第3部 アメリカ図書館協会認定校による図書館員研修
はじめに
アメリカ図書館協会(American Library Association: ALA)が図書館情報学修士課程に対し認定を行い、それら認定校の学位が図書館員となる際の条件となっていることはよく知られている。2004年2月現在でこれらのALA認定校は56校存在し、その内訳は合衆国内48校、プエルトリコ1校、カナダ7校である。これらの課程の第一の目的は、職業教育としての図書館情報学の教育を施して、専門職として世に送り出すことである。同時に、職業教育を行う場は当然、現職の図書館員が最新の情報を得たり、自らの技術をアップデートする場としても最適な場所であろう。
第3部の構成は以下の通りである。まず第1章では統計を用いてALA認定校の継続教育活動について全体的な把握を行う。そして第2章で具体的な事例としてトロント大学、シモンズ大学、ウィスコンシン大学マディソン校について報告を行う。
1 ALISE統計にみるALA認定校の図書館員研修
個別具体的なALA認定校のプログラムをみていく前に、現在のALA認定校での図書館員継続教育の全体的な状況をみておきたい。図書館情報学教育協会(Association for Library and Information Science Education: ALISE)は1980年より、ALA認定校を対象に図書館情報学教育についての包括的なアンケート調査を行い、その結果を『図書館情報学教育統計報告』( Library and Information Science Education Statistical Report : ALISE報告)として公表している。この報告は、全体で207種類もの表によって表現される大きな調査報告であり、以下に挙げる5つの分類のもとに解説がなされている。
I.教員(Faculty)
II.学生(Students)
III.カリキュラム(Curriculum)
IV.収入と支出(Income and Expenditure)
V.継続的専門教育(Continuing Professional Education)
ALISE報告の最新版(2003年版) (1) の第V章によれば、ALA認定校56校のうち38校が継続教育活動を行っている。認定校の行う継続教育は大きく2種類に分けることができる。1つめは「無単位の継続教育(Non-Credit Continuing Education)」である。無単位の継続教育とは大学の正式な単位にならない継続教育活動で、講義、セミナー、ワークショップなどさまざまな形態で行われる。単位認定が行われないため、あくまでそのプログラムで提供される情報や技術を目的に参加するものである。また、実施される期間についても、1日で終わるものから数週間にわたるものまで多様である。ほとんどの継続教育活動はこちらに属する。
もう一つは「単位認定継続教育(Credit Continuing Education)」である。プログラムを提供した大学の正式な単位として認められるものであり、単位認定継続教育で提供されたプログラムで取得した単位をそろえることで、たとえば資格の取得なども可能になる。
(1)無単位の継続教育の実施状況
56のALA認定校のうち、37校が無単位の継続教育活動を提供している。これらをまとめたのが図表<3.1>「無単位の継続教育を行っている大学名と実施数、総実施時間、参加者数」である。継続教育活動の種類は多岐にわたり、1時間の講演やシンポジウム、ワークショップ、実行するのに多大な時間を要するオンラインのプログラム、あるいは数週間をかけて行う授業などさまざまである。37校全体での実施数は798、総実施時間9,369時間、総参加者数20,359人である。
この表から指摘できるのは、37校が活動を提供しているとはいえども、活発に行っているのは数校に過ぎないという事実である。試みに活動の実施数が30以上の大学をあげてみると、カリフォルニア大学ロサンジェルス校、ドレクセル大学、シモンズ大学、トロント大学、ワシントン大学、ウィスコンシン大学マディソン校の6校のみである。特に、トロント大学の実施数は312と、総実施数798の4割を占める。同じように総実施時間や参加者数も、特定の大学に集中している。300時間以上を提供しているのは5校、1,000人以上の参加者を集めているのは4校に過ぎない。また、無単位の継続教育を提供している大学の半数は10以下のプログラムしか提供していない。
798のプログラムのうち471は大学の主要なキャンパス内で行われ、105は主要なキャンパス以外で行われている。残った222(28パーセント)のプログラムは代替的手段を通じて提供されている。代替的手段の内訳は、141が同期インターネット(by Internet and mostly synchronous)、64が非同期インターネット(by Internet mostly asynchronous)、6が教育電話ネットワーク(Educational Telephone Network)などである。すなわち、代替的手段を用いる222の継続教育活動のうち205(92パーセント)は何らかの形でインターネットを通じて提供されており、キャンパスで行われない場合はほぼインターネットで行われると考えてよい。ただし、インターネットを通じて提供されている205のプログラムのうち137(67パーセント)はトロント大学の提供であることには留意する必要がある。すなわち、トロント大学はその行う312の企画のうち44パーセントを、インターネット経由で提供していることになる。行っている企画のうち3分の1以上をインターネットを通じて提供している大学は7校(トロント大学、ニューヨーク州立大学バッファロー校、カトリック大学、ドレクセル大学、 ミズーリ大学、シモンズ大学、ワシントン大学)である。
アメリカの継続教育の1つの特徴として、継続教育ユニット(Continuing Education Unit: CEU)の取得が可能な場合があるということがある (2) 。CEUとは、一定以上の質を満たすプログラムで学習を行ったことを証明するための標準的な方法であり、米国で1970年代に導入された。学術的な単位認定ではないが、継続的に学習を続けていることの証左として広く普及している。国際継続教育訓練協会(International Association for Continuing Education and Training: IACET)が認定したプログラムにおいて、10時間の学習を行うごとに1CEUが与えられる。この798のプログラムのうちCEUの取得できるものは257(32パーセント)であり、16大学(29パーセント)から提供されている。
図表<3.1>「無単位の継続教育を行っている大学名と実施数、総実施時間、参加者数」
ALA認定校 |
実施数 |
実施時間 |
参加者数 |
アルバータ大学(Alberta) |
6 |
15 |
230 |
アリゾナ大学(Arizona) |
6 |
55 |
351 |
ニューヨーク州立大学バッファロー校(Buffalo) |
11 |
110 |
46 |
カリフォルニア大学ロサンジェルス校(California – Los Angeles) |
35 |
141 |
717 |
カソリック大学(Catholic) |
15 |
84 |
594 |
クラーク・アトランタ大学(Clark Atlanta) |
3 |
8 |
112 |
ダルハウジー大学(Dalhousie) |
9 |
13 |
750 |
ドミニカン大学(Dominican) |
2 |
4 |
185 |
ドレクセル大学(Drexel) |
39 |
460 |
424 |
エンポリア大学(Emporia) |
12 |
136 |
241 |
フロリダ州立大学(Florida State) |
1 |
12 |
47 |
ハワイ大学(Hawaii) |
11 |
31 |
401 |
イリノイ大学(Illinois) |
2 |
15.5 |
50 |
アイオワ大学(Iowa) |
1 |
4 |
206 |
ロングアイランド大学(Long Island) |
19 |
98 |
185 |
メリーランド大学(Maryland) |
14 |
96 |
237 |
マギル大学(McGill) |
10 |
15 |
275 |
ミシガン大学(Michigan) |
25 |
392 |
354 |
ミズーリ大学(Missouri) |
5 |
75 |
60 |
モントリオール大学(Montréal) |
5 |
30 |
108 |
ノースカロライナ中央大学(North Carolina Central) |
11 |
150 |
2,196 |
