第2部 図書館職員を対象とする現職者研修

第2部 図書館職員を対象とする現職者研修

−ALAにおける研修にかかわる組織と活動−

 

はじめに:ALAにおける継続教育の組織と活動

アメリカ図書館協会(American Library Association: ALA)は、1876年に設立された専門職団体である。ALAの目的は、あらゆる人びとの学習活動を促進し、情報へのアクセスを確保するために、図書館および情報サービスの分野で先導的立場を取ることにある。個人会員と団体会員からなり、会員資格は図書館関係者すべてに開かれている。

研修活動はALAの組織全体で横断的に行われているが、研修に主として関係しているのは、 教育委員会( Committee on Education: COE)、人材育成・リクルート部(Office of Human Resource Development and Recruitment: HRDR)、図書館継続教育ネットワークラウンドテーブル(Continuing Library Education Network and Exchange Round Table: CLENERT)である。そして同ラウンドテーブルと部会が実際の継続教育プログラムを実施している。

第2部全体の構成は以下の通りである。第1章ではALAの組織について概観し、研修を担当する組織について言及する。第2章ではALAにおける継続教育の目的を明らかにし全般的な活動を論じる。第3章では実際にALAで展開されている個々の活動を詳しくみていく。第4章ではALAの継続教育にかかわる情報源を紹介する。

1 ALAの組織と継続教育

(1)ALAの組織

ALAの組織は図<2.1>「ALAの組織」のようにまとめることができる (1) 。評議会(Council)は協会の最高決定機関であり、その決定の執行機関が理事会(Executive Board)である。評議会は常任(standing)委員会と特別(special)委員会を設置する。常任委員会にはALA委員会(Committees of the Association)と評議会の委員会(Committees of the Council)がある。ALAの具体的な専門職としての活動の中心は部会(Division)であるが、これは館種別、活動別に分かれ、特定領域の図書館業務の向上と発展のための活動を行う。ラウンドテーブルは、同じ分野に関心を持つ会員からなる、いわば下からのグループである。ALA本部はシカゴに置かれ、事務局長(Executive Director)以下、各部(Office)などのスタッフが実際の任務にあたる (2)

 

図表<2.1>「ALAの組織」

 

 

(2)ALAの組織と継続教育

ALAの継続教育に関する全体の構図は次のようにまとめることができる。教育委員会は継続教育全体の方針策定を行う。各部会は部会の活動の一環として、研修の企画立案、実施、教材提供、資料の刊行を行っている。図書館継続教育ネットワークラウンドテーブルは、研修担当者をメンバーとする研究・教育・啓蒙グループとして機能する。人材育成・リクルート部は、継続教育の事務局として機能する。また資料の刊行、研修を含む継続教育活動全体のとりまとめを担当する。以下、こうした組織について簡単に紹介する。

a.教育委員会 (COE)

評議会の委員会である教育委員会は、図書館情報学の教育全般に関してALAの方針を決定し勧告を行うのが主要な目的である。そして図書館継続教育に関していえば、全体的な方針を定め勧告を行う役割を果たしている (4)

b.部会

ALAの具体的な研修活動を担っているのが部会である。ALAの部会は館種別、サービス別にわかれている。館種別部会は「図書館サービスに貢献するあらゆる機能の計画と評価を中心におく。館種別部会は、奉仕する利用者や利用機関に対するサービスの全般的向上と拡大に関心を持つ」とあり (5) 、活動別部会を横断的に主導していく立場にある。一方、活動別部会は「あらゆる館種の図書館に関係する機能……の研究と開発に中心をおく。活動別部会は、部会が担当する機能の向上と拡大に関心を持つ」 (6) とあり、図書館業務および図書館サービスにかかわる個別の機能を追究することが活動の中心となっている。こうした2種類の部会の機能は、ALAの研修活動にも反映されている。つまり公共図書館部会や大学図書館部会など館種別部会は、個別のテーマの研修を行うだけでなく、研修担当者を対象とする研修を企画するなどして、図書館界における研修指導者の育成といった側面にも力を注いでいる。一方、活動別部会は部会ごとのテーマにあわせた個別の研修を展開している。

c.図書館継続教育ネットワークラウンドテーブル(CLENERT)

CLENERTは図書館専門職の継続教育の質の向上を図るために設立されたラウンドテーブルであり、継続教育についての会員の関心を共有する機能を持つ。各図書館の研修担当者を中核とし、実践のなかで直面する図書館継続教育に関するあらゆる課題に取り組んでいる (7) 。そして継続教育関係者間のネットワークの確立をめざし、会員同士の連携に必要な情報の提供、継続教育に関する情報の提供、資料の刊行などを活動の柱にしている。さらに図書館継続教育における質の保持や向上に対し積極的な働きかけを行っている。

d.人材育成・リクルート部(HRDR)

HRDRの活動は大きく3つにわけることができる。第1番目は教育と学習プログラムにかかわる事業であり、具体的には、一般市民の生涯学習を支援する目的で、教育と専門職の発展のための情報の提供にかかわっている。2番目に図書館界への多様な人材を呼び込むためのさまざまな事業を行っている。3番目に経営および人材にかかわる領域での政策決定と実践活動である。図書館継続教育におけるHRDRの役割は、継続教育にかかわるALAの多様な活動の統括と調整である (8)

