2021年3月12日、米・SPARCは、米国・カナダの図書館員・情報専門職のワーキンググループが、オープン教育資源(OER)を検索で容易に発見可能とするための基準を作成したことを発表しました。
SPARCはオープンエデュケーションプログラムの一環として、最適なタグの欠如等のためOERの検索による発見が困難な状況を改善するため、米・フロリダ州立大学図書館のトーマス(Camille Thomas)氏を中心とするワーキンググループ“OER Discovery Working Group”を組織しました。ワーキンググループでは、ベストプラクティスの情報収集やメタデータ標準に関する議論・検討が進められました。
ワーキンググループは、MARC21・ダブリンコア・Schema.orgといった既存のメタデータ標準の語彙を、OERで求められるニーズに適用・翻訳した文書として“OER Metadata Rosetta Stone”を作成しGoogleドキュメント上で公開しました。OERのメタデータを、タイトル・著者・主題・ライセンスを示したURLなどの「必須」レベル、受講対象者・貢献者・編集者など情報源から確認できる場合には記述が必要な「推奨」レベル、ページ数・出版者・場所などの「任意」レベルの3種類の要素に分けて提案しています。
ワーキンググループでは、公開した文書に対する関係者からのフィードバックを求めており、また、提案したメタデータモデルの導入を支援するために助成金の申請を予定しています。
Project Aims to Make OER Easier to Find with Common Search Framework(SPARC,2021/3/12)
https://sparcopen.org/news/2021/project-aims-to-make-oer-easier-to-find-with-common-search-framework/
OER Metadata Rosetta Stone(Googleドキュメント)
https://docs.google.com/document/d/14tYwNEzr1EKMJAEDHVx2BXeyXFCCSCLGea1lCuySkZE/
参考:
オープン教育資源(OER)のメタデータの品質に関する分析(文献紹介)
Posted 2021年2月1日
https://current.ndl.go.jp/node/43156
米・SPARC、北米のオープン教育資源(OER)の現状に関する報告書の2018-2019年版を公開
Posted 2019年10月1日
https://current.ndl.go.jp/node/39143