米・カリフォルニア大学バークレー校ロースクールが、2023年2月3日付で、先住民族に関する資料の再分類に関する記事“‘The Respect They Deserve’: Law Library Fights Intrinsic Bias by Reclassifying Indigenous Materials”を掲載しました。
先住民族関連の資料を再分類する同校図書館の取組に関する記事です。きっかけの一つとしては米国議会図書館分類表(LCC)で法律分野が分類されるクラスK内において先住民族資料の分類体系を拡大した2014年の米国議会図書館(LC)の変更があったとし、Kクラスのサブクラスとしての「アメリカ先住民の法律」は現在、大陸、国、地域、部族といったレベルでの特異性を考慮したものとなっているとあります。
図書館員の提案で始まったこの取組では、550件の書誌レコードについて、各タイトルの目録内容を調べ、それぞれ既存の分類のままであるべきか、新しい分類に移行すべきかについて議論がなされたことなどが取り上げられています。取組を提案した図書館員は、先住民族の法律資料を再分類することで、長い間疎外され孤立してきた人々の主権と独立を認めることができると述べているとあります。
‘The Respect They Deserve’: Law Library Fights Intrinsic Bias by Reclassifying Indigenous Materials(Barkley Law, 2023/2/3)
https://www.law.berkeley.edu/article/law-library-of-congress-indigenous-law-reclassification-research/
参考:
米国議会図書館(LC)の法律図書館が今夏に公開した“Indigenous Law Web Archive”:先住民の部族政府策定の法律情報等を収集 [2020年11月30日]
https://current.ndl.go.jp/car/42644
ブリティッシュコロンビア大学図書館(カナダ)の件名標目における先住民族「脱植民地化」に向けた取り組み(記事紹介) [2020年07月07日]
https://current.ndl.go.jp/car/41444
米国議会図書館(LC)、先住民族の法律情報のポータルサイト“Indigenous Law Portal”を公開 [2014年08月11日]
https://current.ndl.go.jp/car/26779