Nature誌における査読レポート公開導入結果:2021年に同誌へ投稿した著者の46%が公開を希望(記事紹介)

Nature誌のオンライン版に、2022年3月1日付けで記事“Nature is trialling transparent peer review — the early results are encouraging”が掲載されています。同誌における査読レポート公開オプション導入結果を報告しています。

同誌では、2020年2月に査読レポートの公開の実施が発表されました。これにより、著者は投稿論文に対して、匿名の査読コメントとそれに対する著者の回答の公開を希望することができ、査読者が許可する場合は論文と同時に公開されます。また、査読者が望んだ場合には査読者の氏名も公開されます。

記事の中では、2021年の1年間のデータを分析したところ、分野によって差があるものの46%の著者が査読レポートの公開を希望したと述べています。

Nature is trialling transparent peer review — the early results are encouraging(Nature, 2022/3/1)
https://doi.org/10.1038/d41586-022-00493-w

参考:
Nature Communications、査読レポートの公開オプションを恒久的に提供する方針へ
Posted 2016年11月15日
https://current.ndl.go.jp/node/32936

CA1829 – 査読をめぐる新たな問題 / 佐藤 翔
カレントアウェアネス No.321 2014年9月20日
https://current.ndl.go.jp/ca1829

CA2001 – 動向レビュー:オープン査読の動向:背景、範囲、その是非 / 佐藤 翔
カレントアウェアネス No.348 2021年06月20日
https://current.ndl.go.jp/ca2001