ノースカロライナ大学チャペルヒル校(North Carolina – Chapel Hill) |
10 |
293 |
144 |
ノーステキサス大学(North Texas) |
5 |
15 |
73 |
ピッツバーグ大学(Pittsburgh) |
13 |
27 |
344 |
プラット・インスティテュート(Pratt) |
8 |
37.5 |
72 |
プエルトリコ大学(Puerto Rico) |
5 |
19 |
245 |
ラトガーズ大学(Rutgers) |
24 |
127 |
1,104 |
セントジョンズ大学(St. John’s) |
2 |
14 |
128 |
シモンズ大学(Simmons) |
36 |
191 |
347 |
サウスカロライナ大学(South Carolina) |
22 |
71 |
594 |
テネシー大学(Tennessee) |
3 |
3 |
70 |
テキサス大学(Texas) |
6 |
119 |
26 |
トロント大学(Toronto) |
312 |
4,933 |
7,007 |
ワシントン大学(Washington) |
30 |
570 |
475 |
ウェイン大学(Wayne) |
8 |
21 |
230 |
ウィスコンシン大学マディソン校(Wisconsin – Madison) |
65 |
847 |
1,609 |
ウィスコンシン大学ミルウォーキー校(Wisconsin – Milwaukee) |
7 |
137 |
122 |
計 |
798 |
9,369 |
20,359 |
(2)単位認定継続教育の実施状況
継続教育のプログラムは正規の課程ではないが、単位を認定するプログラムを提供している大学も8大学存在する(エンポリア大学、ケント州立大学、ミズーリ大学、ノースカロライナ大学チャペルヒル校、プエルトリコ大学、ラトガーズ大学、ウィスコンシン大学ミルウォーキー校)。それら8大学の提供する単位取得可能な授業の数は146科目、251単位となる。それらのコースに、計1,980人が参加している。ここで取得した単位は大学からの正式な認定を受けるため、その後のキャリアアップやさらなる学位取得に利用できる。
少し詳しく内訳をみていくと、1単位のコースは91コースであり、総参加者数は1,178人である。1単位のコースでは週末に行われるものがかなりの部分を占めており(89パーセント)、それ以外は1−2週間のコースである。その次に多いのは3単位を出すコースであり、50のコースが提供されていて(計150単位)、総参加者数は718人である。3単位を出すコースは7週間以上をかける長期のものが多数(64パーセント)を占めるが、このようにみていくと、長期にわたるからといって参加者数が少ないというわけではないことがわかる。
単位認定継続教育活動に関しても、無単位の継続教育活動と同じように代替的手段を通じての伝達を行うものがある。単位の出る継続教育146科目のうち26(18パーセント)はインターネットを通じて提供されている。なお、この26科目のうち10科目はラトガーズ大学の提供であり、無単位のものと同じく少数の大学で多数の科目を提供しているという構図がみられる。
(3)継続教育の教員
最後に、継続教育を担う教員について触れておく。継続教育を提供しているALA認定校の多くが継続教育の教員として活用しているのは、当該認定校の図書館情報学大学院に属する教員と図書館実務家がほとんどであり、他の図書館情報学大学院や、自校であっても他大学院の教員が図書館情報学大学院の継続教育を担当することは多くない。
2 図書館員研修の具体的事例
前章では認定校がどのような継続教育(専門職にたいする教育)を行っているのかについて、ALISE統計にもとづいて多様な観点から紹介した。しかし統計の数字は全体的な状況を把握するためには有用であるが、ALA認定校における図書館員にたいする個別具体的な研修については知ることができない。そこでALAのウェブページに存在する認定校ディレクトリ (3) からリンクの張ってある各認定校のホームページを総覧し、専門職に対する教育について言及のあるページを収集した。その結果、14校のウェブページから、継続教育に関する案内が収集できた。この中から、3つの大学を取り上げて事例報告とする。選出した3大学は、トロント大学、シモンズ大学、ウィスコンシン大学マディソン校である。まずトロント大学について詳述した上で、シモンズ大学とウィスコンシン大学マディソン校について、各大学の現職教育に特徴的な部分に焦点を当てて報告を行う。
図表<3.2>「トロント大学継続教育科目一覧」、<3.3>「シモンズ大学継続教育科目一覧」、<3.4>「ウィスコンシン大学マディソン校継続教育科目一覧」は、後述の各節で紹介を行う大学が提供している継続教育プログラムの一覧である。これら研修プログラムをみていくにあたって注意を要する点として、ALA認定校は場合によっては図書館職員を養成するためだけの機関ではないことを挙げておかなければならない。特に大学院の名称に「図書館」の言葉を含まない大学(トロント大学など)についていえることであるが、例えば情報コンサルタントやアナリスト、ウェブ管理者など、幅広い情報専門職を養成することを目的とし、図書館員はその一部にしか過ぎないことがある。そのような場合には、その大学で提供される継続教育についても、それら図書館員以外の専門職を対象としたプログラムも提供されることになる。特に多くの大学で見受けられるのは、ソフトウェアの扱い方について解説しているプログラムである。Adobe Acrobat、Dreamweaver、Macromedia Flashなど、さまざまなソフトウェアの使い方に関するプログラムが各大学の継続教育の中に見受けられる。
これらのプログラムは確かに、例えば職場でウェブページの維持管理をまかせられている図書館員にとっては有用であるかもしれない。しかしながら、本報告では、より図書館専門職のための研修であると認められるもののみについて選択的に報告を行うこととした。以下に報告するプログラムがその大学の継続教育で提供される科目を網羅していたり、大多数を占めているわけではない。
(1) トロント大学 (4)
前章でみたALISEの統計によれば、トロント大学はALA認定校で最大の継続教育実施校である。トロント大学でALAの認定を受けているのは情報学部(Faculty of Information Studies: FIS)であり、その発祥は1928年にさかのぼることができる。開学以来約40年間にわたって1年間の図書館学の学部課程(one-year Bachelor of Library Science)であったが、1970年に2年間の図書館学修士課程(two-year Master of Library Science)として改組され、1971年には博士課程も設置された。さらに、1988年には情報学大学院(Master of Information Science)が設置された。その後1995年になって、図書館学修士課程と情報学修士課程が合併し、3つの専攻分野(アーカイブ研究、情報システム、図書館情報学)を持つ情報学大学院となった。
1)専門学習センターと継続教育の目的
トロント大学のFISには正規の大学院の他に専門学習センター(Professional Learning Centre: PLC)が設置されており、現職の専門職への研修活動はこのPLCが受け持っている。「このダイナミックなフィールドで変化の最前線に居続けること、帰ってきた学生が今年の予定の中に好奇心をそそる新しい科目を発見できること」を目標とし、提供するプログラムを変更し続けている。このような継続的な変更の理由として、FISのミッション・ステートメントのなかで「FISのアプローチ」として刺激的な意見が表明されている。長文になるが紹介しておきたい。
情報専門職になるのに、現在ほどすぐれた時期は過去に存在しない。ディジタルの時代は、新しく刺激的な機会と役割の扉を開いた。情報専門職はもはや施設に基盤をおく必要はなく、働く場所によって規定されることもない。もちろん施設や場所に基盤を置いた職業選択が望ましく、そのような仕事が不可欠であるのは間違いないが、図書館で図書館員が働いたりアーキヴィストがアーカイブで働く必要はなくなった。
その代わり、自らの専門職としての有能さや技術的スキルを示し伸ばしていくことで、新しく現れている求人市場や情報サービス分野に出ていくことが求められている。自営業を営んだり、民間・公共部門で働くこともあろう。新しい情報の地平が現れるたびに自分自身を適応させ、変化させ、再構成する能力や、次第に流動的になる環境にたいし順応性を高く保つことが、現在の求人市場では鍵となる。(中略)
