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カレントアウェアネス
No.302 2009年12月20日
CA1703
研究文献レビュー
情報リテラシー教育:図書館・図書館情報学を取り巻く研究動向
1. はじめに
「研究文献レビュー」は、図書館情報学における特定テーマについて、最近数年間の研究文献(国内の図書館情報学雑誌・図書等)をレビューするものである。今回は、「情報リテラシー教育」をテーマとして、この作業に臨むこととなった。
対象となる文献を決めるにあたっては、「何をもって『研究』文献とみなすか」「何をもって『図書館情報学』の文献とみなすか」という判断をしなければならないが、これがなかなか難しい。前者については、情報リテラシー教育をめぐっては実践事例に基づく研究が多く存在するが、単なる事実経過の「紹介」と分析・考察を加えた「研究」との境界は必ずしも明確ではない。そこで、「研究」の範囲については、まずは「広め」に設定することにした。
後者については、情報リテラシー教育は、図書館情報学だけでなく、教育学をはじめとする関連分野でも取り上げられるテーマであり、図書館情報学以外の分野で研究成果を発表する図書館情報学の研究者(図書館員などを含む)もいる。そもそも情報リテラシー教育は、他分野との連携・協力によって研究の展開が期待されるテーマであるともいえる。図書館情報学における研究が進展していくためには、他の分野における情報リテラシー教育をめぐる研究動向を見据えておくことは有効であると思われる。そこで、「図書館情報学」の範囲については、ひとまず「限定しない」ことにした。
以上のことから、今回は、情報リテラシーという「言葉」に注目して文献を選択することにした。すなわち、タイトル(書名・論題)に「情報リテラシー」含む図書(報告書などを含む)と雑誌論文(報告記事などを含む)を対象とした。具体的には、NDL-OPACの「書誌 一般検索」(一般資料の検索)と「雑誌記事索引検索」で検索した結果を用いた。こうして収集した文献を概観することによって、図書館情報学のみならず、その周囲を含めた情報リテラシー教育をめぐる研究動向を把握することをめざす。
なお、対象となる文献は、2008年以降に発行されたものとした。情報リテラシー教育については、すでに2008年6月発行の本誌において、米澤によってレビューがなされているためである(CA1668参照)。米澤は、「学習・教育基盤としての図書館」というテーマのもとに情報リテラシー教育を位置づけ、秀逸なレビューを展開している。さらに遡れば、筆者が2003年にまとめたレビューもある(CA1514参照)。同稿は、直接には「利用者教育」をテーマとしているが、サブタイトルにもあるとおり、情報リテラシー教育を中心に扱っている。
2. 「情報リテラシー」をタイトルにした図書
まずは、図書について見ていく。NDL-OPAC「書誌 一般検索」でヒットした2008年以降の「和図書」は、30点であった。翻訳書と報告書各1点を除くと、研究書や学術書などと呼べるものは見あたらず、テキストブックとして書かれものがすべてを占めていた。研究成果を記述したものは、研究会の報告書1点のみといってよい(1)。
研究文献のレビューという趣旨からは外れてしまうが、これらテキストの状況についてあえて記しておきたい。ほぼすべてが、いわゆるコンピュータリテラシー(情報倫理などを含む)を扱った、大学(短大などを含む高等教育)における利用を想定して書かれたテキストであり、「図書館(あるいはコンピュータ以外のメディア)」にはまったく、またはほとんど触れていない(2)。
もちろん、タイトルに「情報リテラシー」を含んでいない図書において、情報リテラシー教育に関する研究成果が盛り込まれている場合があることは承知しているが、あえて乱暴に表現するならば、学問的な基盤を充分に持たないまま、(おそらく「経験」に基づいて)教育内容が組まれた「情報リテラシー(という名のコンピュータリテラシ-)」のテキストが続々と発行されているとも考えられる。曲がった見方かもしれないが、「『コンピュータ』リテラシー」が「『情報』リテラシー」と呼び替えられていき、「『コンピュータ』さえ使えば『情報』を活用することになる」という誤った認識が大学教育の場で拡がっていくことが危惧される。「最新バージョンのオフィスソフトの操作法」を覚えること(だけ)が情報リテラシーではない(少なくとも中核ではない)はずである。
なお、大学生一般ではなく、分野に特化した情報リテラシーを謳ったテキストが登場していることは、注目すべき点であろう(3)。分野ごとに求められる情報リテラシーはさまざまであるはずである(例えば看護師として必要な情報リテラシーと弁護士に必要なそれとは違いがあるであろう)。情報リテラシーは、そもそもそうした性格の概念でもある。ただし、今回、確認したテキストの内容は、もっぱらコンピュータが中心であり、必ずしも分野ごとの特徴を反映したものとはなっておらず、分野を限定しない(大学生一般を対象とした)テキストと差異がほとんどないことは、付記しておかねばならない。
3. 「情報リテラシー」をタイトルにした雑誌論文
次に、雑誌論文について見ていく。NDL-OPAC「雑誌記事索引検索」において、2008年以降、タイトル(論題)に「情報リテラシー」を含む論文は、73点に上る(研究会における発表論文なども含む)。文献紹介や翻訳など4点を除き、ひとつひとつ確認していくと、すぐに気づくのは、大学(短大などを含む高等教育)における情報リテラシー教育について述べたものがほとんどを占めているということである。各大学の紀要に掲載されたものが多く、とりわけ初年次生を対象とした、いわゆる情報リテラシー科目を担当している教員が、自らの実践に基づいて執筆したものが目立つ。専門分野は、図書館情報学に限らず、多岐にわたる。
