米・図書館情報資源振興財団、連邦政府のパブリックアクセスプランとそれらの文化遺産コミュニティへの影響について調査した報告書を公開

2016年7月26日、図書館情報資源振興財団(CLIR)は、連邦政府によるパブリックアクセスプランと、それらの文化遺産コミュニティのオープンデータの取組みに与えた影響について調査した報告書“The Open Data Imperative: How the Cultural Heritage Community Can Address the Federal Mandate”を公開しました。

第一部“Responding to the Mandate”では、2015年末までに公開された21の連邦政府機関のパブリックアクセスプランを分析し、義務化の影響を調査しており、オープンデータのインフラ、役割と責任、データの公開の3分野において12の知見を提供しています。 

第二部“Implementing Digital Curation: Project Interview”では、オープンデータに必要なデジタルキュレーション戦略を話題にしており、サービスモデルやデータ管理のツール開発を目的に、博物館・図書館サービス機構(IMLS)から助成を受けた7機関のデジタルキュレーション担当者に行なった、必要な技術や能力、同活動を促進するための制度設計についてのインタビューがまとめられています。

第三部“Building Capacity: Curriculum, Competencies, and Careers”では、オープンデータに必要な職員の能力開発を話題にしており、デジタルキュレーションに関するカリキュラム開発や研修プログラムの調査、デジタルキュレーションに必要な能力についての調査、必要な技術と役割を理解する事を目的としたデジタルキュレーションの職務明細書の分析を行っています。

Report Examines Federal Public Access Plans and Their Implications for the Cultural Heritage Community (CLIR,2016/7/26)
https://www.clir.org/about/news/pressrelease/open-data-imperative

The Open Data Imperative: How the Cultural Heritage Community Can Address the Federal Mandate (CLIR)
https://www.clir.org/pubs/reports/pub171/pub171abst
https://www.clir.org/pubs/reports/pub171/pub171

参考:
研究データ管理、学術コミュニケーション・オープンアクセス支援業務における図書館員のコンピテンシーの分析結果が公表される
Posted 2016年6月17日
http://current.ndl.go.jp/node/31828

CA1818 – 研究データ共有時代における図書館の新たな役割:研究データマネジメントとデータキュレーション / 池内有為
カレントアウェアネス No.319 2014年3月20日
http://current.ndl.go.jp/ca1818

米国政府、公的助成研究成果のパブリックアクセス拡大に向けた計画案の策定を政府機関に指示
Posted 2013年2月25日
http://current.ndl.go.jp/node/22967