2017年11月29日、作家を支援する団体“Authors Alliance”が、ガイドブック“Fair Use for Nonfiction Authors”を公開しました。
伝記作家・サイエンスライター・歴史家・文芸評論家・回顧録の作家・学者といった著作物を用いて執筆を行なうノンフィクション作家による、フェアユースによる著作物の活用を促し、調査や執筆を支援することを目的としています。
このガイドは、著作物の批評・討論・所感、著作の主張を立証するための著作物の利用、非商業的研究のための著作物の使用、といったノンフィクション作家がフェアユースに直面する状況に対処するために作成されたもので、例えば、音楽のトレンドを議論する学術文献での歌詞の収録、文芸批評における作品での著者のメタファーの使用分析のための小説からの引用、写真家の光と影の技法についての論文での写真の掲載、研究者の方法論とその結果を批評するための科学論文での図表の使用、回顧録での未発表の手紙からの引用、などを行ないたいノンフィクション作家を支援する内容となっています。
Announcing the Authors Alliance Guide to Fair Use for Nonfiction Authors(Authors Alliance,2017/11/29)
https://www.authorsalliance.org/2017/11/29/announcing-the-authors-alliance-guide-to-fair-use-for-nonfiction-authors/
Fair Use for Nonfiction Authors(Authors Alliance)
https://www.authorsalliance.org/wp-content/uploads/2017/11/AuthorsAllianceFairUseNonfictionAuthors.pdf
参考:
美術館長協会(AAMD)、著作権のある美術作品や美術関連資料を美術館が利用する際のガイドラインを公開
Posted 2017年5月23日
http://current.ndl.go.jp/node/34026
北米研究図書館協会、フェアユースについてのよくある誤解に反論するインフォグラフィックを公開
Posted 2017年2月21日
http://current.ndl.go.jp/node/33503
北米研究図書館協会(ARL)、フェアユースの基本を説明するインフォグラフィックを公開
Posted 2015年2月25日
http://current.ndl.go.jp/node/28055
College Art Association、視覚芸術のフェアユースにおけるベストプラクティスの基準を刊行
Posted 2015年2月13日
http://current.ndl.go.jp/node/27970
E1265 – ARLが米国の大学図書館等におけるフェアユースの基準を公表
カレントアウェアネス-E No.210 2012.02.23
http://current.ndl.go.jp/e1265