https://current.ndl.go.jp/car/180922
PEN America、2022年後半の米国の学校における禁書に関するレポートを公開 [2023年04月21日]
https://current.ndl.go.jp/car/180661
米国図書館協会(ALA)、2022年の検閲に関するデータを公表:検閲の要求は2021年の2倍近くに上る1,269件でALAの集計開始以来最多 [2023年04月03日]
https://current.ndl.go.jp/car/179754
米・ブルックリン公共図書館、キャンペーン“Books UnBanned”を開始:地域コミュニティで禁書に直面する全米の13歳-21歳にeカードを無料で発行 [2022年04月22日]
https://current.ndl.go.jp/car/46038