これらの論文のうち、残念ながらと言うべきか、「図書館」に関係するもの(図書館情報学分野のもの)は「少数派」であり、「図書館」への言及がない、またはほとんどないものが「多数派」である。前者については4. および5. で取り上げることとし、ここでは、やはり本来の趣旨からは少々ずれるかもしれないが、後者においてどのような研究がなされているのかについて概観してみたい。
既述のとおり、大学の情報リテラシー科目に関するものが目立つので、それらから見ていこう。いわゆる(一般)教養教育としての情報リテラシー教育についての論文である。「導入教育」を含め(4)、「初年次教育」という観点から論じたものも挙げられることとなる。短大での実践に関するものもここで取り上げることにする(5)。
まず、教育(授業)の方法に焦点を当てたものが少なくない。多様な方法が検討されていることがわかる。例えば、授業が集団(大人数)を対象としていることから生じる種々の課題について対応策が提案・試行されている(6)(7)。BBS(電子掲示板)を用いるなど(8)、いわゆるICTを活用したものも目を引く。ICTの活用という点では、eラーニングによる試みも進展している(9)。なお、情報リテラシーを応用・適用する教室環境などについて考察しているものもある(10)(11)。
教育方法としては、学習者(学生)の「心理面」に着目した取り組みにも注目しておきたい。例えば、身近な話題を取り入れて興味を抱かせようとしたり(12)、資格取得を動機づけにしようとしたり(13)、といった工夫である。なお、コミュニケーション能力を情報リテラシーの一部ととらえ、ディベートを行うなど、コンピュータ以外の側面に目を向けた論考もある(14)。
一方、教育(授業)内容について考察しているものもある。学生に対して、「ケータイ」を中心とするメディア(情報)環境に関するアンケートを実施・分析したり(15)、インターネットをめぐる技術動向などを分析したりすることによって(16)、情報リテラシーとして何が必要かを検討したものなどがある。なかには、ウェブサイトにおける「リンク設定の通知」についてどう教えるかという見解を述べたものなどもあり(17)、さまざまな立場・視点から論じられていることがわかる。
情報リテラシーを測定・分析しているものもある(18)(19)。2006年度以降、高校で教科「情報」を履修してきた学生が入学してきていることから、教科「情報」と関連づけて情報リテラシーの実態を調査したものも目立つ(20)(21)(22)(23)。もちろん、授業の成果を検証する意味で習得・獲得の状況を調査し、授業改善などに活かそうとするものもある(24)(25)(26)。学習者がもともと持っている能力差をどうするか、という点に注目しているものなどもあり(27)、現実的な課題を重視していることがうかがえる。eラーニング(対面型と遠隔型を併用するブレンディッドラーニング)における情報リテラシーの影響を検討している調査では、学習者の特性・経験との関連なども論じられており(28)、興味深いデータが提供されている。
さて、(一般)教養教育だけではなく、専門教育における情報リテラシー教育について検討したものも、もちろん見られる(29)。各大学の教育内容を調査し、比較検討した論考もある。教員養成系学部を対象としているが(専門教育だけでなく、教養教育の科目も含まれている)、「依然として多数の大学でマイクロソフトの操作を主な内容とする情報リテラシの授業が必修で行われて」おり、「授業担当教員は、依然として専門が情報とかけ離れた者が数多く見受けられる」という結論は、調査方法には留意しなければならないとしても、一定の重みのあるものであろう(30)。なお、eラーニングの導入は、専門教育においても進んでいる(31)。
ところで、小・中学校や高校(初等中等教育)に関するものは、小学校での実践事例を報告したものや(32)(33)、いわゆる「ケータイリテラシー」についてアンケートを実施・分析したものなど(34)、数少ない。初等中等教育では、「情報リテラシー」ではなく「情報活用能力」などの用語が使われる傾向にあることなどが理由であると思われる。情報リテラシーという言葉のもとでは、後に挙げるとおり、数のうえでは図書館情報学分野の文献が上回っている。
4.「図書館情報学」における研究の動向
それでは、「情報リテラシー」をタイトルにした論文のうち、図書館情報学分野のもの(「図書館」に言及しているもの)について見ていこう。ただし、以降では、図書館情報学における学術的・専門的な雑誌に掲載された投稿論文(それに準じた形式・分量の依頼記事・論文を含む)を対象として、タイトル(論題)から(だけ)でなく、内容的に見て情報リテラシー教育について論じているものを渉猟したうえで、そのなかから選択的に取り上げた論文も加えていくことにしたい。いわば「研究」と「図書館情報学」を狭くとらえたときの文献も加えたわけである。研究の「拡がり」とともに「深まり」も見ていくためである。なお、追加した文献も、基本的には2008年以降のものを対象としているが、適宜、さらに2年程度まで遡ったものも含めている。
ところで、情報リテラシー教育をめぐっては、しばしば雑誌に「特集」が組まれている。
- 特集 情報リテラシー.情報の科学と技術.2009, 59(7).