2 ALAの継続教育:全体状況と方向性

(1)ALAの継続教育の方向性 (9)(10)

ALAは「あらゆる人びとに良質な図書館情報サービスを提供する」という使命を掲げており、継続教育はそうした使命に直接的に結びついた重要な活動と認識されている。ALAは図書館関係者のニーズに合わせ、継続教育プログラムを企画し適切な研修を提供してきた。近年、特に顕著な傾向は、インターネットでのウェブサイトを基盤とした継続教育プログラムである。ALAの継続教育活動のなかで、研修にかかわる最近の動向としては次のようなものがあった。まず2000年秋には専門職教育にかかわる会議が開催され、専門職の継続教育に焦点が当てられた。次にHRDRに継続教育のクリアリングハウスが設立され、ウェブサイトでの情報提供を通じて継続教育情報へのアクセスが可能となった。また公共図書館部会が中心となって、公共図書館の管理職を対象とした研修プログラムを完成させた。学校図書館員部会は図書館員、生徒、親へのウェブサイトを通じた学習プログラムを構築している。さらに継続教育にかかわるインターネットプログラムに対する部局間の共同出資が企画されるようになっている。

生涯教育活動を行っていく上でALAがとりわけ重視しているのは、(1)社会や技術の進展にあわせた教育内容の改訂、(2)教育プログラムの品質のコントロール、(3)多様な実施形式、(4)既存のプログラムの検証と修正の4点である。具体的には継続教育について2005年までに達成すべきゴールとして、研修にかかわるあらゆる場面で効果的にコンピュータ技術を利用し、ALAで行なわれる継続教育のテーマの多様性に対処しうる組織を構築することを掲げている。

(2)第2回専門職教育会議

1)第2回専門職教育会議(2000年11月)

ALAは継続教育に関する現状を認識し将来に向けた明確な目標設定を定めるために、過去3回、専門職の教育にかかわる会議を開催している。そのうち第2回専門職教育会議:専門職継続発達(2nd Congress on Professional Education: Continuing Professional Development)は、2000年11月17日から19日までシカゴで開かれた専門職の継続教育にかかわる会議である (11) 。この会議はALAの継続教育の方向性と目標を確認した点で重要であり、ここでその概要を、a. 社会的要因、b. 成人教育の傾向、c. 図書館専門職の課題という3つのセッションにそって紹介する。

なおこの会議で専門職継続発達として規定されたのは、継続教育、生涯学習活動、研修とスキルの向上、知識の向上、反省を促すための講座、新規アイデアの公開、職場経験、専門職の活性化のための活動、人的ネットワークといった広い範囲の活動であった。

 

i.セッション1:社会的要因

社会的要因セッションでまず最初に論じられたのは、専門職継続発達と社会的状況である。グローバリゼーションが拡大化するなかで、図書館利用者は多様化している。多民族国家であるアメリカにとって、民族的多様性は図書館運営にとって重要な要因である。さらに年齢的、性的、地域的な多様性を視野に入れた図書館サービスが欠かせない。

また技術変革は高等教育のあり方にも重大な変化をもたらしている。遠隔教育はますます隆盛しており、ウェブサイトを利用した教育が新しい学習スタイルを支えている。初等教育や中等教育における技術変革も顕著で、図書館が社会の中でどのような役割を果たしていくのかが問われている。

ii.セッション2:成人教育の傾向

第2番目のセッションの目的はグローバルな視座から成人学習の傾向をとらえ、専門職継続発達への影響をみていくことであった。

近年の成人教育の傾向として顕著になっていることは、個人や組織の業績および成果を明らかにし、問題点を研修によって解決していこうとする姿勢である。従来のように研修や講座への単なる参加では不十分であり、多くのプログラムは資格取得型になっている。またスキルの事前と事後の評価はどのような研修企画でも不可欠となっている。今後の新たなモデルでは、参加者のニーズがまず最初に存在し、受講者のニーズに適合するようにプログラムを設計するという方向に向かうであろう。

技術発展は学習プログラムの選択やスケジュールの面での柔軟な選択を可能にした点で学習者に便宜を与えている。こうした流れを受けて、研修プログラムの提供方法の改善も必要である。専門職はキャリアのあらゆる段階において、多様なレベルの継続学習を必要としている。教育担当者は専門職の継続教育へのニーズを常に作り出していく必要があり、また雇用者側は職員の成長を期待し、そのための機会を与える義務がある。組織と個人が常に継続学習に関係し続けるための仕組みを作っていく必要がある。

iii.セッション3:図書館専門職

このセッションは図書館専門職の継続教育にかかわる課題について、学習者、図書館管理職、教育担当者にわけて議論を行った。個人の課題としては、研修の機会自体を得ること、実際に参加するために時間を設定すること、柔軟性のある学習プランを構築すること、組織の支援を得ることがあげられた。管理職の課題としては、研修参加のための動機づけ、職員発達を促進するような雰囲気の育成、職員への評価と継続学習の関連づけ、職員発達のための予算獲得があった。さらにプログラムを実施する教育担当者に対しては、プログラムに必要な技術の有効な活用、適切な機関との連携、良質なプログラムの開発、新規性の確保などが課題にあげられた。

第2回専門職教育会議のゴールは専門職継続発達に関して旧来の認識を打ち破り図書館サービスの水準をあげることに置かれ、図書館の継続教育の将来に対して創造的なアイデアを模索することを目標としたのであった。