教育や訓練は、学位を手にしたからといって終わるものではない。FISは永続的な、生涯にわたる専門的発達の需要に応えることを選択した。(中略)
いくつかのプログラムは、新しく現れた情報技術の市場のための技術をアップグレードすることに焦点を置いている。(中略)これらの科目認定は、すでに得ている資格や学位、現職としての経験などとともに、転職したり、現在の職場の中で新たな機会をつかむために使われるだろう (5) 。
このようにトロント大学情報学大学院のPLCでは不断の研修の必要性を認識し、大学として研修の機会を提供することで図書館員やその他の情報専門職の専門的能力を向上させる活動を行っている。理念として継続教育を重視することが強く意識され、その理念を実行に移す機関としてのPLCの存在があるために、トロント大学はALA認定校の中で最大の継続教育プログラム実施校となっているのであろう。
2)プログラムの内容
i.実施期間と費用
2003−2004年度のプログラム案内 (6) によると、PLCの科目一覧の分類項目は以下のようになっている。
1.ウェブを使った遠隔学習(Web-based Distance Learning)
2.資源とサービス(Resources & Services)
3.専門職としての問題 / 個人の発達(Professional Issues / Personal Development)
4.情報機関の運営(Management Information Enterprises)
5.記録管理(Records Management)
6.情報技術(Information Technology)
上記の6分類のうち1.は形式による分類で、それ以外は内容による分類である。形態としては丸1日を使うもの(午前9時〜午後4時)がもっとも多いが、ウェブを使った遠隔学習は7−8週間をかけて行っている。また最長のものでは10週間(毎週決まった曜日の午前9時〜午前12時を10週間)というものもある。少数の例外を除きどのプログラムも基本的に週1回であるため、「〜日(days)」という表現と「〜週間(weeks)」という表現を区別する意味はあまりないが、プログラム案内の表記にしたがって実施期間を示すと図表<3.5>「トロント大学PLCの実施日数別プログラム数」のようになる。
図表<3.5>「トロント大学PLCの実施日数別プログラム数」
1日 |
34 |
2日 |
6 |
3日 |
2 |
4週間 |
1 |
5週間 |
1 |
6週間 |
2 |
7週間 |
6 |
8週間 |
18 |
10週間 |
1 |
不明 |
1 |
なお、ウェブを使った遠隔学習の科目履修の方法は以下のようである。まず月曜日にメールでその週のトピックが教員より送られる。それとともに重要な資料やサイトが指示され、短い宿題が出される。学生はそれらの資料を使って宿題を仕上げ、その宿題を教員や他の学生に送ることで議論を始めるのである。議論の方法としては、スケジュールされたライブチャット(学生や教員が時刻を決めて同じサイトにアクセスすることで、ほぼリアルタイムな意思の疎通を可能にする方法)が使われる。学生は、各週に3−8時間をこのプログラムのために使うことが期待されている。
各プログラムに参加する際の費用についても図表<3.6>「トロント大学PLCの各プログラム参加費用」に示す。最低は180加ドル(約1万5千円)、最高は595加ドル(約5万円)である。一般的な感覚からみて安い金額とはいえない。
図表<3.6>「トロント大学PLCの各プログラム参加費用」 ※(1加ドル=約84円)
100-200加ドル |
27 |
201-300加ドル |
8 |
301-400加ドル |
15 |
401-500加ドル |
5 |
501加ドル以上 |
19 |
ii.正規カリキュラムとの比較
専門職の養成である正規の図書館情報学大学院カリキュラムと、すでに専門職として働いている人を対象とし、さらなるスキルアップを提供することを目的とする継続教育では、同じような科目が提供されていても内容が違うと考えられる。継続教育で提供される科目の特徴を挙げるために、いくつかの科目について正規カリキュラムの科目と比較を行っておきたい。1つめは、PLCのカテゴリーでは「資源とサービス」に分類されている「AACR2Rの2002年改訂とDDC22版」である。2つめは、ウェブを使った遠隔学習で提供されている「インターネット上での法律調査」である。
まず、「AACR2Rの2002年改訂とDDC22版」(教員:J.コックス(Joe Cox))の内容を紹介すると以下のようである。
……この科目はAACR2Rの2002年改訂のもっとも重要な変更について時宜に即した概観を行う。その変更は電子情報源と継続資料の記述に焦点が置かれたものである。またDDC22版の登場についても紹介する。DDC22版は、004-006:コンピュータ科学、200:宗教、610:薬と健康などの分類領域について重要な変更を行っている。これらの目録の電子版についても、Cataloger’s DesktopやWebDeweyを通じて利用する (7) 。
AACR2RやDDCは伝統的に図書館が利用してきたツールであり、それを扱うことはいわゆる伝統的な図書館学の領域に入ると考えることもできるかもしれない。しかしながらここでは、AACR2RやDDCについて基本から解説するのではなく、新しい部分についてのみ情報提供を行い、すでに持っているはずの知識との差分を埋めることが目的とされている。このプログラムの主たる対象者としては、「AACR2Rやデューイを使っている組織で働いている人、この2つの重要な目録ツールの最新の変更について知識をアップデートしたい人を対象とする」 (8) と述べられており、基礎から解説することは考えられていない。
トロント大学FISの正規カリキュラムをみると、AACRを扱う科目は「書誌レコードの作成と組織化」(教員:J.コックス(Joe Cox))であろう。この科目の概要は以下のようである。
単行本、逐次刊行物、政府文書、視聴覚資料、その他の情報資源についての書誌レコードの作成と組織化に関して、手動で行う場合と自動で行う場合の両方について問題点を指摘する。さまざまな目録規則やその他の国際規格の分析と評価も行う (9) 。
また、DDCを扱う科目は「主要な件名標目と分類システム」(教員:C.ベグトル(Clare Beghtol))であろうと思われる。その内容は以下のように述べられている。
北アメリカの図書館で数多く使われている一般的な件名標目表と分類システムを適用することの原理と問題について、批判的検討を行う。また、これらのシステムにたいしカナダに即した変更を行う。これらのシステムと他の件名法の関係についても、批判的評価を行う (10) 。
これらの科目概要には取り上げられるべき具体的な目録規則の名前や、その目録規則のどのような部分を扱うかについての具体的な言及はない。特定の目録規則や分類法にもとづいた授業ではなく、目録法や分類法についての一般的な知識・技術を教えるための科目として提供されていると思ってよいであろう。それと比較すると、先に挙げた「AACR2Rの2002年改訂とDDC22版」は対象が具体的であり、その対象についての近年の変化を述べるとともに、目録に関する電子的情報源という最近出現したツールについての実習を行っており、より具体的かつ実践的といってよい。
次に「インターネット上での法律調査」(教員:S.シャーマとT.ジェイデン(Shikha Sharma and Ted Tjaden))の内容をみていきたい。この科目が想定する参加者として挙げられているのは「図書館員、法律家、実務修習生、公務員、その他法律の調査をインターネットで行いたいと思っている人」となっており、図書館員が法律の調査を行うことを強く想定している。内容については以下のように述べられている。
この7週間の科目はインターネット資源を利用した法律調査のスキルを教える。……この科目では、教員は以下のことを行う。
・カナダ、英国、アメリカの法律システムと法律調査ツールについて概観する
・検索エンジンやディレクトリ、メーリングリスト、ウェブ辞書など、インターネット上の、法律に関係するレファレンスツールについて評価する
・インターネット上の判例法について検討する
・オンライン上の法律、規則、議会の命令、法案、ハンサード国会議事録、委員会報告の見つけ方を教える (11)
この科目の教員の1人であるジェイデンは正規カリキュラムで「法律文献と図書館員の職務」という科目を担当している。この科目の概要をみると以下のようである。
