2025年11月3日、米・ワシントン大学情報学大学院（University of Washington Information School）が、米国のアンドリュー・W・メロン財団から150万ドルの助成を受け、同大学院が主導する先住民族のデータ管理に関するプロジェクトを推進することを発表しました。
情報専門家がデータ主権についての理解を深め、データリポジトリと連携して、文化的に配慮が必要なデータの表現、アクセス、所有権を先住民族が管理できるように支援するプロジェクト“Data Services for Indigenous Scholarship and Sovereignty”を第2フェーズへと進めるとしています。
同プロジェクトの第1フェーズでは、先住民族に関するデータの所有や管理の枠組みであるCARE（collective benefit（集団の利益）, authority to control（管理の権限）, responsibility（責任）, ethics（倫理））原則の実施に向けたケーススタディ、学習資料、優先事項がまとめられました。第2フェーズでは、先住民族研究者及びデータリポジトリの専門家と協力しながら、図書館やリポジトリでCARE原則を実際に適用できるようにするためのリポジトリの試験環境と実践的な手引を作成するとしています。
$1.5 million grant supports Indigenous data stewardship（University of Washington Information School, 2025/11/3）
https://ischool.uw.edu/news/2025/11/15-million-grant-supports-indigenous-data-stewardship
Data Services for Indigenous Scholarship and Sovereignty（University of Washington）
https://sites.uw.edu/dsissresearch/
関連：
iSchool leads effort to improve stewardship of Indigenous data（University of Washington Information School, 2022/1/10）
https://ischool.uw.edu/news/2022/01/ischool-leads-effort-improve-stewardship-indigenous-data
International Indigenous Data Sovereignty IG（RDA）
https://www.rd-alliance.org/groups/international-indigenous-data-sovereignty-ig/activity/
参考：
E2686 – オーストラリアとニュージーランドにおけるOAへの取組状況
カレントアウェアネス-E No.477 2024.04.11
https://current.ndl.go.jp/e2686