2)第2回専門職教育会議最終報告(2001年10月)

第2回専門職教育会議での議論を受けて、運営委員会は最終報告書を2001年10月11日にALA理事会に提出した (12) 。この最終報告書は専門職教育会議にかかわる議論を総括したものとなっている。

運営委員会は会議開催にあたり、専門職継続教育を広く社会的文脈のなかに位置づけ、会議のゴールと成果への見通しを立てて会議全体を構成した。運営委員会が設定したゴールは、(1)基準、評定戦略といった活動勧告の設定、(2)専門職継続発達の分野において実践モデルの明確化を含めた知識基盤を増やすこと、(3)専門職継続発達のための理想と現実の隔たりを明らかにするための専門的ニーズの評価と優先度、(4)個人と組織が専門職継続発達にかかわる責任を共有するという認識、(5)専門職継続発達の分野で専門職が直面する問題への明確な認識という5点である。運営委員会の議論でとりわけ重要な問題として着目されたのは、費用対効果、競争原理、品質のコントロール、認定と専門職の評価、組織的な支援、教育のための技術の利用などであった。最終報告書には、情報資源のネットワーク化とクリアリングハウスの設計、経験的研究、基準と実践、学習プログラムの開発と流通、ALAの協力などを含む勧告が出され、第2回専門職教育会議実施報告書の行動声明に盛り込まれた。

3)第2回専門職教育会議実施報告書(2002年1月)

上記の最終報告を受けて、2002年1月2日にはALA理事会から第2回専門職教育会議実施報告書が出された (13) 。この報告書は以下の5点を勧告している。

勧告1:クリアリングハウスの設立

専門職継続発達に向けたウェブ上のクリアリングハウスあるいは情報源ネットワークの構築を実施する。そのためにALA情報技術・テレコミュニケーション・ユニットが計画ならびに予算を準備する。同ユニットは教育委員会クリアリングハウス委員会、HRDR、CLENERTと協議を進めていく。

勧告2:専門職継続発達の評価と検証

ALAの研究委員会は他の委員会や協会と協力して、専門職継続発達における図書館による財源投資の現状やレベルに関してデータを収集する。また専門職継続発達の組織的、経済的効果についてデータ収集のためのシステムを設計する。また研究から実践への展開のために、図書館情報学教育協会(Association for Library and Information Science Education)、ALA、教育委員会、部会、外部の委員会が共同で機能する枠組みを作る。

勧告3:実施のための組織的戦略策定

スキルの向上と専門職継続発達プログラムを持った組織の機能を統合するために、戦略を立てる。そのために「スキルに関する記述」を、ウェブサイト上のクリアリングハウスあるいは専門職継続発達のサイトに適切に登載する。

勧告4:専門職継続発達にかかわる組織の関係

専門職継続発達に関係するコミュニケーションと協力関係を支えるために、場所と仕組みを確立する。関係する組織としては、教育委員会、CLENERT、その他の部やラウンドテーブルがあり、これらの組織と調整をはかる。継続教育に関する外部の団体とも協力体制を取ることができるように、国際図書館連盟(IFLA)に働きかける。

勧告5:発達を担当する組織の設置

学習コースやプログラムに責任を持つ専門職継続発達のために、ALAに担当部を設置する。第2回専門職教育会議の開催、最終報告書、実施報告書によって、ALAの継続教育はその目標および課題を明確にすることができた。

3 ALAの継続教育:各組織の活動内容

本章では、各部会の具体的な研修プログラム、部会以外の組織が主催する研修プログラムおよびラウンドテーブルの研修活動を紹介する。なお研修プログラムについては図表<2.2>「研修プログラム」にまとめた。

 

図表<2.2>「研修プログラム」

公共図書館部会

企画名

研修名

URL

公共図書館部会巡回ワークショップ ボストン 2003年5月13日

成果を出すための職員配置:賢明な労働のためのガイド

http://www.ala.org/Content/NavigationMenu/PLA/Conferences,_Events_and_Online_Learning /Traveling_Workshops/Staffing_for_Results1/Staffing_for_Results.htm

同上

ニューオリンズ 2003年10月17日

成果のための新プラン

http://www.ala.org/Content/NavigationMenu/PLA/Conferences,_Events_and_Online_Learning /Traveling_Workshops/Planning_for_Results/Planning_for_Results.htm

e-Learning@PLA

成果を出すための方針作成

http://www.ala.org/ala/pla/plaevents/elearningpla/elearningpla.htm

大学図書館部会

企画名

研修名

URL

e-Learning 2004年2月2-22日

すべての利用者は地域に存在する:図書館を世界各地のキャンパスの隣に運ぶ

http://www.ala.org/ala/acrl/acrlproftools/alluserslocal.htm

同上 2004年3月1-20日、7月26日-8月15日

学生の学習成果を評価する

http://www.ala.org/ala/acrl/acrlproftools/assessingstudent.htm

大学図書館部会・教育学習技術グループオンライン情報リテラシーセミナーシリーズ 2004年2月5-19日 ウェブ放送

情報リテラシーと評価

http://www.ala.org/ala/acrl/acrlproftools/informationliteracy.htm

同上 2004年3月2-16日 ウェブ放送

学部教育における情報リテラシーの最良実践例

http://www.ala.org/ala/acrl/acrlproftools/bestpractices.htm

同上 2004年4月6-20日 ウェブ放送

情報リテラシー:効果的な協調関係の達成

http://www.ala.org/ala/acrl/acrlproftools/informationliteracyachieving.htm

図書館コレクションとテクニカルサービス部会

 