- 特集 図書館利用教育.短期大学図書館研究.2008, (28).
- 特集 大学図書館と図書館利用教育.図書館雑誌.2008, 102(11).
少し遡ると、次のようなものもある。
- 特集 情報リテラシーの育成と図書館サービス. 現代の図書館.2007, 45(4).
図書館情報学(図書館)において、情報リテラシー教育は、特に図書館利用教育との関わりにおいて、依然として注目されているテーマであるといえよう。まずこのことを確認しておきたい。
では、具体的にはどのような研究が展開されているのだろうか。以下では、三つの流れにまとめて整理してみることにしたい。
第一は、理論的な研究の流れである。ここでは「理論」を広義に用いており、動向分析や論点整理なども含めている。
この流れに位置づけられる研究としてまず挙げるべきは、瀬戸口による論考であろう(35)。瀬戸口は、基盤となっている定義・モデルをアプローチと呼ぶこととしたうえで、情報リテラシー教育のアプローチについて、スキル志向と利用者志向の二者に分けて整理・比較している。筆者の理解に基づいておおまかにいえば、スキル志向アプローチが、いわば「教育者」側が教育目標などを設定するものであるのに対し、利用者志向アプローチは、利用者の置かれた状況や場面などに対応しようというものである。両者の利点を活かせるように有機的に結びつけていく必要があるという指摘は、極めて重要な示唆を含むと考えられる。
なお、瀬戸口は、同稿に先行して、情報リテラシー教育をめぐるアプローチについて、関係論を中心に詳細な分析を行なっている(36)。(狭い意味での)理論研究が乏しいとも言われるわが国において、こうした研究の積み重ねは評価されるべきものであろう。
大城は、英語圏諸国における研究・政策・実践などの動向を整理している(37)(38)。米国を中心とする英語圏諸国から多くの知見・示唆を得ているわが国の図書館情報学であるが、情報リテラシー教育も例外ではない。大城の論考は、自身の見解も交えつつ、わが国への適用を意識しながら述べており(39)、理論的な動向を押さえるのに有用であろう。
情報リテラシー教育をどのような枠組みに位置づけるか、という点も理論的な検討を必要とするところであろう。まず、大学図書館について、いくつかの論考を挙げていこう。
慈道は、初年次教育としての情報リテラシー教育における図書館の役割について検討している(40)。わが国の大学において初年次教育としての情報リテラシー教育が定着しつつあるなか、図書館が積極的な役割を果たそうという実践も拡がってきている。こうした動きに伴って、理論的な裏づけを固めていくことは大いに意味があると考える。
いわゆるラーニングコモンズに象徴されるとおり、大学図書館の学習・教育支援機能が近年、注目されているが、米澤は、ラーニングコモンズの本質が図書館を情報リテラシー教育・オープン教育の基盤施設と位置づけるところにあるとしている(41)。筆者の認識では、情報リテラシー教育やラーニングコモンズなどは、図書館が本来、持っている(広義の)教育的な機能を具体化したものである。「ブーム」に終わらせないためにも、米澤の主張に続くような理論をさらに蓄積していく必要があろう。長澤によるケーススタディをはじめ(42)、海外を含めた動向の把握・分析の意義も(43)(44)、もちろん小さくない。
学校図書館については、いわば総論的な論考が挙げられる。行政の動向などを踏まえて情報リテラシー教育における図書館の役割を検討したものや(45)、情報リテラシー教育と読書指導との関連について考察したものなどがある(46)。
第二の流れは、情報リテラシー教育のプログラム(あるいはカリキュラム)について、いわば体系化をめざす研究とでも呼ぶべきものである。学校図書館をめぐっては、例えば、PISA型読解力を育成するという目標において、実践事例を紹介しつつ、プログラム(指導体系表)の提案を行なっているものがある(47)(48)。小学校6学年にわたる実践に基づいて課題などを整理・検討したものもある(49)。
大学図書館をめぐっては、主題や分野を絞った考察が目を引く。岡田は、「法情報リテラシー」の指導体系(内容・方法)について論じている(50)。法学部生に限らず、教養課程の学生を対象としている。堀内らは、情報リテラシー教育の内容をいくつかの「ステップ」に分けて体系的に指導する取り組みについて、アンケートなどによる検証・分析とともに報告している(51)(52)。「スポーツ学部」のカリキュラムに位置づけようとする試みであるが、授業(教員)と図書館(員)の連携・協力に関する事例としても興味深い。
なお、体系化にあたっては、情報リテラシー教育を計画から評価までの、いわゆるマネジメントサイクルのなかでとらえることも重要である。実践の指針となるような手順などの整理を行なっていくことも必要であろう(53)。
