カレントアウェアネス
No.361 2024年9月20日
CA2069
動向レビュー
ニューロダイバーシティと図書館サービス―自閉スペクトラム症者の包摂と展望―
八洲学園大学生涯学習学部:下山佳那子(しもやまかなこ)
1. はじめに
公立図書館は、すべての人々に開かれた施設であることが求められている。しかし、現在の日本の公立図書館において、すべての人々が平等に恩恵を受けられているだろうか。特に、医学では神経発達症(Neurodevelopmental Disorders)として扱われ、発達障害者支援法では発達障害者として定義される人々(1)、または何らかの発達特性を持つ人々にとって、公立図書館は安心して利用できる場所だろうか。
神経発達症の人々については、近年ニューロダイバーシティ(Neurodiversity)の文脈で語られることが増えている(2)(3)。ニューロダイバーシティとは、脳や神経の多様性を意味する。地球上の生物や植物などに生物多様性(Biodiversity)があるように、人間の脳や神経の働きも多様であるという考え方である。ニューロダイバーシティは、1990年代後半に、障害者の権利運動(Disability Rights Movement)と関連する用語として登場した。学術的な使用は、オーストラリアの社会学者であるジュディ・シンガー(Judy Singer)が最初と言われている(4)。障害を個人の問題としてとらえる「障害の医学モデル」(5)では、神経発達症の人々は、治療や「正常化」の対象として扱われてきたが、ニューロダイバーシティの中では「ニューロマイノリティ(脳や神経の少数派)」としてとらえられることがある(6)。
本稿では、ニューロダイバーシティの考え方に基づき、ニューロマイノリティを排除することのない図書館サービスの動向をまとめたい。なお、第2、3章では、ニューロマイノリティの中でも、特に自閉スペクトラム症(Autism Spectrum Disorder:ASD)者に焦点を当てる。なぜならばASD者の利用を想定した図書館サービスについては、国際的に一定の知見が得られていると考えられるためである。
2. ニューロマイノリティとASD
ニューロマイノリティに該当するのは、主に神経発達症の人々と言われている。神経発達症は、米国精神医学会(APA)の「精神障害診断・統計マニュアル第5版」(DSM-5,2013)(7)によると、ASD、注意欠如・多動症(Attention-Deficit Hyperactivity Disorder:ADHD)、限局性学習症(Specific Learning Disorder:SLD)、知的発達症等(8)の上位分類とされている。また、ASDの特性としては、社会的コミュニケーションと、限局された行動・興味、の両方に困難が生じることとされている。
ただし、このような特性は、ASDに限らず、おおむね誰しもが持つことが分かっており(9)、「スペクトラム」(連続体)という名称には、その点と、ASDの特性が一様でないことが表れていると言える。一様でないことの例として、斉藤ら(2020)による調査では、ASDの50.6%にADHDが、36.8%に知的発達症が併存(10)していたことが挙げられる。
さらに、ASDを含む神経発達症の人々は、視覚や聴覚などの感覚についても、感覚過敏、感覚鈍麻、感覚探求といった特性を持つ場合がある(11)。感覚刺激のうち、過剰に強く感じ苦痛を覚えるものがあったり、反対に、感覚刺激を感じにくいことで、声をかけられたことに気付かなかったり、不足する(と本人が感じる)感覚刺激を求める行動をとる、例えば飛び跳ねたりする場合がある。
障害を個人の属性ではなく社会的障壁との相互作用として考える「障害の社会モデル」の観点でこれらの特性をとらえると、特性を持つことがすなわち障害となるのではなく、社会環境との相互作用によって、障害化するかどうかが決まると言える。例えば、社会的コミュニケーションや限局された行動・興味の困難さは、本人や周囲が特性を理解し、互いに歩み寄ることで軽減されたり、解消されたりする可能性がある。また、感覚特性も、本人や周囲が理解を深め、対策を講じたり、環境を整えたりすることで、同様に困難さの軽減や解消につながる可能性があると言える。なお、このような考え方は、ASDに限らず様々なニューロマイノリティに適用できると考えられる。
3. ASD者の利用を想定した図書館サービス
