2014年12月18日、英国の高等教育機関の研究評価を行う“Research Excellence Framework(REF)”が、その評価結果“Research Excellence Framework 2014: The results”を公開しました。
REFは、2008年まで行われていた大学研究評価(Research Assessment Exercise:RAE)の後継で、英国高等教育助成会議(HEFCE)、スコットランドの助成会議(SFC)、ウェールズの高等教育助成会議(HFECW)、北アイルランドの雇用・学習省(Department for Employment and Learning)の4つの助成機関が共同で実施しているとのことです。
REF 2014は、英国の高等教育機関の研究の質を、研究のアウトプットの質(評価の65%)、インパクト(評価の20%)、研究環境(評価の15%)の3つで評価するもので、この評価に基づき、4つの助成機関による各機関への2015-2016年の研究助成の再配分が行われるとのことです。また、この評価は、研究への公的資金の投資への説明責任を果たすものであり、その投資の価値のエビデンスを示すものとのことです。
154の高等教育機関が対象となっており、分野ごとに各機関の提出した研究成果が5段階で評価されています。なお、全体では、30%が世界でトップレベル(world-leading)、46%が国際的に優秀(internationally excellent)、20%が国際的に認められる質のレベル(internationally recognised)、3%が国内的に認められる質のレベル(nationally recognised)とされています。(5つ目は、評価なし)
REF 2014: The results(REF 2014, 2014/12)
http://www.ref.ac.uk/pubs/201401/
Research Excellence Framework 2014: The results(REF 2014, 2014/12)
http://www.ref.ac.uk/media/ref/content/pub/REF%2001%202014%20-%20full%20document.pdf
Introduction
http://www.ref.ac.uk/results/intro/
REF2014 shows UK university research leads the world(HEFCE, 2014/12/17)
http://www.hefce.ac.uk/news/newsarchive/2014/news99318.html
http://www.ref.ac.uk/
※トップページに、「The results of the 2014 REF were published on 18 December 2014. 」とあります。
関連:
四倉清志. 英国における新世代の研究情報管理. 情報管理. 2013, 56(4), p. 197-207.
http://dx.doi.org/10.1241/johokanri.56.197
参考:
CA1666 – 動向レビュー:機関リポジトリの利用統計のゆくえ / 佐藤義則
カレントアウェアネス No.296 2008年6月20日
http://current.ndl.go.jp/ca1666
英国の高等教育機関向け研究助成における新しい研究評価フレームワークの影響は?-JISCが調査を計画
Posted 2008年11月4日
http://current.ndl.go.jp/node/9249
英国、HEFCEはじめ高等教育助成関係4機関が新OA方針を発表 研究成果のリポジトリ登録を義務化へ
Posted 2014年4月1日
http://current.ndl.go.jp/node/25822