……この科目は法律に関する書誌と法律調査の方法についての導入科目であり、カナダの法律を主たる対象とするが、英国やアメリカ、その他全世界の法律資料が含まれる。この科目では法律資源に関する一次情報と二次情報を扱う。印刷体か電子情報であるかを問わない。オンラインでのトレーニングは3つの主要な法律情報源を主たる内容とする――QUICKLAW、WestlaweCarswell、Lexis-Nexisである。またインターネットや、法律に関するCD-ROMも利用する。大学内の法律図書館の幅広い利用が必要である (12) 。
同じ教員のかかわる2つの科目であるにもかかわらず、正規カリキュラムの科目はさまざまの情報源を利用し概説的であるのにたいし、継続教育での科目はインターネットで調べうる情報源のみに絞って、より具体的にその使い方を解説し各情報源の評価を行うという違いがあることがわかる。
iii.トロント大学FIS-PLCの特徴的な科目
PLCで提供されている科目のうち特徴的なものについて、いくつか内容を紹介すると、まず「ネット上でのカレントアウェアネス・サービス」の内容は以下のように述べられている。
自分の分野において新しい発達の最先端にいよう。最新のニュースや現在の出来事を追いかけ続けよう。インターネットの情報を集める力を自分の有利になるようにどのように利用するかを学ぼう。情報の氾濫を何とかするための手助けとなる隠れたウェブ資源をみつけよう。……この科目が終わったときには、あなたは以下のような能力を身につけているだろう。
・主要な学術誌や関連するドキュメント・デリバリー・サービスのコンテンツ・シート・サービスを熟知する
・電子ニュースレターや興味の近いウェブログをみつける方法を知る
・コマーシャルベンダーからの主要なニュースサービスを評価し、自分の関心にあったものにカスタマイズする
・ウェブページの更新を知らせるさまざまなサービスについて知る。それらを、進行中のトピックを他の人に先駆けて知るために使う
・ウェブ上の主要なニュース情報源を知る。新聞やラジオ、テレビのオンライン版を含む
・継続的に自分にあった情報を受け取るために、パーソナル・エージェントを使用する (13)
もちろん図書館はカレントアウェアネス・サービスを提供する立場であることは間違いないが、その前提として図書館自身が情報を得ていなければならない。この科目ではまず、コマーシャルベンダーのニュースサービスやドキュメント・デリバリー・サービスのコンテンツ・シート・サービスなど、図書館以外の機関が行うカレントアウェアネス・サービスについて学ぶ。その上で、存在するカレントアウェアネス・サービスについては図書館では提供せず、利用者に対してはこれらのサービスの紹介を行うことで同じ効果を期待するのである。そのためには、まず図書館員自身がそのようなネット上の新しいカレントアウェアネス・サービスを把握しなければならない。この科目はそれを目的とする。すなわち、既存の知識が古びて役に立たなくなった分野について、新たな情報源を提供する科目であるといえる。提供されている授業概要を読む限り、カレントアウェアネスの定義や必要性について解説が行われているようには思えず、カレントアウェアネス・サービスが何であるかということについては共通の理解があると把握した上でプログラムが構成されているように思える。
もう一つ紹介しておきたい科目は、「情報機関の運営」カテゴリの1つで「1人の力:1人職場の戦略」と題する科目である。この科目で講師を務めるM.ウィーバー(Maggie Weaver)は自らも1人職場で働く図書館員であった経験を持ち、ビジネス支援に関する著作も出している。「1人の力」の授業概要は以下のように書かれている。
1人職場の図書館では、専門的な業務などいうにおよばず、事務的な仕事をこなすための時間すら十分には取れない。あなたの上司は図書館に興味がないかもしれない――彼/彼女は会計士であったり、システム管理者であったりして、依頼さえあればあなたがどれほどのことをできるかについてわずかな考えすら持っていない。あなたは組織内のいくつかの部署に素晴らしい顧客を持っているかもしれないが、それ以外の部署ではあなたの持つ資源やあなた自身の有用性にまったく気づいていない。あなたの仕事の何らかの部分を自動化することは大きな事業であるし、何よりもあなた自身が自らの小さな仕事の利益について自信を持っていない。
あなたが読んだ図書館学の文献は、無限の資金を持ち、理解のある経営陣を持ち、助けてくれるスタッフも大勢いる非常に強力な図書館員によって書かれたもののような気がしているだろう。
このワークショップはただでさえ予定が詰まりすぎているあなたのスケジュールから、さらに1日を奪い去る。しかし、それが終わったときにはあなたは以下のようなことができるようになっているだろう:
・あなたが焦点を当てるべき情報サービスの領域と、棚上げしておいてもよい領域を識別する
・多大な時間や資源を使うことなしに、利用者へのサービスや管理運営を向上させる
・仕事の一部分の自動化やアウトソーシングがもたらす利益を評価する
・時間をうまく使い、顧客や運営側の圧力をあしらい、優先度の低い仕事については「否」ということができる (14)
このような科目は正規カリキュラムでは決して提供されることのないであろうものであるが、少ない人員でどのように仕事を区分けし、やりくりするかについての指針を示す科目には非常に高いニーズがあるものと思われる。
(2)シモンズ大学 (15)
シモンズ大学図書館情報学大学院が提供している継続教育について、2004年春学期の継続教育ウェブページからみていきたい。シモンズ大学の継続教育は、その行われる方法・場所によって3つに分けられている。すなわち、オンラインで行われるもの、ボストン・キャンパス(シモンズ大学の主キャンパス)で行われるもの、ホーリーオーク(Holyoke)・キャンパス(遠隔学習キャンパス)で行われるものである。パンフレットによれば、オンラインでは11、ボストンでは24、ホーリーオークでは10のプログラムが用意されている。同じ名称のプログラムが各キャンパスで行われていることもあるので単純に合算してプログラムの種類とすることはできないが、重なりを度外視して数えると45のプログラムが提供されている。
シモンズ大学の継続教育には他の大学にない特徴を2つあげることができる。第1の特徴は、この45のプログラムすべてについてCEUの認定をしていることである。登録を行った参加者は、プログラムの終了時点に講師より修了証を渡される。オンラインで行われているものの場合は郵便で送付される。
第2の特徴は、ソフトウェアの使い方以外のほとんどすべての科目について図書館専門職を意識していることである。多くのALA認定校では、図書館員以外の職業についても意識し、さまざまなプログラムを行っていることはすでに述べた。しかしシモンズ大学では、専門職としてのスキルを磨くということとは仮に無関係であったとしても、あくまで図書館員にたいするプログラムの提供であるということが考慮されているように思われる。例えば、「情報専門職のための補助金申し込み」の内容は以下のようである。
この科目では……参加者に、あらゆるスポンサーにたいして適用可能な基本的な申込書の書き方のスキルを提供する。内容としては、資金源を探す方法、よくできた申込書の要素、申込書を書くときにするべきこととしてはならないこと、予算の提案方法などを含む。公的機関がスポンサーになる場合と民間機関の場合との違いも議論される。この科目の後半ではIMLS[Institute of Museum and Library Services: ミュージアム・図書館サービス振興機関]への申込書を準備することに焦点を当てる。……この科目の終了時には、参加者はよい申込書の要素について理解が進んでいるだろう (16) 。
補助金獲得のための申込書の書き方は専門職としての技能の1つとは言えないだろうが、しかし図書館員にとって必要な技術ではあろう。他にも、「PDA、WiFi、Blog、RSS:図書館員にとっての新しい技術体験」などは他の大学であれば図書館員を主たる対象とはしない科目として設定されるであろうが、シモンズ大学ではこれら新しい技術の図書館員による利用を考慮した科目として設定されている。
さらに、まさに図書館員のみを対象としている科目も存在する。例えば、「遠隔学習者のための図書館サービス」などである。この科目の概要をみると以下のようである。
高等教育における遠隔学習は増大し続けているため、図書館員はそれらの学生の独特なニーズに合致するように準備しておく必要がある。しかしながら、それら学生たちにサービスすることであなたの図書館に危機的状況をもたらす必要はない。この科目ではキャンパスから離れた場所にいる学生に対して同等のサービスを提供することの難しさに向かいあい、ニーズの評価やレファレンスサービス、情報資源へのアクセスなどを検討する。この科目を修了した参加者は、遠隔学習者が直面している問題点を解決する戦略や方策を持って帰ることができるだろう (17) 。