諸外国では、ASD者の利用を想定した図書館サービスが様々な規模で考案、実践されている。以下に、具体事例を整理する。
- 2016年6月10日付けの英・Guardian紙に、英国の非営利団体Dimensionsによる調査の結果、自閉症の人々の90%が、図書館利用における障害がなければもっと図書館を利用するであろうと考えていることが明らかになったことと、それを受けて、Dimensionsと、英国の高学年の子ども及び教育図書館員協会(ASCEL)が協同で、ASD者が利用しやすい図書館を実現するためのネットワークを立ち上げたことが紹介されている(12)。
- 2022年1月から、フランス・パリ市立図書館のうち数館で、ASD者のために定期的に「穏やかな時間」(Heure calme)が導入されると発表された(13)。
- 2023年5月、米・ワシントン大学情報学大学院の研究者らによって開発された、「自閉症をいつでも受け入れられる図書館ツールキット」(Autism-Ready Libraries Toolkit)(E2636参照)が公開された(14)。
- 2024年1月の米国図書館協会(ALA)の児童図書館サービス部会(ALSC)のブログでは、図書館におけるASDの子どもの支援について紹介されている(15)。
なお、英国のDimensionsは、2016年にオンラインリソース「ASDにやさしい図書館を実現するためのトレーニング」(16)の提供を開始し、無料で誰もが活用できる啓発動画やリーフレット、当事者が図書館宛に送る依頼文のテンプレート等を公開したが、その後、ASD者への配慮に関する、より詳細な資料(文字によるガイド、館内マップ作成用の素材、ソーシャルストーリー用の素材、ポスター等)の公開も行っている(17)。
また、国際的な規模の取組としては、2021年4月ロシアでの国際シンポジウム「ASD者のための包摂的な図書館プログラム:実践と今後の発展」(Inclusive Library Programmes for Users with ASD: Practices and Potential Development)(18)の開催や、国際図書館連盟(IFLA)の特別なニーズのある人々に対する図書館サービス分科会(Library Services to People with Special Needs Section:LSN)(19)による、ASDに対する図書館サービスの国際的なガイドライン策定の準備(20)が挙げられる。
これらの内容のうち、公立図書館(または公共図書館)での取組として主要なものを以下に整理する。
- ・ASDに関する情報提供と教育支援
- ASDに関する図書や雑誌記事、オンラインの情報源の収集と提供、およびASDの特性や、支援の方法に関する教育プログラムを提供する。ASDの子どもに関する本の読み聞かせを行うことも一例である。
- ・図書館員向けの研修
- 図書館員がASDに関する理解を深め、適切な対応や環境整備について検討する機会を設ける。
- ・ASD者のための図書館空間の整備
- 視覚や聴覚などの感覚過敏の利用者に向けて、静かで安心できる空間を限定的に提供することが行われている。方法は二種類あり、一つは、パリ市立図書館の事例のように、決められた時間帯に、照明の明るさを調整したり、騒音を抑える工夫をしたりすることである。もう一つは、図書館の中の一部分に、感覚刺激を抑えた、静かで落ち着ける空間を用意しておくことである。
- ・ASD者のためのツールの提供
- 情報伝達の支援ツールや、感覚刺激を調整するツールを提供する。情報伝達の支援ツールとは、図書館または利用者が伝えたい内容を、口頭だけでなく文字、および文字だけでなく画像や映像といったように、様々な手段で表すツールを意味する。ツールの例としては、筆記具とメモ帳や、文字盤およびタブレットPC等における文字入力ソフトのように文字を介してやり取りできるツール、コミュニケーションボード(図書館内のコミュニケーションに関連する内容を、図や文字を用いて表したもので、指差しをすることで気持ちや考えを伝えることができる)、ソーシャルストーリー(社会の暗黙のルールを、平易な文や図でわかりやすく表したもの)、センサリーマップ(館内図をもとに、この場所は騒がしいかもしれない、というように、感覚刺激に関連する内容を表したもの)がある。
