米国医師会(AMA)の新しいパブリックアクセス方針:2023年からJAMA誌及び全ての系列誌でエンバーゴ無しで著者最終稿をリポジトリで公開する事を許可

2022年12月14日付のJAMA誌のeditorial記事“Public Access to Scientific Research Findings and Principles of Biomedical Research—A New Policy for the JAMA Network”で、JAMA誌及び全ての系列誌について、2023年からエンバーゴ無しで著者最終稿を任意のリポジトリで公開することを認めると記載されています。

また、以下の事項等に関して議論が深まることを望んでいる、と記載されています。

・特に科学的知見を実践や政策に役立てる人にとっての、査読、編集査読、出版後の改善の価値
・読者が公平にアクセスできたとしても、論文処理費用(APC)が求められることで、若手の研究者、資金が十分でない分野、リソースが十分でない国・機関が出版できなくなることは、公平ではなく科学にとって損害となること
・学術情報の迅速な公開、すべての研究者への公平なアクセス、より多くの人々に対し分かりやすく利用しやすくするための編集及び公開プロセスを評価するのであれば、それを可能とするために全ての利害関係者が適切に投資をするべきであること

Bibbins-Domingo Kirsten; Shields, Brian; Ayanian, John Z. et al. Public Access to Scientific Research Findings and Principles of Biomedical Research—A New Policy for the JAMA Network. JAMA. 2022.
https://doi.org/10.1001/jama.2022.23451

参考:
Science誌の新しいパブリックアクセス方針:2023年から費用なしでオープンアクセス化が可能に(記事紹介) 2022-10-26
https://current.ndl.go.jp/car/47061

E2564 – 米国・OSTPによる研究成果公開に関する政策方針について
カレントアウェアネス-E No.449 2022.12.22
https://current.ndl.go.jp/e2564