企画名

研修名

URL

保存ワークショップ シカゴ 2004年2月19日

電子化された情報源のメタデータ

http://www.ala.org/ala/alcts/alctsconted/alctsceevents/workshops/preservationworkshops.htm

同上

シカゴ 2004年2月20日

電子化イメージのためのプロジェクト管理

http://www.ala.org/ala/alcts/alctsconted/alctsceevents/workshops/preservationworkshops.htm

ワークショップ リッチモンド 2004年4月

管理者アカデミー:図書館員の管理の本質

http://www.ala.org/ala/alcts/alctsconted/alctsceevents/workshops/supervisors.htm

同上

シカゴ 2004年夏

コレクション管理の基礎

 

同上

シカゴ 2004年夏

地図コレクションの管理と目録化

 

同上

シカゴ 2004年9月

電子化情報の目録規則

 

ウェブコース 2004年春

収集の基礎を学ぶウェブコース

http://www.ala.org/ala/alcts/alctsconted/alctsceevents/webcourses/alctsfundamentals.htm

図書館情報技術部会

 

企画名

研修名

URL

地域研修

図書館におけるオープンソース・ソフトウェア

http://www.ala.org/ala/lita/litaevents/litaregionalinst/litaregional.htm#oss

同上

図書館における無線ネットワーク

http://www.ala.org/ala/lita/litaevents/litaregionalinst/litaregional.htm#wireless

同上

2004年7月23日 インディペンデンス

プロキシ・ウェブサーバとデータ認証

http://www.ala.org/ala/lita/litaevents/litaregionalinst/litaregional.htm#proxy

同上

 

電子ブック:隆盛と凋落を経た現在の状況

http://www.ala.org/ala/lita/litaevents/litaregionalinst/litaregional.htm#ebooks

同上

2004年2月13日 ワシントンD.C.ほか3箇所を予定

XMLと図書館

http://www.ala.org/ala/lita/litaevents/litaregionalinst/litaregional.htm#oss

図書館管理運営部会

 

 

企画名

研修名

URL

2004年地域研修 建築プロジェクト

図書館建築プロジェクトを運営する

http://www.ala.org/ala/lama/lamaprofdev/lamaregionalinst/lamareginstlist/lamaregional.htm

同上

運営管理

協同、パートナーシップ、協力

http://www.ala.org/ala/lama/lamaprofdev/lamaregionalinst/lamareginstlist/lamaregional.htm

同上

文化的多様性

文化的に多様なコミュニティを理解しコミュニケーションをはかる

http://www.ala.org/ala/lama/lamaprofdev/lamaregionalinst/lamareginstlist/lamaregional.htm

同上

人事

21世紀のための職員問題:明日の図書館にむけた人事管理

http://www.ala.org/ala/lama/lamaprofdev/lamaregionalinst/lamareginstlist/lamaregional.htm

同上

広報とマーケティング

イメージこそすべて:図書館のためのパートナーと資金を得る

http://www.ala.org/ala/lama/lamaprofdev/lamaregionalinst/lamareginstlist/lamaregional.htm

同上

技術

電子化時代の図書館:将来に向けたビジョンと改革への道筋

http://www.ala.org/ala/lama/lamaprofdev/lamaregionalinst/lamareginstlist/lamaregional.htm

 

(1)公共図書館部会

公共図書館関係者の最大組織である公共図書館部会(Public Library Association: PLA 会員9,500)は、活動の重点目標として図書館員の継続教育を掲げ、各種のプログラムを提供している。同部会の継続教育の柱は、ワークショップの開催、「e-Learning@PLA」というオンライン研修、公共図書館部会の年次大会およびALAの年次大会での企画である。実施されている多種多様な研修には、研修担当者を対象とした研修のための研修も含まれている (14)

まず公共図書館部会巡回ワークショップについては、次のような企画があった (15)

「成果を出すための職員配置」(ボストン、2003年5月13日):職員の業績評価をテーマとする1日研修である。各館の管理職を対象とし、職員の作業効率にかかわる理論と実践を扱っている。業務の時間配分や方法、職員の配置、職員の評価などのプロセスを身につけることができる。研修の教材には『成果を出すための職員配置』( Staffing for Results を用い、同書に掲載された数値やフォーマットを利用するための方法について学ぶ。

「成果のための新プラン」(ニューオリンズ、2003年10月17日):プランニング・プロセスに基づく図書館運営を学ぶための1週間研修である。各館の研修担当者および研修コンサルタントを対象としている。研修プログラムの焦点は従来の研修プログラムとは異なり運営能力を重視している。既存のテキスト『成果のための新プラン』( New Planning for Results )に基づくものの、このテキストに関する単なる情報提供ではなく、そこに含まれる理論と内容を理解することを主眼とする。プログラムにはプランニング・プロセスの一連の過程がすべて含まれ、参加者が実際の運用スキルを獲得できるようになっている。

