E155 – ISSNネットワークの新しい動き <報告>

カレントアウェアネス-E

No.28 2003.12.17

 

 E155

ISSNネットワークの新しい動き <報告>

 

 国際標準逐次刊行物番号(ISSN)は逐次刊行物を識別する固有な番号として普及しており2003年11月現在,総登録件数は約109万件(うちオンライン資料は約1万9千件)に達している。ISSNの登録,維持・管理はISSN国際センターを中心とするISSNネットワークがその役割を担っている。なお,国立国会図書館に置かれているISSN日本センターの登録件数は約3万2千件(最近の年増加件数:約900件),うちオンライン資料は約110件である。

 2003年10月1〜3日,マドリッド(スペイン)で開催された第28回ISSNセンター長会議では,ISSN国際センターが導入する新しいコンピュータ・システムとそれに伴う新業務への移行スケジュールが提示された。

 ISSNネットワークは,2000年9月に決定した「新戦略計画2000−2004」に基づき改善に向けた検討を進めてきた。その中で,AACR2やISBD(CR)等の標準的な規則と整合性のある書誌データとするため,対象範囲を従来の「逐次刊行物」に加え終期を定めず継続的に更新する加除式資料,オンライン・データベース,ウェブ資料などの「更新資料」を含む継続資料に拡大し,記述内容・項目の見直しを図った。また,一方で1983年に刊行されたマニュアルを刷新し,上記検討結果を反映した『ISSNマニュアル 目録編』を本年7月に刊行した。ISSN国際センターは,ISSN登録管理業務に加えデータベースとしての機能を盛り込んだ新システムを想定しており,2005年前半の本格稼働を予定している。各国センターでも移行準備に向けた作業をまもなく開始する。

(報告:鈴木恭子)

Ref:
http://www.issn.org:8080/English/pub/