第三の流れは、具体的な教育(指導)の方法に関するものである。情報リテラシー教育においては、さまざまなツールを用いた、いわば間接的な指導方法(対面以外の方法)も取り入れられている。実際のツール開発に基づく論文も増えている。慶應義塾大学におけるオンラインチュートリアルの試みはよく知られているが(54)、長期にわたる地道な取り組みに基づく成果のひとつであることは忘れてはならないであろう(55)。千葉大学におけるパスファインダやポッドキャストを用いる取り組みは(56)(57)、必ずしも情報リテラシー教育という文脈を意図しているわけではないが(むしろ教員との連携という文脈を前面に出している)、ここで挙げておきたい。ほかにも、図書館の案内ビデオなど(58)、いわゆる広報という文脈で作成・利用されるツールもあるが、情報リテラシー教育が「印象づけ」や「サービス案内」までを目標とするものであるならば、研究課題として積極的に取り上げられるべきであろう。
なお、データベースベンダーが直接、利用者に対してインターネット経由で「情報リテラシー教育」を行なっているという報告がなされている(59)。これに対しては、情報リテラシー教育における図書館(員)の役割について再考する機会として(その意味では第一の流れの点からも)とらえておきたい。
もちろん、対面による直接的な指導方法も重要である。集合形式(集団対象)の講習会や授業による取り組みについては、変わらず多くの実践報告や事例紹介がなされているが(60)(61)(62)(63)、それ以外の形式にも注目しておきたい。諏訪は、レファレンスサービスにおける個別対応の機会を情報リテラシー教育に組み入れることについて検討している(64)。第二の流れとして触れた体系化とも関連して注目すべき視点であろう。なお、椎名の論考は、海外事例を紹介・分析したものであるが、チュータ育成という試みも、この流れに位置づけてとらえることで示唆を与えてくれるものとなろう(65)。
なお、情報リテラシー教育(図書館利用教育)については、全国的な実態調査がしばしば実施されている(66)。全体的・数量的な実態の把握・分析も、もちろん必要かつ重要である。
5. 今後における研究の方向性
引き続き、図書館情報学における論文を取り上げていく。ここでは、今後、特に注力していくべき論点に沿って整理してみたい。筆者の私見に基づいて三点だけ挙げる。決してこれ以外の論点が重要でないというわけではない。
情報リテラシー教育、特に実際の指導に図書館員が関わる場合、いかなる能力が必要であり、その開発(養成・研修を含む)をどのようにするのか、という問題が生じる。長澤の論考は、米国の大学の事例をもとにこの問題に取り組んだものであるが(67)、わが国に対するヒントを提供している。河西は、学校図書館における専門職モデルの構築をめざした議論を展開している(68)。こうした研究が、研修などの実践ともあいまって(69)、さらに発展することが期待される。
評価をいかに行うかも大切な論点である。戸田らは、アウトカム評価について検討するなかで、情報リテラシー(教育)の評価にも触れている(70)。評価をめぐる本格的な研究は(も)、緒についたばかりであり、今後の展開が待たれる。
情報リテラシー教育の「主役」である利用者(学習者)をどのように理解するかという点も、言うまでもなく重要である。例えば、中島のような実践に即した考察も有意義である(71)。いわゆる利用者研究は、従来、必ずしも情報リテラシー教育への応用を意識したものではなかったが、学習者のニーズやスタイルの把握などは、情報リテラシー教育にとって不可欠なものとすらいえよう。近年、興味深い論考がいくつか発表されているが(72)、今後、「情報利用」をめぐる利用者の行動について、それに伴う思考(認知)や心理(感情)とあわせて、さらなる考究が求められるだろうことを、4. の冒頭に挙げた瀬戸口の指摘を改めて想起しつつ、ここで強調しておきたい。
6. おわりに
2. や3. で見たように、情報リテラシー(教育)は、図書館情報学以外の分野では、図書館とは「無関係」のものとして語られている。情報リテラシー(教育)とは、コンピュータに関わる能力(とその育成)であると考えられている。関連分野の状況として認識しておくべきであろう。(それらの研究の成果や手法などには、図書館情報学にも一定の示唆を与えるものが含まれていることも理解しておくべきであろう。)
こうした状況が何を意味しているのかについては、図書館情報学として考えていくべきであろう。ここでは、自戒も込めて次の点を指摘しておきたい。すなわち、少なくとも情報リテラシー教育をめぐる研究に関して、図書館情報学(研究者)は、研究の推進や成果の発信にあたって、図書館情報学の「外」に「出向いていく」必要があるのではないだろうか(もちろん「出向いてもらう」ことも必要であろう)。教育工学の研究会で学校図書館に関するセッションが設けられるなど(73)、期待できる兆候がいくつも見られることは歓迎すべきであろう。ただし、図書館情報学における地道な研究(図書館における個々の実践)の積み重ねがあってこそ(74)、「出向いていく」意味があることは忘れてはならないであろう。
