2022年3月25日、文部科学省は、「令和3年度「学術情報基盤実態調査」」の結果を公表しました。同調査は国公私立大学の大学図書館やコンピュータ・ネットワーク環境の現況を把握し、今後の改善と充実のための基礎資料とすべく、2005年度から毎年実施されているものです。2021年度調査の対象の大学は、国立86、公立98、私立625の計809大学で回答率は100%でした。
主な調査結果として、以下の点等が示されています。
〇大学図書館編
・2020年度の図書館資料費は706億円であり、前年度から3億円(0.4%)減少。そのうち、電子ジャーナルと電子書籍を合わせた電子媒体の資料の経費は354億円であり、前年度から12億円(3.6%)増加。
・機関リポジトリを構築している634大学の内、オープンアクセスポリシーを策定している大学は130大学(20.5%)であった。
○コンピュータ及びネットワーク編
・学内ネットワーク(学内LAN)を有する809大学のうち、通信速度10Gbps以上の回線を整備している大学は312大学(38.6%)。また、対外接続を行っている809大学のうち、通信速度10Gbps以上の回線を整備している大学は236大学(29.2%)。
・情報リテラシー教育を実施している大学は777大学(96.0%)。
・研究データポリシー策定済みの大学は219大学(27.1%)。
・情報システムをクラウド化している大学は754大学(93.2%)。
令和3年度「学術情報基盤実態調査」の結果報告について-大学における大学図書館及びコンピュータ・ネットワーク環境の現状について-(文部科学省, 2022/3/25)
https://www.mext.go.jp/b_menu/houdou/2021/1418398_00005.html
令和3年度「学術情報基盤実態調査」について(概要)[PDF:659KB]
https://www.mext.go.jp/content/20220318-mxt_jyohoka01-000020895_1.pdf
学術情報基盤実態調査(e-Stat)
http://www.e-stat.go.jp/SG1/estat/NewList.do?tid=000001015878
参考:
文部科学省、2020年度の「学術情報基盤実態調査」の結果を公表
Posted 2021年3月24日
https://current.ndl.go.jp/node/43644