次に公共図書館部会のeラーニング・プログラム「e-Learning@PLA」である (16) 。「e-Learning@PLA」は、公共図書館部会が現在最も重点を置いて取り組んでいるインターネットを用いたオンラインの継続教育である。利用者がインターネット上で教育担当者とコミュニケーションを取りながら学習を進めていく新しい方式であり、公共図書館部会は今後こうしたプログラムを増やしていく計画を持っている。

例えば「成果を出すための方針作成」というコースは、ALAで定評のある『成果を出すための政策作成:混沌を秩序に変える』( Creating Policies for Results: From Chaos to Clarity )をベースにしている。参加者は同書の著者S.ネルソン(Sandra Nelson)やJ.ガーシア(June Garcia)とともに学習を進めていく。このプログラムを通じて、個々の図書館に合った有効な政策を作るための知識、スキル、評価方法を身につけることができる。カリキュラムは双方向性の実践演習、共同学習、インストラクターや他の参加者とのチャットから構成されている。おおよそ半年間でコースが修了できるように構成され、修了後も6か月間は「e-Learning@PLA」へのアクセスが可能である。

そのほか公共図書館部会は、同部会やALAの年次大会において、研修担当者を対象としたプログラムを多数用意している。例えば2004年2月24−28日にシアトルで開催された公共図書館協会全国大会では、以下のような発表があった。

・管理者の補充:増大する公共図書館の管理職

・変革の図書館コミュニティの構築

・職員発達の日:研修とブレーンストーミング、楽しみへと職員を誘う

・初年度の図書館業務:作業内容と方向性の開拓

・管理職:管理職の卓越性のための研修プログラム

・フロア担当職員の志気を高める

・アクセスの確保:知的自由に関する全職員を対象とする研修

・コーチングを通じた採用:公共図書館職員採用におけるコミュニティとのかかわり

(2)大学図書館部会

大学図書館関係者の最大組織である大学図書館部会(Association of College and Research Libraries: ACRL 会員12,000)には、専門職発達委員会(Professional Development Committee)が設けられており、専門職の基盤としての継続的な学習を促進することを目的に、部会全体の継続教育の発展を支援している。

大学図書館部会の継続教育の柱はeラーニングとワークショップの開催、大学図書館部会の年次大会およびALAの年次大会での企画である。とりわけ力を入れているのがeラーニングで、オンライン・セミナー、ウェブ上での会議プログラムなどが用意されている。テーマは図書館と遠隔教育、学生への情報リテラシー教育など多彩である。eラーニングには、例えば次のような企画がある (17)

「すべての利用者は地域に存在する」(2004年2月2−22日):遠隔教育の支援計画を学ぶ3週間のオンライン・セミナーである。

「学生の学習成果を評価する」(2004年3月1−20日、7月26日−8月15日):学生の情報リテラシーを測定するための評価ツールの作成に必要なスキルを身につけるための、3週間のオンライン・セミナーである。コース修了後には、学生の学習成果のためのツールを教員とともに設計、提供、評価できるような能力を身につける。

次に大学図書館部会が外部の機関と共同開催している研修には以下がある。「大学図書館協会・教育学習技術グループオンライン情報リテラシーセミナーシリーズ」は、大学図書館部会と非営利団体の教育学習技術グループとの共催によるオンライン・セミナーである。研修はウェブ放送を用いて実施される。これまでに学部教育における情報リテラシープログラムの開発、評価、向上の検証、情報リテラシープログラムの最良実践例をテーマとする「学部教育における情報リテラシーの最良実践」(2004年3月2−16日)が行われた。また情報リテラシープログラムの評価に関係する活動を紹介する「情報リテラシーと評価」(2004年2月5−19日)も開催された。

(3)図書館コレクションとテクニカルサービス部会

図書館コレクションや図書館資料担当者を中心メンバーとする図書館コレクションとテクニカルサービス部会(Association for Library Collections & Technical Services: ALCTS 会員5,000)は、技術面での変化が著しい状況で専門職を支援していくために、研修やウェブサイトを利用した継続教育を行っている (18) 。研修には次のような企画がある。

「保存ワークショップ」(2004年4月19−20日、シカゴ):電子化された情報源のメタデータと電子化イメージのためのプロジェクト管理をテーマとする2日間の研修である。電子化された資料の維持管理に必要なメタデータについての知識を学ぶ。

「管理者アカデミー:図書館員の管理の本質」(リッチモンド、2004年4月):テクニカルサービス部門で働く管理者用の2日間の研修である。すぐれた管理者となるために必要なスキルやツールについて、議論、ロールプレイ、演習、ビデオを通じて多面的に学ぶ。

 その他、コレクション管理の基礎、地図コレクションの管理と目録化、電子化された情報源の目録規則などをテーマとした研修企画がある。またウェブを利用したコース「収集の基礎を学ぶウェブコース」(2004年春)を準備している。これは資料収集の目的と方法、予算管理、収集担当者、書店、出版社の連携などに焦点をあてた4週間のインターネット研修である。対象者は収集業務の新任担当者で、基礎的な内容である。電子メール、電子掲示板などを用いて学習を進め、理解度を確認するための小テストが設けられている。