蛇足かもしれないが、「ヘルスリテラシー(健康情報リテラシー)」など、分野ごとの情報リテラシー教育(研究)が図書館情報学以外のところで展開されつつある(75)。これに対して、図書館情報学はどう関わるのか、つまりどのように「出向いていく」べきなのか。ここでは酒井の論考を挙げておくに留めるが(76)、補足として指摘しておく。
本稿では、あえて館種の区分を優先しないで(しばしば混在させて)述べてきた。館種(区分)を超えて情報リテラシー教育を論じることに意義があると考えているためである。そのために整理がきれいにいかなかったところがあるが、お許し願いたい。なお、館種ごとに見ると、公共図書館・専門図書館に関する文献はほとんどない(77)。これらの館種において情報リテラシー教育が不要であるはずはなく、その研究が不要であるはずでもない(「情報リテラシー教育」という用語を使うかどうかは別にしても)。本稿がかなり短い期間の文献のみを対象としていることも考慮すべきであるが、なぜ研究が(少)ないのかについての分析には取り組むべきではないだろうか。
レビューとして不充分なところについては、筆者の力量不足を素直に認めるものである。今後の課題と受け止めていることを記して、本稿のむすびとしたい。(文中におけるNDL-OPACの検索結果は、2009年11月12日に最終確認をした。)
青山学院大学:野末俊比古(のずえ としひこ)
(1) 私立大学図書館協会東地区部会研究部情報リテラシー教育研究分科. 情報リテラシー教育研究分科会報告書 第3号. 2008, 96p.
(2) 例外として、次のものがある。
毛利和弘. 文献調査法 : 調査・レポート・論文作成必携 : 情報リテラシー読本. 第3版, 日本図書館協会, 2008, 235p.
(3) 例えば、次のものなど。
山本孝一. 幼児教育をめざす人の情報リテラシー. 2009年度版, 三恵社, 2009, 114p.
樺澤一之ほか. 医療・福祉系のための情報リテラシー. 共立出版, 2009, 254p.
(4) 瀧本誓ほか. 情報リテラシーとしての導入教育の試み. 道都大学紀要 経営学部. 2008, (7), p. 15-33.
(5) 西川篤志. 短期大学における情報リテラシー教育の実践. 千葉経済大学短期大学部研究紀要. 2008, (4), p. 103-107.
(6) 岡田大士. 情報リテラシー教育におけるピア・サポートの取り組み : 立命館大学の13年間の活動から. Informatics. 2008, 2(1), p. 47-54.
(7) 竹内純人ほか. 数千人規模の大学生を対象とした情報リテラシ教育への取り組みとその評価 : 青山学院大学における情報リテラシ教育への取り組みについて. 電子情報通信学会技術研究報告. 2008, 108(210), p. 17-22.
(8) 笠見直子. BBSを用いてピアレビューとフィードバックを強化した情報リテラシー教育. 論文誌IT活用教育方法研究. 2008, 11(1), p. 36-40.
(9) 田所耕哉. 模擬問題形式のe-ラーニングプログラムを活用した情報リテラシー向上のための取り組み. 中村学園大学・中村学園大学短期大学部研究紀要. 2008, (40), p. 137-145.
田所耕哉. 情報リテラシー向上のための模擬問題形式のe-ラーニングプログラムの試験導入と導入結果. 中村学園大学・中村学園大学短期大学部研究紀要. 2009, (41), p. 209-216.
いずれも「資格試験(模擬問題)」を取り入れるという工夫を行なっている。
(10) 柏木将宏ほか. 情報リテラシー応用としてのインターネットTV放送. 教育システム情報学会研究報告. 2009, 23(6), p. 46-49.
(11) 早坂成人ほか. 教室間連携システムの有効性評価 : 情報リテラシー教育を基にして. コンピュータ&エデュケーション. 2009, (26), p. 48-51.
(12) 簗瀬洋一郎. 学生に身近なテーマを取り入れた情報リテラシーの実践とその効果. 中京学院大学研究紀要. 2008, 15(1・2), p. 99-104.
(13) 米田里香ほか. 資格取得を動機づけに利用した大学生に対する情報リテラシー教育の効果(2). 神戸海星女子学院大学研究紀要. 2008, (47), p. 121-133.
前掲(9)も参照。
(14) 花田経子. コミュニケーション能力の改善を目的とした情報リテラシー教育に関する考察. 情報科学研究. 2008, (29), p. 51-65.
