2023年4月27日、米・シアトル公共図書館(SPL)が、“Books Unbanned”に参加することを発表しました。
“Books Unbanned”はブルックリン公共図書館(BPL)が2022年に立ち上げた取組で、全米の若者に図書館の電子書籍へのアクセスを提供することで検閲に対抗しようとするものです。
SPLでは、無料の“Books Unbanned”カードを申請した米国在住の13歳から26歳の若者に、同館の70万点以上の電子書籍と電子オーディオブックのコレクションへの完全なアクセスを提供するとしています。同カードは1年間有効で、登録すると一度に最大10冊の本を借りることができるほか、最大5冊の予約が可能です。
同館では、頻繁に批判されている若者向けの書籍リストを作成し“Books Unbanned”のページで公開しているほか、若者向けの他の資料へのリンクも掲載しています。
The Seattle Public Library Joins Brooklyn Public Library’s Books Unbanned Initiative to Fight Censorship(SPL, 2023/4/27)
https://www.spl.org/about-us/news-releases/the-seattle-public-library-joins-books-unbanned-to-fight-censorship-with-free-card-for-youth
Books Unbanned(SPL)
https://www.spl.org/programs-and-services/teens/books-unbanned
Books Unbanned(BPL)
https://www.bklynlibrary.org/books-unbanned
参考:
米国図書館協会(ALA)、米国図書館界の概況についての報告書(2023年版)及び「2022年に最も批判を受けた図書」を公表 [2023年04月27日]
https://current.ndl.go.jp/car/180922
PEN America、2022年後半の米国の学校における禁書に関するレポートを公開 [2023年04月21日]
https://current.ndl.go.jp/car/180661
米国図書館協会(ALA)、2022年の検閲に関するデータを公表:検閲の要求は2021年の2倍近くに上る1,269件でALAの集計開始以来最多 [2023年04月03日]
https://current.ndl.go.jp/car/179754
米・ブルックリン公共図書館、キャンペーン“Books UnBanned”を開始:地域コミュニティで禁書に直面する全米の13歳-21歳にeカードを無料で発行 [2022年04月22日]
https://current.ndl.go.jp/car/46038