米国の公共図書館はホームレス問題への取組みの最前線にある(記事紹介)

“U.S. libraries become front line in fight against homelessness”と題する記事を、ロイター(オンライン)が2014年7月17日付けで掲載されています。

記事では、米国が2007年から09年にかけての不況から徐々に立ち直り始めたころから、図書館にとって特に重大な問題となり始め、図書館のプログラムにおいてホームレスへのアウトリーチは、2004年から11年の間に47%の上昇が見られたとしています。

また、苦情も多いことを紹介したうえで、以下ようなプログラムの存在が列挙されています。
・ノースカロライナ州のGreensboroの図書館では、散髪や食事、血圧測定、職業カウンセリング、などを提供している。
・フィラデルフィア中央図書館では、ホームレスの人たちがスタッフを務めるカフェがあり、また洗面所が洗濯などに使用されないようホームレスの人たちが見回りをする取組みがある。
・フィラデルフィアやサンフランシスコ、ワシントンではソーシャルワーカーを雇用している。
・ウィスコンシン州のMadisonの図書館では、ショッピングカートやその他の手荷物用の“駐車場”がある。

U.S. libraries become front line in fight against homelessness(Reuters, 2014/7/17付け)
http://www.reuters.com/article/2014/07/17/us-usa-homelessness-libraries-idUSKBN0FM16V20140717

参考:
CA1809 – 動向レビュー:ホームレスを含むすべての人々の社会的包摂と公共図書館 / 松井祐次郎 カレントアウェアネス No.318 2013年12月20日
http://current.ndl.go.jp/ca1809