また、感覚刺激を調整するツールとしては、サングラスやイヤーマフのほか、ハンドスピナーのように手遊びをすることで、集中できたりリラックスできたりするグッズ、重みのあるひざかけ等がある。 - ・インクルーシブ(包摂的)なイベントの開催
- ASD者も参加しやすい工夫をしながら、読み聞かせイベントやワークショップを開催する。ASD者向けツールの提供も工夫の一例である。
- ・地域の他機関との連携
- 地域のASD支援団体と協力し、ASD者への支援体制を強化する。
様々な図書館サービスを挙げたが、先述の通り、ASD者は多様である。そのため、「ASDはこう」という固定観念にとらわれない柔軟な考え方や、当事者と信頼関係を構築し、声に耳を傾ける姿勢が重要であることも指摘されている。当事者と共に考えることの重要性は、障害者の権利に関する条約(障害者権利条約)の背景にある“Nothing About Us Without Us”(私たちのことを、私たち抜きに決めないで)の考えにも通ずる。
4. 日本における現状と課題
日本における現状と課題については、研究と実践に分けて述べる。
まず、研究の分野では、山田(2005)が、ASD、ADHDなどの子ども達の図書館利用上の困難を挙げ、ユニバーサルデザインの図書館を考察、提言しており(21)、大変評価できる。しかし、残念ながら、これを起点としてさらなる議論の発展にはつながらなかった。神経発達症のための図書館サービスというと、知的発達症やSLD、中でもディスレクシア(読み書き困難)への対応の検討が中心であり、それら以外の神経発達症については、管見の限り、あまり論じられてこなかった。また、ASDへの対応と銘打たれていたとしても、DAISYやLLブック等の読みやすい資料の用意が中心であり、そちらも重要ではあるものの、それ以上のことにはふれられていない場合がほとんどである。
実践の分野では、毎年4月2~8日の世界自閉症啓発デーおよび日本における発達障害啓発週間などに行われる、ASDや神経発達症に関する資料の展示をはじめとし、関連する事例がいくつか見られる。また、それらの事例の中には、ASDや神経発達症への対応であると銘打っていないものもある。
例えば、河内長野市立図書館のウェブサイトで公開されているポスター「図書館にはいろんな本があるようにいろんな人が利用しています」(22)は、知的障害者への合理的配慮のあり方に関する研究の一環として制作されたものであるが、知的発達症以外の神経発達症の特性も持つと見られる人物も描いたうえで、社会的包摂のメッセージを伝えている。また、ツールとしてコミュニケーションボードを用意している図書館も複数ある(23)が、知的発達症、聴覚障害者、外国にルーツを持つ者、高齢により会話が困難な者、小さな子ども等とのやり取りでも活用できると言える。
近年、落ち着ける空間を用意する公共施設が増えており、その一環として図書館でもクールダウン(カームダウン)スペースを提供する事例が増えている。場所を設けることも重要だが、落ち着ける空間とするためには、環境を整えることも必要であると言える。
5. 今後の展望
先述の通り、ニューロマイノリティはASDだけではない。例えばADHDのための図書館サービスは、現在ASDのものほどの進展は見られないが、海外では、クロアチア図書館協会の一部門で、ADHDを持つ読書困難な人々への図書館サービスをテーマとし、ラウンドテーブル形式で、心理学者や教育機関の専門家、図書館員などが、基礎的な知識を共有したり、良い実践例を紹介する等して、理解を深める機会が持たれた(24)。
このような取組が、今後、日本を含め様々な国で広がり、ニューロマイノリティに関する知見を得たうえで、さらに多くの人が使いやすいと考えられる環境へと公立図書館が整えられていく必要があるだろう。脳や神経のありようは、外部から確認することが難しく、違いがあったとしても気付きにくい。だからこそ、ニューロマイノリティの人々の声を聞ける状況を積極的につくり、環境の調整をすることが重要であると言える。
なお、ニューロマイノリティへの配慮は図書館だけでなく、ミュージアムや映画館等の様々な場で検討されているため、施設や分野の垣根を超えた、知見の共有も役立つと考えられる。
(1)発達障害者支援法第2条で「発達障害者」は「発達障害がある者であって発達障害及び社会的障壁により日常生活又は社会生活に制限を受けるもの」と定義され、「社会的障壁」は「発達障害がある者にとって日常生活又は社会生活を営む上で障壁となるような社会における事物、制度、慣行、観念その他一切のもの」と定義される。なお、ここでの「発達障害」は、医学上の神経発達症と重なる部分もあるが、完全に一致しているわけではない。