(4)図書館情報技術部会

図書館における技術的側面に関心を持つメンバーを中心とする図書館情報技術部会(Library and Information Technology Association: LITA 会員4,600)は、研修や研究会、全国大会を通じて継続教育を実施している。なかでも情報技術関連のテーマに特化した地域別1日研修に力を入れている (19) 。あらかじめ講師とテーマが決められた上で、地域の図書館が受け入れ機関となって研修を実施する形式を取る。この研修には、(1)受け入れ機関が場所を提供し部会が広報から受付まですべての研修業務を行うタイプ、(2)州立図書館、図書館ネットワーク、コンソーシアムなどを対象とした研修で、部会と機関の共同開催の形で実施し、経費および事務も共同負担とするタイプ、(3)部会が機関に研修のすべての業務を委託して行うタイプの3種類がある。

現在、用意されている研修プログラムとして「図書館におけるオープンソース・ソフトウェア」、「図書館における無線ネットワーク」、「プロキシ・ウェブサーバとデータ認証」、「電子ブック:隆盛と凋落を経た現在の状況」、「XMLと図書館」がある。

(5)図書館管理運営部会

図書館経営や管理の向上を目指す図書館管理運営部会(Library Administration and Management Association: LAMA 会員4,800)は、図書館専門職にとって重要な最新のテーマについて1日地域研修を行なっている (20) 。全国大会やセミナーに出席できない管理職などを対象とした研修であり、実践に即した適切な内容に定評がある。研修の講師は各図書館に応じた情報を提供している。この研修は図書館管理運営部会が研修日の調整、講師の経費の負担などを担当し、研修の場所を提供する機関は場所や資料の準備、広報などを担当するという双方の協力体制の下で実施される。

地域研修は、建築プロジェクト、経営管理、文化的多様性、人事、広報とマーケティング、技術という6つの大項目を立て、さまざまなプログラムを組んでいる。「図書館建築プロジェクトを運営する」、「協同、パートナーシップ、協力」、「文化的に多様なコミュニティを理解しコミュニケーションをはかる」、「21世紀のための職員問題:明日の図書館に向けた人事管理」、「イメージこそすべて:図書館のためのパートナーと資金を得る」、「電子化時代の図書館:将来に向けたビジョンと改革への道筋」といったテーマの研修プログラムが用意されている。

(6)その他の活動例

その他のALAの継続教育の活動例としては、部(Office)が主催する研修会がある。例として、知的自由部が主催する「アメリカ憲法修正第1条の擁護に関する弁護士ネットワーク」をテーマとした研修、(文化的)多様性部が主催する指導者研修がある。

またALAでは年次大会を利用して継続教育にかかわる研究会や研修会が活発に行われている。2003年のトロント年次大会では、以下のようなプログラムがあった (21)

 ・特定利用者のための教育機会の計画、特殊コレクションの真正性の問題、職場を悩ませる行動、学術図書館における継続的な評価環境を作る(大学図書館部会)

 ・コラボレーターとしての収集担当図書館員、図書館協力、デューイ十進分類法新版について、電子雑誌目録セミナー(図書館コレクションとテクニカルサービス部会)

 ・成功する財政戦略(図書館管理運営部会)

 ・図書館のウェブサイトの再構築、電子ブックス、電子的災害からの復旧(図書館情報技術部会)

 ・急速に変化する社会における図書館の真の価値、図書館員と理事会の協同関係(公共図書館部会)

 ・eラーニングの冒険(CLENERT)

(7)CLENERTにおける継続教育活動

CLENERTの研修は年次大会でのワークショップを中心に行われる。その他の活動としてはオンライン会議、ニューズレターおよび資料の刊行がある。

a.年次大会での講演およびワークショップ

2003年年次大会では、研修の効率をあげるために、職員研修の技術と問題点についての意見交換を目的とする講演およびワークショップが開かれた。2004年度にはさまざまな研修事例の検証、職員研修技術に関するインフォーマルな意見交換、研修に必要な資料についての議論が予定されている。

b.オンライン会議の開催と議事録の提供

CLENERTが定期的に開くオンライン会議の議事録は、すべて公開されていてインターネット上で閲覧が可能である (22) 。またCLENERTはニューズレター CLENExchange を年4回刊行しており、これもインターネットで閲覧できる (23)

c.刊行物

CLENERTは継続教育にかかわる教材の刊行に力を入れている。『プログラムの計画:図書館員のための成功の鍵』( Program Planning: Tips for Librarians , 1997)は、図書館で職員研修にかかわる人のためのアイデアを収録した資料である。ニーズの評定から予算、ロジスティックまでを含み、実践に役立つチェックリストがついている。そのほかにサービス評価を扱った『児童サービスのための自己点検』( Self Assessment for Children’s Service , 1995)、『フォーカスグループ・インタビュー・マニュアル』( A Focus Group Interview Manual , 1994)といったマニュアル類、ワークショップの評価方法を示す『ワークショップの評価:機能別フォーム』( Workshop Evaluation: Forms Follow Function , 1992)がある。

(8)HRDRの継続教育の実際

すでに述べたように、HRDRはALAの継続教育においてクリアリングハウスとしての機能を持っている。たとえば図書館員が自らの手で生涯教育を設計していくことができるように、図書館のキャリアについて具体的なビジョンとともにさまざまな情報を提供している。これは情報提供のサイト「図書館のキャリア」を通じて行われている (24) 。「図書館のキャリア」では、一般的な情報源と館種別の情報源にわけて情報を準備している。研修にかかわる重要なものは以下の2つである。

a. 「図書館におけるキャリア:伝統的・ウェブサイトの図書館キャリア情報源」:キャリアにかかわる図書、雑誌、ウェブサイトを分類し一覧にしている。

b. 館種別の情報:館種別図書館員のリストがあり、各職についての情報を掲載している。「大学図書館員」には「学術図書館のための専門教育と実務研修」という項目があり、大学図書館部会のデータベース「大学図書館研修およびインターンシップ・プログラム」(Research Library Residency and Internship Program)に接続され、目的別の研修を選択し情報を入手できる。