特徴的な科目としては、例えば「ディジタルレファレンスをあなたの図書館に」がある。4週間をかけて行うオンラインの科目であるが、その中では以下の科目概要に示すように、ディジタルレファレンスを提供するための実務的なステップを順番に解説していく。これは、いまだディジタルレファレンスを導入していない図書館の職員向けのものである。
この科目はまず図書館でのディジタルレファレンスサービスの歴史と発展を提示する。その後、あなたの図書館でディジタルレファレンスを行うためのステップに入っていく。ディジタルレファレンスがあなたの図書館で適当であるか否かの検討、どのようなサービスを提供するのが正しいのかの検討、ニーズと情報資源の識別、ソフトウェアとサービスの選定、入札、サービス開始というステップである。…… (18)
この科目と関連の深い科目として、「ディジタルレファレンスの運用」がある。すでにディジタルレファレンスを導入している図書館の職員に対し、実際の運用時に何をどのように行えばよいかを解説するものである。科目概要は以下のようである。
……この科目ではディジタルレファレンスを運用するための背景となる知識や実際的情報資源を提供する。参加者は以下のようなプロセスに積極的にかかわるだろう:マーケティング戦略を構築し実行に移す、作業のための時間を決める、サービスに人を配置する、図書館員や利用者に教育を行う、継続的サポートを最適化する、満足度を追跡調査する。この科目ではディジタルレファレンスサービスを運用することの問題点について議論し、それを解決するためのツールや考え方を提供する (19) 。
このように、シモンズ大学の継続教育のプログラムは図書館での実務上のニーズに直接合致する科目設定がなされている。
(3) ウィスコンシン大学マディソン校
最後に、ウィスコンシン大学マディソン校(University of Wisconsin-Madison: UW-Madison)の事例を紹介しておく。
UW-Madisonの特徴としては、他の大学と比べて理念的あるいは概説的な科目設定がなされていることがあげられよう。すでに述べてきたとおり、各ALA認定校で行われている図書館員を対象とする継続教育は、既存の知識をアップデートするものや現場での問題解決に直接つながる内容のものであって、図書館情報学の考え方や理念を伝えたり、初学者を対象として基礎から概説する科目は多くない。UW-Madisonの提供している科目は、数こそ11科目と少ないものの、図書館情報学の根幹にかかわる科目が提供されている。例えば、L.ロビンズ(Louise Robbins)を教員とするオンライン科目「知的自由と図書館」の内容は以下のようである。
歴史的・法的・理論的パースペクティブから、「知的自由と図書館」は情報へのアクセスと図書館での自由な探求の制限の問題を取りあげる。検閲や図書館資料への挑戦に加えて、この科目では自己検閲、出版のプロセス、ウェブサイトのフィルタリング、合衆国愛国者法について述べる。この科目では、修正第1条の意味と目的、検閲に対する法的・社会的な態度の変化、思想の表現へのアクセスが妨げられるという問題、ALAのさまざまな知的自由の声明、フィルタリングやプライバシー、愛国者法をとりまく現在的課題を検討する。…… (20)
知ってのとおりロビンズは図書館史や検閲問題の専門家であって、この科目はロビンズのまさに専門とするところである。ここから、UW-Madisonでは各教員が可能な範囲でのみ科目を提供しているのであって、実践的な科目でないのは単に実践的な科目を持ちうる教員がいないからではないかと疑問が出されうる。しかしロビンズは正規カリキュラムでは「政府情報源」という科目を持っており、政府情報が提供されることの意味、政府情報の広がりや深さ、政府情報の探し方などについての実践的な授業を提供している。
また、概説的な科目の例としては、「レファレンス基礎」があげられる。その内容は以下のようである。
この包括的なレファレンスに関する科目は小規模あるいは中規模公立図書館の職員のためのものである。最初に焦点を当てるのは、基本的なレファレンスサービスを計画し、コミュニティにおける図書館の情報源としての重要性を理解し、方針のガイドラインを設定し、レファレンス・インタビューを行うことである。残った時間で、多くの主題領域やさまざまな形式におけるレファレンス資源を概観する。…… (21)
この科目の内容は多くの大学で正規カリキュラムとして提供されているものであり、UW-Madisonでも「レファレンスと情報サービス」として正規カリキュラム内で近い内容のものが行われている。
これらの科目より、UW-Madisonでは、継続教育の一部として、「知的自由と図書館」のような理念を伝える科目、「レファレンス基礎」のような概説的な科目が必要であるとの判断があり、そのためにこのような科目が提供されていると考えられる。理念を伝える科目、概説的な科目を継続教育として設定していることがUW-Madisonの特徴であるといえよう。
おわりに
現在、各ALA認定校で行われている現職者研修は一部の大学では活発に行われているが、大部分の大学では低調である。このことは、大学以外の場、例えば第2部で示されるようなALAの各部会などが現職者研修を提供していることとかかわりがあるかもしれない。ALA認定校では専門職養成を行い、専門職になった後は各部会の研修に任せるなどのすみわけができているのであろう。確実なことは、各大学の正規カリキュラムと継続教育のカリキュラムを比較すると、明らかな違いがみえることである。
現職者に対する継続教育を活発に提供しているALA認定校では、大きく分けて2つの傾向がある。
1つは技術志向である。図表<3.2>に示すトロント大学の提供科目一覧では、コンピュータ・ソフトウェアの使い方や情報アーキテクチャの解説、ネットワークのセキュリティなど、インターネットに代表される近年の技術についてスキルを磨くための科目が多い。もちろんトロント大学は情報学部を標榜しており、図書館員の養成のみを掲げているわけではないため、これは仕方のないことではある。しかし、今回調査で発見した14校の提供プログラムをみる限り、図書館学大学院(School of Library Science)を名乗る場合でも同じようなプログラムが提供されている場合が多い。コンピュータやネットワークなど、技術に対する科目が多いのが1つめの傾向である。
もう1つは情報のアップデートである。多くの大学では正規のカリキュラムと継続教育のプログラムには明らかな違いがある。正規カリキュラムと継続教育を比較した場合、継続教育のカリキュラムはより断片的・実践的であり、すでに知識を持っている人に対して、既存の知識のうち古くなった部分についてのみ提供する、という形のプログラムが多く提供されている。理念や原則といったものはそう簡単に古びるものではないと判断されているのか、継続教育のプログラムの中ではごく少数の例外を除いて見受けられない。参加者が過去に受けた正規のカリキュラムには存在しなかった部分を継続教育で提供する、という形態が標準的である。
図表<3.2>「トロント大学継続教育科目一覧」
AACR2Rの2002年改訂とDDC22版(AACR2R, 2002 Revision, and DDC22) |
ウェブ検索の戦略上級(Advanced Web Search Strategies) |
戦略的ビジネスプランニング応用(Applied Strategic and Business Planning) |
記録管理者と図書館員のための文書館(Archives for Records Managers and Librarians) |
意思決定のためのコミュニケーション(Communicating for Decision Making) |
実行するコミュニティ(Communities of Practice) |
カナダのプライバシー法制度にしたがう(Compliance With Canadian Federal Privacy Legislation) |
著作権法の非神秘化(Copyright Demystified) |
動画資料の著作権(Copyright in Moving Image Materials) |
写真の著作権(Copyright in Photographs) |
ネット上のカレントアウェアネス(Current Awareness Services on the Net (Web) ) |
製品やサービスをデザインする(Designing Products and Services) |
ドキュメント管理・イメージ化のシステム(Document Management/Imaging Systems) |
Dreamweaver上級(Dreamweaver: Advanced Features) |
