文部科学省、2020年度の「学術情報基盤実態調査」の結果を公表

2021年3月24日、文部科学省は、「令和2年度「学術情報基盤実態調査」」の結果を公表しました。同調査は大学の学術情報基盤(大学図書館、コンピュータ及びネットワーク等)の現況を把握し、今後の改善と充実のための基礎資料とすべく、2005年度から毎年実施されているものです。2020年度調査の対象の大学は、国立86、公立94、私立621の計801大学で回答率は100%でした。

調査結果のポイントとして、以下の点等が示されています。

〇大学図書館編
・2019年度の図書館資料費は709億円で、2018年度までの減少傾向から転じ、前年度より1億円(0.2%)増加。そのうち、電子ジャーナル経費は325億円で、前年度より10億円(3.2%)増加。
・機関リポジトリを持つ大学は、620大学(77.4%)となり、前年度より17大学(2.8%)増加。
・557大学(69.5%)がアクティブ・ラーニング・スペースを設置。

〇コンピュータ及びネットワーク編
・学内ネットワーク(学内LAN)を有する801大学のうち、通信速度10Gbps以上の回線を整備している大学は272大学(34.0%)。また、対外接続を行っている801大学のうち、通信速度10Gbps以上の回線を整備している大学は188大学(23.5%)。
・セキュリティポリシー策定済の大学は642大学(80.1%)。
・情報リテラシー教育を実施している大学は763大学(95.3%)
・情報システムをクラウド化している大学は732大学(91.4%)。

令和2年度「学術情報基盤実態調査」の結果報告について-大学における大学図書館及びコンピュータ・ネットワーク環境の現状について-(文部科学省,2021/3/24)
https://www.mext.go.jp/b_menu/houdou/2020/1418398_00002.htm

令和2年度「学術情報基盤実態調査」について(概要)[PDF:949KB](文部科学省)
https://www.mext.go.jp/content/20210317-mxt_jyohoka01-000010396.pdf

学術情報基盤実態調査(旧大学図書館実態調査)-令和2年度結果の概要(文部科学省)
https://www.mext.go.jp/b_menu/toukei/chousa01/jouhoukiban/kekka/k_detail/1418394_00002.htm

学術情報基盤実態調査(政府統計の総合窓口(e-Stat))
https://www.e-stat.go.jp/stat-search/files?page=1&toukei=00400601&tstat=000001015878

参考:
文部科学省、2019年度の「学術情報基盤実態調査」の結果を公表
Posted 2020年7月31日
https://current.ndl.go.jp/node/41637