キャリア教育という文脈が強く影響していると考えられる。
(15) 別宮玲. 日本のネット文化が求める情報リテラシーの方向性. 戸板女子短期大学研究年報. 2008, (51), p. 51-60.
(16) 江口真理. 短期大学における「情報リテラシー教育」. 青森明の星短期大学研究紀要. 2008, (34), p. 55-68.
(17) 瀬川清. リンク設定通知要求についての一考察 : 情報リテラシーの一課題として. 上武大学経営情報学部紀要. 2008, (31), p. 37-43.
(18) 西川友子ほか. 情報リテラシー教育における学生特性の実態. 新潟経営大学紀要. 2008, (14), p. 93-104.
(19) 都留信行. 大学生の情報リテラシー能力に関する実態調査. 成城大学経済研究. 2008, (180), p. 119-140.
(20) 篠政行. 普通教科「情報」の履修と情報リテラシに関する平成20年度入学生のアンケート調査結果について. 駒沢女子短期大学研究紀要. 2009, (42), p. 49-56.
(21) 小池俊隆ほか. 大学新入生のコンピュータリテラシ,情報リテラシについて : 龍谷大学経営学部新入生の場合. 龍谷大学経営学論集. 2009, 48(4), p. 1-11.
(22) 梶浦文夫. 大学における今後の情報リテラシー教育(2). 倉敷芸術科学大学紀要. 2008, (13), p. 79-86.
(23) 森幹彦ほか. 教科「情報」の履修状況と情報リテラシに関する平成20年度新入生アンケートの結果について. 情報処理学会研究報告. 2008, 72, p. 67-72.
(24) 丹羽量久ほか. 教養科目「情報」における学生の情報リテラシー獲得履歴について. 教育システム情報学会研究報告. 2009, 23(6), p. 168-171.
(25) 木本雅也ほか. 鳥取大学新入生における全学共通科目・情報リテラシの履修効果. 日本教育工学会研究報告集. 2009, 09(1), p. 353-358.
(26) 西本実苗ほか. 情報リテラシー科目カリキュラムのための学生アンケート分析. 電子情報通信学会技術研究報告. 2008, 108(210), p. 11-16.
(27) 松山智恵子ほか. 初心者が混在するクラスにおける情報リテラシー科目の習得と進捗について. 椙山女学園大学研究論集 自然科学篇. 2008, (39), p. 171-184.
(28) 中山実ほか. e-Learningの学習行動と学習者の情報リテラシーとの関連. 電子情報通信学会技術研究報告. 2008, 108(247), p. 45-50.
(29) 大場久照ほか. 放射線技術科学専攻学部生の情報リテラシーに関する調査研究. 日本放射線技術学会雑誌. 2009, 65(1), p. 35-40.
小貫睦巳ほか. 理学療法学生の情報リテラシーの実態調査 : e-learningは理学療法教育に何を与えるか. 理学療法科学. 2008, 23(3), p. 425-430.
上田尚一. 情報リテラシイをめざす統計教育 統計. 2008, 59(1), p. 19-24.
田中洋. パソコン要約筆記実践による情報リテラシー教育の効果. 仁愛女子短期大学研究紀要. 2008, (40), p. 59-64.
栢木紀哉ほか. 情報リテラシー教育におけるコンピュータ利用の活性化を促す授業モデル. 科学教育研究. 2008, 32(2), p. 111-120.
なお、初年次の教養科目と位置づけられている取り組みも含まれる。田中によるものは福祉教育、栢木らによるものは看護教育の文脈に位置づけられていると考えられる。
(30) 山本広志. 教員養成系学部における「情報リテラシ教育」の現状. 山形大学紀要 教育科学. 2008, 14(3), p. 261-270.
(31) 細田泰子ほか. 看護教育におけるeラーニング導入前後の学習活動状況の検討 : 看護大学生の自己学習活動,学習活動への支援ニーズ,情報リテラシーに焦点を当てて. 大阪府立大学看護学部紀要. 2008, 14(1), p. 33-43.
(32) 黒田勉ほか. 小学校中学年での情報リテラシー教育の実践について. 教育システム情報学会研究報告. 2009, 23(5), p. 12-15.
(33) 鈴木悟志. 学びの段階をふまえた「言語力」の育成 : 情報リテラシーとしての写真の学習. 言語技術教育. 2008, (17), p. 86-91.
(34) 尾木直樹ほか. 中・高生の情報リテラシーと思春期. 教育と医学. 2009, 57(11), p. 1074-1080.
(35) 瀬戸口誠. 情報リテラシー教育とは何か : そのアプローチと実践について. 情報の科学と技術. 2009, 59(7), p. 316-321.
(36) 瀬戸口誠. 情報リテラシー教育における関係論的アプローチの意義と限界 : Christine S. Bruceの理論を中心に. Library and Information Science. 2006, (56), p. 1-21.
