Springer Nature社、米・カリフォルニア大学とNatureポートフォリオも対象に含んだオープンアクセス(OA)契約を締結

2022年7月27日、Springer Nature社が、米・カリフォルニア大学と、Natureポートフォリオに対象を拡大したオープンアクセス(OA)契約を締結したことを発表しました。発表の中では、同契約は南北アメリカで初めてのものであると述べられています。

2020年に締結された転換契約の成果を踏まえたものであり、契約期間は2022年8月1日から2024年12月31日までです。今回の契約では、2020年の転換契約時のOA出版対象タイトルに、“Nature”、“Nature Communications”、“Scientific Reports”が追加されたとあります。

また、前回の契約と同様に、同大学図書館が論文処理費用(APC)に一律1,000ドルを支出し、残りは著者が支払うという、シェアード・ファンディング・モデル(shared funding model)を採用していること、同大学の学生と教職員は同社が刊行するジャーナルに引き続きアクセス可能であることが述べられています。

Springer Nature and University of California announce first Nature open access agreement in the Americas(Springer Nature, 2022/7/27)
https://group.springernature.com/gp/group/media/press-releases/springer-nature-university-of-california-open-access-agreement/23304378

参考:
Springer Nature社と米・カリフォルニア大学バークレー校図書館、同校著者の単行書のオープンアクセス(OA)出版に関する契約を締結
Posted 2021年3月24日
https://current.ndl.go.jp/node/43642

Springer Nature社と米・カリフォルニア大学が転換契約を締結
Posted 2020年6月18日
https://current.ndl.go.jp/node/41261

米・カリフォルニア大学の2020年初頭時点の主要出版社とのオープンアクセス(OA)出版等に関する契約・契約交渉の状況(記事紹介)
Posted 2020年1月30日
https://current.ndl.go.jp/node/40107

米・カリフォルニア大学、学術出版社との転換契約交渉のためのツールキットを公開
Posted 2019年6月7日
https://current.ndl.go.jp/node/38305

シュプリンガー・ネイチャー、2021年1月よりNature誌のオープンアクセス(OA)オプション提供と提案型OAの試験的運用を開始
Posted 2020年11月26日
https://current.ndl.go.jp/node/42618

CA2013 – 論文公開手段としてのオープンアクセスジャーナルの有効性 / 浅井澄子
カレントアウェアネス No.351 2022年03月20日
https://current.ndl.go.jp/ca2013