Dreamweaver初級(Dreamweaver: An Introduction) |
E-ビジネスのプロジェクトマネジメント(E-Business Project Management) |
E-ビジネスの戦略(E-Business Strategies) |
事業のコンテントマネジメント(Enterprise Content Management) |
ウェブロジック7.0を用いたEnterprise JavaBeans(Enterprise JavaBeans Using WebLogic 7.0) |
企業家精神と情報専門職(Entrepreneurship and the Information Professional) |
非専門職のための金融サービスと投資情報資源 (Financial Services and Investment Sources for the Non-Specialist) |
健康情報資源(Health Information Resources) |
情報アーキテクチャ(Information Architecture) |
情報の監査(Information Audit) |
教育者としての情報専門職(Information Professional as Educator(Web) ) |
即席ウェブサーバ(Linuxを追加する)(Instant Web Server (Just Add Linux) ) |
インターネットによる情報の収集と分析(Internet Competitive Intelligence (Web) ) |
Microsoft.NETプラットフォームを使ったインターネット開発(Internet Development with Microsoft.Net Platforms) |
インターネット・イントラネットセキュリティその1:ビジネスの視点から (Internet/Intranet Security Issues Part I: Business Perspectives) |
インターネット・イントラネットセキュリティその2:技術的視点から (Internet/Intranet Security Issues Part II: Technical Perspectives) |
イントラネット分類資源センター(Intranet Taxonomy Resource Centre (Web) ) |
ビジネス調査ツール基礎(Introduction to Business Research Tools) |
Macromedia Flash基礎(Introduction to Macromedia Flash) |
電子記録の管理基礎(Introduction to Managing Electronic Records) |
見通し調査基礎(Introduction to Prospect Research) |
記録・情報の管理基礎(Introduction to Records and Information Management (Web) ) |
記録の管理基礎(Introduction to Records Management) |
XMLの基礎(Introduction to XML) |
Java2 エンタープライズ版(Java 2 Enterprise Edition (J2EE) ) |
ウェブロジック7.0を用いたJSP/Javaサーブレット(JSP/Java Servlets Using WebLogic 7.0) |
記録管理者のための法律(Law for Records Managers) |
人びとと組織を指揮する(Leading People and Organizations) |
インターネットでの法律調査(Legal Research on the Internet (Web) ) |
測量データ:地理情報システムの基礎 (Mapping Data: An Introduction to Geographic Information Systems (GIS) ) |
ウェブ検索をマスターする(Mastering Web Searching (Web) ) |
情報サービスにおける顧客満足度を測定する(Measuring Customer Satisfaction in Information Services) |
非専門職のための医療・健康情報源(Medical and Health Resources for the Non-Specialist) |
マイクロソフトのインターネット開発ツール(Microsoft Internet Development Tools) |
マイクロソフトSQL2000プログラミング(Microsoft SQL 2000 Programming) |
マイクロソフトC#によるMicrosoft.NETの開発(Microsoft.Net Development with Microsoft C#) |
(PHPとMYSQLを用いた)オープンシステムウェブの構築 (Open Systems Web Development(Using PHP and MySQL) ) |
Oracle 9i PL/SQLプログラミング(Oracle 9i PL/SQL Programming) |
個人の倫理と組織の倫理(Personal Ethics and the Ethical Organization) |
フォトショップ(Photoshop) |
1人の力(Power of One) |
情報デザインの原理(Principles of Information Design) |
情報管理者のためのプロジェクトマネジメント(Project Management for Information Managers) |
記録の分類(Records > |
記録の目録(Records Inventory) |
変化する環境における記録管理(Records Management in a Changing Environment) |
記録管理のためのソフトウェア(Records Management Software) |
記録保存の計画(Records Retention Scheduling) |
新しいテクノロジーによる情報サービスの再構築(Recreating Your Information Services with New Technology) |
コンピュータ世界におけるレファレンスインタビュー(Reference Interview in a World of Computers) |
統計:基礎科目(Statistics: An Introductory Course) |
記録を保存し保護する(Storing and Protecting Records) |
分類とメタデータ(Taxonomies and Metadata) |
有用性の評価(Usability Evaluation) |
データベースをウェブで利用可能に(Web Enabling Your Database) |
ウェブの個人化(Web Personalization) |
ウェブサイトの構築と管理(Web Site Implementation and Management) |
ウェブのための書式(Writing for the Web) |
図表<3.3>「シモンズ大学継続教育科目一覧」
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Flashの将来(The Future of Flash) |
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PDA、WiFi、Blog、RSS:図書館員にとっての新しい技術体験 (PDAs, WiFi, Blogs, RSS: A Taste of New Technologies for Every Librarian) |
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ディジタルレファレンスその1:ディジタルレファレンスをあなたの図書館に (Digital Reference Pt. 1: Bringing Digital Reference to Your Library) |
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ウェブサイト・プロジェクト・プランニング(Website Project Planning) |