(37) 大城善盛. オーストラリアの大学図書館における情報リテラシーの研究 : 理論と実践の歴史的分析を通して. 花園大学文学部研究紀要. 2009, (41), p. 35-62.
(38) 大城善盛. 大学図書館界を中心とした情報リテラシー論 : アメリカ,オーストラリア,イギリスにおける議論を中心に. 大学図書館研究. 2008, (82), p. 23-32.
(39) 次の文献では、主としてわが国について論じている。
大城善盛. 情報リテラシーと図書館サービス. 現代の図書館. 2007, 45(4), p. 183-189.
(40) 慈道佐代子. 一年次教育における図書館の役割 : 図書館が参加・実施する情報リテラシー教育を考える. 大学図書館研究. 2008, (82), p. 12-22.
(41) 米澤誠. ラーニング・コモンズの本質 : ICT時代における情報リテラシー/オープン教育を実現する基盤施設としての図書館. 名古屋大学附属図書館研究年報. 2008, (7), p. 35-45.
(42) 長澤多代. アーラム・カレッジの図書館が実施する学習・教育支援に関するケース・スタディ. Library and Information Science. 2007, (57), p. 33-50.
(43) 小圷守. 情報リテラシーとラーニング・コモンズ : 日米大学図書館における学習支援. 情報の科学と技術. 2009, 59(7), p. 328-333.
(44) 魚住英子. “第3章 社会的な論点と図書館 3.2大学図書館が教育・リテラシーに果たす役割 : 情報リテラシー教育とインフォメーション・コモンズ”. 米国の図書館事情2007 : 2006年度国立国会図書館調査研究報告書 (図書館研究シリーズNo.40). 国立国会図書館関西館図書館協力課編. 日本図書館協会, 2008, p. 322-325.
(45) 後藤敏行. 学校図書館と情報リテラシー. 家政経済学論叢. 2009, (45), p. 31-44.
(46) 野口久美子. 情報リテラシー育成における読書指導の位置づけ : 両者の関連性に関する一考察. 図書館綜合研究. 2009, (8), p. 21-32.
(47) 杉本洋. PISA型読解力の向上を目ざす学校図書館(6) : 情報リテラシー教育を通して育成するPISA型「読解力」(1). 学校図書館. 2008, (695), p. 53-56.
(48) 杉本洋. PISA型読解力の向上を目ざす学校図書館(7) : 情報リテラシー教育を通して育成するPISA型「読解力」(2). 学校図書館. 2008, (696), p. 67-70.
(49) 中山美由紀ほか. 学校図書館における情報リテラシー育成の意義と課題 : 東京学芸大学附属小金井小学校における図書館利用指導の実践を通して. 日本教育工学会研究報告集. 2008, 08(4), p. 1-8.
(50) 岡田孝子. 大学教養課程の学生に法情報リテラシーを教える. 大学図書館研究. 2008, (83), p. 42-53.
岡田には、先行して次の論考もある。
岡田孝子. 法学情報教育における情報リテラシー概念の必要性. 大学図書館研究. 2006, (76), p. 62-73.
(51) 堀内担志ほか. 図書館情報(リテラシー)教育におけるスポーツ学部学生の利用に伴う動向について. 九州共立大学スポーツ学部研究紀要. 2008, (2), p. 1-6.
(52) 堀内担志ほか. 図書館情報(リテラシー)教育におけるスポーツ学部学生の利用に伴う動向について(その2) : 利用に伴う学習傾向について. 九州共立大学スポーツ学部研究紀要. 2009, (3), p. 29-33.
(53) 野末俊比古. 情報リテラシー教育における図書館員の役割 : NII研修プログラムの背景にあるもの.短期大学図書館研究. 2008, (28), p. 23-32.
(54) 大橋史子. 大学生の変化に伴う情報リテラシー教育プログラムの変遷. MediaNet. 2007, (14), p. 39-41.
(55) 上岡真紀子ほか. 図書館員による情報リテラシー教育~現在・過去・未来. 現代の図書館. 2007, 45(4), p. 226-233.
(56) 鈴木宏子ほか. 図書館による学習支援と教員の連携 : 千葉大学におけるパスファインダー作成の実践から. 大学図書館研究. 2008, (83), p. 23-33.
(57) 鈴木宏子ほか. 千葉大学におけるポッドキャストによる教育研究成果の発信 : 教員連携の実践例として. 大学図書館研究. 2009, (85), p. 12-22.
(58) 岡部幸祐ほか. 図書館プロモーションビデオ「週5図書館生活,どうですか?」の企画と制作 : 利用案内ビデオから学生志向のプロモーションビデオへ. 大学図書館研究. 2009, (85), p. 1-11.
(59) 矢田俊文. エンドユーザの情報リテラシー教育 : インターネットを使った研修. 情報の科学と技術. 2009, 59(7), p. 341-347.
