2023年6月21日、米国公共図書館協会(PLA)が、コミュニティのための公共図書館サービスに関する報告書“Public Library Services for Strong Communities”を公開しました。
意思決定やアドヴォカシーに利用できるデータを提供することを目的とした、公共図書館の役割やサービス、リソースに関する全国調査の第3弾です。
今回の報告書は、図書館がコミュニティのニーズをサポートするために独自のプログラム、サービス、パートナーシップ、施設をどのように活用しているかについて、2022年秋にPLAが米国内の全ての公共図書館に対して実施した全国調査の結果がまとめられたもので、1,167館からの回答に基づき(回答率12.6%)、調査・分析されています。
主な調査結果として、以下等が挙げられています。
・公共図書館の68%が選挙に関連したサービスを行っている。
・ほぼ全ての図書館(99%)では、学校外での学習をサポートするための夏の読書プログラムを提供している。
・78%の図書館が就労・キャリアサービスを提供しており、24%が労働力開発プログラムを実施している。
・17.5%の図書館では、移動図書館など、少なくとも1種類の移動プログラムを実施している。
・公共図書館の98%は、学校や政府機関、非営利団体などと、少なくとも1種類のパートナーシップを締結している。
・図書館の建物の40%は、20年以上大規模な改修が行われていない。
・図書館の50%は、緊急時のために特別な指定を受けている。
PLA releases first Public Library Services for Strong Communities Report(ALA, 2023/6/21)
https://www.ala.org/news/press-releases/2023/06/pla-releases-first-public-library-services-strong-communities-report
Public Library Services for Strong Communities Report [PDF:56ページ]
https://www.ala.org/pla/sites/ala.org.pla/files/content/data/PLA_Services_Survey_Report_2023.pdf
参考:
米国公共図書館協会(PLA)、戦略計画“2022-2026 Strategic Plan”を公表:公平性、多様性、包摂性、社会的正義(EDISJ)を戦略目標の中心に位置づけ [2022年09月27日]
https://current.ndl.go.jp/car/46884
米国公共図書館協会(PLA)、公共図書館の職員と多様性に関する2021年版レポートを公開 [2022年08月25日]
https://current.ndl.go.jp/car/46713
米国公共図書館協会(PLA)、“2020 Public Library Technology Survey”の調査結果を公開 [2021年09月06日]
https://current.ndl.go.jp/car/44748