(2)横道誠,青山誠編著.ニューロマイノリティ:発達障害の子どもたちを内側から理解する.北大路書房,2024, 309p.
(3)千住淳.脳機能の多様性:発達障がいの認知神経科学を取り巻く倫理的・社会的問題.子どものこころと脳の発達.2022,13,p. 11-17.
https://doi.org/10.34572/jcbd.13.1_11, (参照 2024-07-01).
(4)Singer, Judy. “Why can’t you be normal for once in your life? From a ‘problem with no name’to the emergence of a new category of difference”. Disability Discourse. Corker, Marian; French, Sally eds. Open University Press, 1999, p. 59-67.
(5)本稿では、以下の文献の内容にもとづき、障害の医学モデルと社会モデルについては、障害者権利条約が示すモデルを採用することとする。
東俊裕.障害の「ICFモデル」と「条約モデル」.くまもと わたしたちの福祉. 2016,68, p. 2-4.
https://gkbn.kumagaku.ac.jp/research/sw/files/2016/02/P02-04.pdf, (参照 2024-07-01).
(6)ニューロダイバーシティの文脈で神経発達症の人々を表す言葉として、ニューロマイノリティ以外に、ニューロダイバージェント(Neuro-divergent)もある。しかし、ニューロダイバージェントは、ニューロティピカル(Neuro-typical)の対義語として用いられ、「普通でない」という意味が含まれるため、本稿では使用しなかった。
(7)American Psychiatric Association. Diagnostic and statistical manual of mental disorders. 5th ed, American Psychiatric Association, 2013, 947p.
(8)ここでは、日本精神神経学会精神科病名検討連絡会によって提案された訳語を用いている。
日本精神神経学会精神科病名検討連絡会.DSM-5病名・用語翻訳ガイドライン(初版).精神神経学雑誌.2014, 116(6), p. 429-457.
https://www.jspn.or.jp/uploads/uploads/files/activity/dsm-5_guideline.pdf, (参照 2024-07-01).
(9)Kamio, Yoko et al. Quantitative autistic traits ascertained in a national survey of 22529 Japanese schoolchildren. Acta Psychiatrica Scandinavica. 2020, 128, p. 45-53.
https://doi.org/10.1111/acps.12034, (accessed 2024-07-01).
(10)Saito, Manabu et al. Prevalence and cumulative incidence of autism spectrum disorders and the patterns of co-occurring neurodevelopmental disorders in a total population sample of 5-year-old children. Molecular Autism. 2020, 11, p. 35.
https://doi.org/10.1186/s13229-020-00342-5, (accessed 2024-07-01).
(11)和田真.“発達障害者の感覚の問題”.発達障害ナビポータル.
https://hattatsu.go.jp/notice/topic-kenkyu01/, (参照 2024-07-01).