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図書館員のための仕事探しとキャリア管理(Job Hunting and Career Management for Librarians) |
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グーグルの力:迅速なレファレンスのための20の小技(Power Google: Top 20 Tips for Rapid Ready-Reference) |
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ディジタルレファレンスその2:あなたの図書館のディジタルレファレンス管理 (Digital Reference Pt. 2: Managing Digital Reference at Your Library) |
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ウェブを基礎としたチュートリアルの構築:オンラインで教える・学ぶ (Creating Web Based Tutorials: Teaching & Learning Online) |
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ウェブの視覚的デザイン:理論とよい例(Visual Design for the Web: Theory & Best Practices) |
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オンライン・チュートリアルとウェブの有用性:オンラインで教える・学ぶ (Online Tutorials and Web Usability: Teaching & Learning Online) |
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アニメとマンガ:必須の手引き(Anime & Manga: The Essential Guide) |
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出版のための書き方(Writing for Publication) |
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知識の交換のための実行するコミュニティの創造:情報専門職の役割 (Building Communities of Practice for Knowledge Exchange: Roles for Information Professionals) |
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小さな図書館や地域歴史コレクションのための情報コンテントとしての地図スキャニング (Scanning Maps for Information Content for Small Libraries and Local Historical Collections) |
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コード化された文書館記述(Encoded Archival Description (EAD) ) |
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情報専門職のためのDreamweaverその1(Dreamweaver 1 for Information Professionals) |
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情報専門職のためのDreamweaverその2(Dreamweaver 2 for Information Professionals) |
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19世紀の出版者の製本:カバーで本を判断できるように (19th Century Publishers’ Bindings: You Can Judge a Book By its Cover) |
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動画のアーカイブ:初歩から応用まで(Moving Image Archives: From the Ground Up) |
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製本:クラムシェル・ボックス(Bookbinding: The Clamshell Box) |
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投資としての図書の購入・販売・取引(Buying, Selling, and Trading Books: Books as Investments) |
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時間の問題:情報専門職のための時間管理(A Matter of Time: Time Management for Information Professionals ) |
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PHPとMySQLを用いたデータベースの導入:基礎 (Delivering Databases Using PHP and MySQL: An Introduction) |
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情報専門職のためのFlashその1(Flash 1 for Information Professionals) |
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企業報告と財政の分析と探索:エンロン後の組織の世界 (Analyzing and Searching Company Reports and Financials: The corporate world after ENRON ) |
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ミュージアム・アーカイブの基礎(Introduction to Museum Archives) |
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デスクの後ろから出よう:図書館員が民衆として声を上げる手助け (Out From Behind the Desk: Helping Librarians to Develop Their Public Voice) |
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図書館の次世代データベース管理と検索ツール (Next Generation Database Management and Search Tools for Libraries) |
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遠隔学習者のための図書館サービス(Library Services for Distance Learners) |
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小さな町の図書館に論争を持ち込む(Raising a Ruckus in a Small Town Library) |
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情報専門職のための補助金申し込み(Grant Proposal Writing for Information Professionals ) |
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図書館員とアーキヴィストのための映画用語(Film Vocabulary for Librarians and Archivists) |
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Microsoft Producerによるオンライン・プレゼンテーションと学習コンテントの開発 (Developing Online Presentations and Training Content with Microsoft Producer) |