またHRDRの「教育および専門職継続発達」のページに置かれた「ALAの継続教育 2002−2003」は、ALAの継続教育に関する包括的な資料としてとりわけ有用である (25)

4 ALAの継続教育活動:情報源

ALAの継続教育にかかわる情報源のうち、インターネット上に公開されているものを図表<2.3>「継続教育関係の教材/パンフレットなど」に例示しておいた。

a.「ALAの継続教育 2002-2003」ALA IS Continuing Education 2002-2003 (25)

HRDRによってまとめられたALAの継続教育情報の総合的なガイドブックである。ALAはこれまでに人事管理、コミュニケーションのテクニック、マーケティング、レファレンスサービス、図書館理事会、児童サービスなど多種多様なビデオテープを作成してきたが、ここには専門職のスキルアップのためのビデオテープ85点の購入案内がある。ALAの会議の年間スケジュールやALAの各部会が開催する全国大会、研究会は、部門ごとにまとめられている。また研修教材リストとして52点の資料を掲げている。図表<2.3>は前章で取り上げた組織が刊行した教材リストである (27) 。研修のためのスピーカーやコンサルタントを探すための名簿の情報も示されている。さらには、ALAの各組織が主催する会議、研修などに出席するための基金や助成金、援助団体の情報も掲載している。

b.継続教育情報にかかわるウェブサイト

HRDRを中心に整備されている。とりわけ「図書館におけるキャリア:伝統的・ウェブサイトの図書館キャリア情報源」は、キャリアにかかわる図書、雑誌、ウェブサイトを分類、一覧にして、継続教育にかかわる情報を整理された形で提供している (28)

c.その他の情報

ALAの月刊誌 American Libraries には、「データブック」という常設欄があり、継続教育関係の情報を毎月掲載している。ALAが主催する研究会、研修については、「ALA主催の企画」が参考になる。このコーナーはウェブサイトにも用意されており、こちらは常に最新情報に更新されている (29)

 

図表<2.3>「継続教育関係の教材/パンフレットなど」

担当組織

タイトル

大学図書館部会

図書館サービス遠隔学習の大学図書館部会ガイドライン

HRDR

CLENE change (ニューズレター)

大学図書館部会

積極的な学習のための計画:情報学習のためのクラスの方針のための資料集(1998)

CLENERT

フォーカスグループ・インタビュー・マニュアル(1994)

図書館情報技術部会

ウェブ調査から最大限のデータを引き出す

図書館情報技術部会

インフォメーションパワー(2001)

図書館情報技術部会

インフォメーションパワー:学生の達成度こそ最終結果(1999)

図書館情報技術部会

学習のための情報リテラシー基準のビデオ手引き「すべてを知る」シリーズ

大学図書館部会

教えることを学ぶ:教育研修

図書館情報技術部会

図書館のためのオープンソース・ソフトウェア

図書館情報技術部会

オンラインシステムの移行

図書館情報技術部会

図書館テクニカルサービス業務のアウトソーシング(1997)

図書館管理運営部会

フルタイムとパートタイムのPR

図書館管理運営部会

人事マニュアル:図書館のための概要 第2版(1993)

図書館管理運営部会

新任管理者のための実用的な手引き 第3版(1996)

公共図書館部会

消費者情報提供を行う公共図書館員のためのガイド(2002)

大学図書館部会

大学図書館におけるレファレンス研修(1996)

図書館情報技術部会

カスケーディング・スタイルシート、Perlを含むサーバーを用いたウェブサイトの管理の簡素化

図書館管理運営部会

職員発達:解説書 第2版(1992)

公共図書館部会

成果を出すための職員配置:賢明な労働のためのガイド

大学図書館部会

学生と実務家に教えるための情報検索と評価スキルの教授法

図書館情報技術部会

図書館にかかわるウェブサイトの有効な評価

HRDR

ワークショップの評価:機能別フォーム

おわりに

アメリカ社会では、急激な変化、グローバリゼーションの拡大、教育を取り巻く環境の変化が生じている。第2章で取り上げた専門職教育会議が指摘したように、ALAの継続教育はこうした変化から直接的な影響を受けている。専門職のスキルアップをはかる継続教育プログラムは、常に社会的状況を視野に入れて計画する必要がある。

継続教育はすべての図書館員にとって必須の要件である。専門職としての知識とスキルを、常に最新の動向にあわせて磨いていかねばならない。しかし各個人が必要とする継続教育の内容は各人で相違する。したがって、多様なプログラムが必要となる。

ALAの継続教育は多くの組織が横断的に行っているため、全容をつかむことは困難であるものの、HRDRがウェブサイトを基盤としてクリアリングハウスの役割を果たすことによって、関連情報がかなり整理されているといってよい。

ここでALAの継続教育の特徴をまとめておきたい。専門職と一般市民への継続教育について、ALAは各々きめ細かいプログラムを提供している。しかし概念としては、継続教育を1つのものと把握している。今回は専門職(図書館情報専門職)を対象とした継続教育、なかでも研修を中心にみてきたが、継続教育を担当する委員会、部会は利用者に向けた継続教育全般を視野に入れて活動している。