(60) 畠田康平. 北海学園大学附属図書館における情報リテラシー支援について : 2007年度「図書館利用ガイダンス」を中心に. 北の文庫. 2008, (48), p. 12-16.
(61) 辰野直子. 教養教育における情報リテラシー講習会の試み. 医学図書館. 2009, 56(2), p. 141-144.
(62) 江上敏哲. アメリカの大学図書館における情報リテラシー教育活動 : ハーバード大学等の事例から. 情報の科学と技術. 2009, 59(7), p. 334-340.
(63) 毛利和弘. 情報リテラシー教育の実践事例と指導上の留意点. 短期大学図書館研究. 2008, (28), p. 37-43.
(64) 諏訪敏幸. 情報リテラシー教育はレファレンス・ワークをどのようにその一構成部分とするか : 看護系院生・学生等を対象とした大阪大学生命科学図書館の経験から. 大学図書館研究. 2006, (78), p. 65-75.
(65) 椎名ちか子. アメリカの大学図書館における教育活動 : オハイオ州立大学図書館“Peer Library Tutors”プログラムを中心に. 大学図書館研究. 2009, (85), p. 42-52.
(66) 日本図書館協会図書館利用教育委員会. わが国大学図書館における利用教育の実態 : 『日本の図書館2003』付帯調査の結果報告. 現代の図書館. 2008, 46(1), p. 62-70.
調査の実施時期はやや古い。新しいものとしては、例えば次がある。
筑波大学編. 今後の「大学像」の在り方に関する調査研究(図書館)報告書 : 教育と情報の基盤としての図書館. 2007, 157p.
http://www.kc.tsukuba.ac.jp/div-comm/pdf/future-library.pdf, (参照 2009-11-12).
(67) 長澤多代. 情報リテラシー教育を担当する図書館員に求められる専門能力の一考察 : 米国のウエイン州立大学の図書館情報学プログラムが開講する「図書館員のための教育方法論」の例をもとに. 大学図書館研究. 2007, (80), p. 79-91.
(68) 河西由美子. 情報リテラシーを育成する専門職としての学校図書館専門職モデルの構築. 日本教育工学会研究報告集. 2008, 08(4), p. 9-14.
(69) 小陳左和子. NII「学術情報リテラシー教育担当者研修」の取り組み. 情報の科学と技術. 2009, 59(7), p. 348-352.
前掲(53)も参照。
(70) 戸田あきらほか. 学生の図書館利用と学習成果 : 大学図書館におけるアウトカム評価に関する研究. 日本図書館情報学会誌. 2007, 53(1), p. 17-34.
(71) 中島玲子. ユーザ理解のために : 学部生情報検索授業の現場から. 情報の科学と技術. 2009, 59(7), p. 322-327.
(72) 例えば、次のものなど。
種市淳子ほか. エンドユーザーのWeb探索行動 : 短期大学生の実験調査にもとづく情報評価モデルの構築. Library and Information Science. 2006, (55), p. 1-23.
粟村倫久. 情報遭遇に関する利用者行動モデルの再検討 : ウェブ上の情報遭遇に対する調査. Library and Information Science. 2006, (55), p. 47-69.
(73) 前掲(49)、(68)は、日本教育工学会の研究会におけるセッションでの発表論文である。
(74) 例えば、次のものなど。
小圷守ほか. レファレンスサービスと情報リテラシー教育 : 国公私立大学図書館の取り組み事例. 私立大学図書館協会会報. 2008, (130), p. 116-127.
内堀勇二ほか. 情報リテラシー教育業務マニュアル骨子の整備化 : 図書館員が主体となって企画・運営する情報検索ガイダンス. 私立大学図書館協会会報. 2008, (130), p. 128-132.
京谷正博ほか. 北海道地区研究分科会2006~2007年度研究概要報告 : 札幌学院大学図書館における情報リテラシーガイダンスの実施について. 私立大学図書館協会会報. 2008, (130), p. 185-190.
(75) 中山健夫. 子どもたちのための健康情報リテラシー. 子どもの健康科学. 2008, 9(1), p. 65-70.
(76) 酒井由紀子. ヘルスリテラシー研究と図書館情報学分野の関与 : 一般市民向け健康医学情報サービスの基盤として. Library and Information Science. 2008, (59), p. 117-146.
(77) 公共図書館については、例えば、次の論考がある。
高田淳子. 公共図書館における情報リテラシー教育の現状. 現代の図書館. 2007, 45(4), p. 205-212.
小林隆志ほか. 図書館の活用法を伝授します!!~鳥取県立図書館の実践から : 図書館は公務員・教職員の情報リテラシー向上に寄与できるか?. 現代の図書館. 2007, 45(4), p. 198-204.
野末俊比古. 情報リテラシー教育:図書館・図書館情報学を取り巻く研究動向. カレントアウェアネス. 2009, (302), CA1703, p. 18-24.
http://current.ndl.go.jp/ca1703