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ダイナミック・ウェブページとデータベース・アクセスのためのサーブレットの使用 (Using Servlets for Dynamic Webpages and Database Access) |
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時の流れに耐える:電子情報源(Keeping up with the Times: Electronic Records) |
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読書と読書関心:貸出閲覧支援サービスの基礎 (Reading and Reading Interests: Introduction to Reader’s Advisory Work) |
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ウェブのためのフォトショップ(Photoshop for the Web) |
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図書作成の基礎:子どもと本を作る(Bookmaking Basics: An Introduction to Bookmaking with Children) |
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組織化された図書執筆プロジェクト(Integrated Book Arts Projects) |
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Dreamweaverその1(Dreamweaver 1) |
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書誌:歴史的、記述的、列挙的、逐語的(Bibliography: Historical, Descriptive, Enumerative, Textual) |
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Dreamweaverその2(Dreamweaver 2) |
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図書収集(Book Collecting) |
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XMLとXSLの基礎(Introduction to XML and XSL) |
図表<3.4>「ウィスコンシン大学マディソン校継続教育科目一覧」
知的自由と図書館(Intellectual Freedom and Libraries) |
児童文学の基礎(Introduction to Children’s Literature) |
オンラインスキル(Online Skills Courses) |
複合的科目(Correspondence Courses) |
蔵書構築(Collection Development) レファレンス基礎(Basic Reference) サービスの観点からの公立図書館運営基礎(Basic Public Library Management from a Services Point of view) 公立図書館管理(Public Library Administration) |
子どもへのサービスABC(ABCs of Working with Children) |
図書館での貸出閲覧支援(Readers’ Advisory in the Library) |
レファレンス基礎(Basic Reference) |
ヤングアダルト図書の最新情報(What’s New in Young Adult Books?) |
地理情報システムの基礎:図書館員のツール(Introduction to GIS on the Web: Tools for Librarians) |
図書館員にとってのウェブツール(Web Tools for Librarians) |
蔵書構築サマーキャンプ(Collection Development Summer Camp by the Lake) |
[注]
(1) Library and Information Science Education Statistical Report 2003 , http://ils.unc.edu/ALISE/2003/Contents.htm
(2) CEUについては以下を参照。森利枝「アメリカの職業教育のユニット化について―国際継続教育訓練協会と継続教育ユニット」学位研究 16、2002.3、p.105-121.
(3) ALA LIS Directory, http://www.ala.org/ala/accreditation/lisdirb/lisdirectory.htm
(4) University of Toronto Faculty of Information Web Page , http://www.fis.utoronto.ca/index.htm
(5) Faculty of Information Studies, The FIS Approach , http://www.fis.utoronto.ca/about/approach/index.htm なお、ウェブページの翻訳は筆者によるものである。(以下同じ)
(6) 2003-2004 Program, Professional Learning Centre, Faculty of Information Studies, University of Toronto , http://plc.fis.utoronto.ca/subs/plc.pdf, 32p.
(7) ibid. , p.7.
(8) ibid ..
(9) FIS 2145:Creation and Organization of Bibliographic Records , http://www.fis.utoronto.ca/programs/courses/LIS/2145.htm
(10) LIS2171:Major Subject Heading and>, http://www.fis.utoronto.ca/programs/courses/LIS/2171.htm
(11) 2003-2004 Program, op.cit. , p.6.
(12) FIS 2133: Legal Literature and Librarianship , http://www.fis.utoronto.ca/programs/courses/LIS/2133/tjaden.htm
(13) 2003-2004 Program, op.cit. , p.4.
(14) ibid. , p.12.
(15) Simmons Graduate School of Library & Information Science Web Page , http://www.simmons.edu/gslis/
(16) Spring 2004 Courses, Institutes for Continuing Education, Graduate School of Library and Information Science, Simmons College , http://www.simmons.edu/gslis/forms/CE_Brochure.pdf, p.19.
(17) ibid. , p.17.
(18) ibid. , p.3.
(19) ibid. , p.5.
(20) Continuing Education Services, Intellectual Freedom and Libraries , http://www.slis.wisc.edu/academic/ces/freedom.html
(21) Continuing Education Services, Basic Reference: An Online Course , http://www.slis.wisc.edu/academic/ces/basicref.html