次に研修の方法である。インターネット技術を用いた研修プログラムの開発、情報発信に力を置いている。これはすべての部会がウェブサイトを用いた研修を企画、実施していることから明らかである。既存のテキストをオンライン学習用に編集するなど、オンライン化は確実に進んでいる。これからは実際に場を設けた研修とヴァーチャルな空間での研修が、並行して行われていくことになる。

また視点を変えてみると、ALAの継続教育は図書館専門職におけるキャリアアップという方針を打ち出している。職の流動性が高いアメリカにおいて、研修は日常業務の改善や向上を目指すだけでなく、専門職としてのキャリアを積み上げる機会としても把握されている。HRDRが提供する継続教育にかかわる情報は、専門職としての図書館員が自らのキャリアを設計していくことを意図して設けられている。

個人が継続的に学習を続けるには、職場全体、とりわけ管理職が職員の研修参加に理解を示し、職員に積極的な受講を呼びかける必要がある。管理職のための研修は、研修への認識を高めるためにも欠かせない。たとえば公共図書館部会は、研修プログラムに継続教育を職場全体に定着させる意識改革を組み込んでいるが、こうした取り組みは重要である。

専門職教育会議が提起したように、個別のプログラムと個人のキャリアアップを有機的につなぐために、ALAは継続教育にかかわる多様なプログラムを用意するとともに、インターネットを中心した柔軟な提供方法も重視している。そのためには、現在のHRDRが果たしているクリアリングハウス機能が、さらに強化される必要があるだろう。

[注]

(1) 以下を参考に作成した。 ALA Handbook of Organization 1994/1995 and Membership Directory Chicago, American Library Association, 1994, p. 2.

(2) ALAの組織については以下の2点を参考にした。“ALA Our Association,”http://www.ala.org/ala/ourassociation/ourassociation.htm; 『図書館の原則 : 図書館における知的自由マニュアル (第6版)』アメリカ図書館協会知的自由部編纂 ; 川崎良孝, 川崎佳代子, 村上加代子訳 改訂版, 日本図書館協会, 2003, pp. 430-441.

(3) 図表<2.1>の常任委員会の「(HRDR)」とは、HRDRの諮問委員会を示している。

(4)“ALA ALA Committee on Education,” http://www.ala.org/ala/hrdr/abouthrdr/hrdrliaisoncomm/committeeoned/alacommittee.htm

(5) 『図書館の原則』 p. 436.

(6) 同上

(7) “CLENERT Brochure,” http://www.ala.org/ala/clenert/aboutclene/brochure.pdf

(8) “ALA About HRDR,” http://www.ala.org/ala/hrdr/abouthrdr/abouthrdr.htm

(9) “Highlights of ALA’s Vision and C. E. Activities (2000),”http://www.ala.org/ala/hrdr/educprofdev/highlightsalas.htm

(10) “ALA Action Goal for Continuing Education,” http://www.ala.org/ala/hrdr/educprofdev/alaactiongoal.htm

(11) “2nd Congress on Professional Education,”http://www.ala.org/ala/hrdrbucket/2ndcongressonpro/2ndcongressprofessional.htm

(12) “2nd Congress on Professional Education Final Report,”http://www.ala.org/ala/hrdrbucket/2ndcongressonpro/2ndcongressprofessionaleducationfinal.htm

(13) “2nd Congress on Professional Education Implementation Report,”http://www.ala.org/ala/hrdrbucket/2ndcongressonpro/2ndcongressprofessionaleducationimplementation.htm

(14) “Events and Online Learning,”http://www.ala.org/Template.cfm?Section=plaevents

(15) “Traveling Workshops,” http://www.ala.org/ala/pla/plaevents/travelingwksp/managingresults.htm

(16) “e-Learning@PLA,” http://www.ala.org/ala/pla/plaevents/elearningpla/elearningpla.htm

(17) “e-learning,” http://www.ala.org/ala/acrl/acrlproftools/elearning.htm

(18) “Continuing Education Events,”http://www.ala.org/ala/alcts/alctsconted/alctsceevents/events.htm

(19) “Regional Institutes,” http://www.ala.org/ala/lita/litaevents/litaregionalinst/litaregional.htm

(20) “Professional Development,” http://www.ala.org/ala/lama/lamaprofdev/lamaprofessional.htm

(21) “ALA is Continuing Education,” http://www.ala.org/ala/hrdr/educprofdev/alaisce03.pdf

(22) “Meeting Minutes,”http://www.ala.org/ala/clenert/meetingminutesbc/meetingminutes.htm

(23) “Newsletter,”http://www.ala.org/ala/clenert/newsletter/newsletter.htm

(24) “Careers in Library,”http://www.ala.org/ala/hrdr/careersinlibraries/careerslibrariesbibliography.htm

(25) 注21

(26) 注21

(27) 図表<3.2>のリストは、注20の資料から引用した。

(28) 注24

(29) “Data Book,”http://www.ala.org/ala/alonline/datebook/datebook.html

[参考文献]

http://www.ala.org

Library Trends , Vol. 46, No. 2 (Fall 1997)

CLENExchange

図表<2.3>「ALAにおける継続教育:情報源」で指摘した文献