(12)“No silence please – campaigners launch network of autism-friendly libraries”. The Guardian. 2016-06-10.
https://www.theguardian.com/social-care-network/2016/jun/10/no-silence-please-campaigners-launch-network-of-autism-friendly-libraries, (accessed 2024-07-01).
“Autism friendly libraries”. Dimensions.
https://www.dimensions-uk.org/families/autism-friendly-environments/autismfriendlylibraries/, (accessed 2024-07-01).
(13)“Des “heures calmes” dans les bibliothèques”. Bibliothèques de la Ville de Paris.
https://bibliotheques.paris.fr/experimentation-heure-calme.aspx, (accessed 2024-07-01).
(14)“iSchool researchers release autism toolkit for libraries”. University of Washington Information School. 2023-05-04.
https://ischool.uw.edu/news/2023/05/ischool-researchers-release-autism-toolkit-libraries, (accessed 2024-07-01).
“Autism-Ready Libraries”. Initiative for Neurodiversity and Employment.
https://sites.uw.edu/neurodiversity/research-projects/autism-ready-libraries/, (accessed 2024-07-01).
“Autism-Ready Libraries Toolkit”. Initiative for Neurodiversity and Employment.
https://sites.uw.edu/neurodiversity/research-projects/autism-ready-libraries/toolkit/, (accessed 2024-07-01).
(15)“Autism Advocacy in the Library”. ALSC Blog. 2023-11-23.
https://www.alsc.ala.org/blog/2023/11/autism-advocacy-in-the-library/, (accessed 2024-07-01).
(16)“Free autism friendly training for libraries”. Dimensions.
https://dimensions-uk.org/get-involved/campaigns/dimensions-autism-friendly-environments/autism-friendly-libraries/free-autism-friendly-training-libraries/, (accessed 2024-07-01).
(17)“Autism friendly libraries”. Dimensions.
https://www.dimensions-uk.org/families/autism-friendly-environments/autismfriendlylibraries/, (accessed 2024-07-01).
(18)Inclusive Library Programmes for Users with ASD: Practices and Potential Development: Collection of Papers. Russian State Library for Young Adults, 2022, 346p.
https://www.academia.edu/84094998/Inclusive_Library_Programmes_for_Users_with_ASD_Practices_and_Potential_Development_Инклюзивные_программы_для_посетителей_с_РАС_в_библиотеках_практики_и_векторы_развития?f_ri=4809, (accessed 2024-07-01).
(19)IFLAのLSNは、2024年6月にEALS(Equitable and Accessible Library Services Section)へと名称変更した。
(20)IFLA Section Library Services to People with Special Needs. “Libraries and the Autism Spectrum: The new IFLA Guidelines”. Newsletter, 2023, 2023, p.12-15.
https://repository.ifla.org/handle/123456789/2531, (accessed 2024-07-01).
(21)山田順子.発達障害の子ども達と図書館.こどもの図書館,2005, 52, p. 9-11.
(22)河内長野市立図書館.“ポスター「ようこそ図書館へ」等をご利用ください”.2019-05-01.
https://www.city.kawachinagano.lg.jp/site/tosho/26455.html, (参照 2024-07-01).
(23)コミュニケーションボードのほか、コミュニケーション支援ボードという名称が用いられている場合もある。
(24)IFLA Section Library Services to People with Special Needs. “Library Services to Persons with ADHD”. Newsletter, 2023, 2023, p. 12-15.
https://repository.ifla.org/handle/123456789/3098, (accessed 2024-07-01).
[受理:2024-08-19]
下山佳那子. 動向レビュー:ニューロダイバーシティと図書館サービス―自閉スペクトラム症者の包摂と展望―. カレントアウェアネス. 2024, (361), CA2066, p. 10-13.
https://current.ndl.go.jp/ca2069
DOI:
https://doi.org/10.11501/13744617
Shimoyama Kanako
Inclusive Library Services for Neurodiversity: Autism Inclusion and Future Directions