米・カルフォルニア大学とSpringer Nature社、オープンサイエンスを推進するためのパイロット事業を開始

2021年4月15日、Springer Nature社は、米・カルフォルニア大学と、2022年4月までの期間でオープンサイエンスの推進を支援するためのパイロット事業を実施すると発表しました。2020年に両者が署名した転換契約の一部として開発されたものです。

同事業により、パイロット事業に参加する同大学の研究者は、Nature誌あるいはNature Neuroscience誌へ神経科学分野の論文を投稿する際に、下記のサポートを受けることができます。

・オープンアクセス(OA)出版(論文処理費用(APC)・編集評価料(Editorial Assessment Charge)は同大学図書館と同社が負担)
・一回の投稿での両誌の編集者による検討
・SpringerNature社のプログラム「GuidedOpenAccess」(のカスタマイズ版)の利用
・オプションとして、論文、データ、コード、ピアレビューレポートをOA化するといった、研究成果をオープンに利用できるようにするための支援

パイロット事業のデータは同社にフィードバックされ、その効果について両者で共同調査と評価が行われます。

Springer Nature and the University of California join together to better understand author attitudes to open research(Springer Nature, 2021/4/15)
https://group.springernature.com/gp/group/media/press-releases/springer-nature-uc-pilot-to-understand-open-research-attitudes/19067212

シュプリンガー・ネイチャーとカリフォルニア大学、オープンリサーチに対する論文著者の姿勢に関する理解を深める取り組みを共同で実施(Nature Asia, 2021/4/21)
https://www.natureasia.com/ja-jp/info/press-releases/detail/8848 

Nature-UC Open Science pilot(University of California)
https://osc.universityofcalifornia.edu/uc-publisher-relationships/springer-nature-transformative-oa-agreement/nature-uc-open-science-pilot/

参考:
Springer Nature社と米・カリフォルニア大学が転換契約を締結
Posted 2020年6月18日
https://current.ndl.go.jp/node/41261

米・カリフォルニア大学の2020年初頭時点の主要出版社とのオープンアクセス(OA)出版等に関する契約・契約交渉の状況(記事紹介)
Posted 2020年1月30日
https://current.ndl.go.jp/node/40107